「検索ボリュームが少ないキーワードでも、記事を書くべきなのか?」
月間の検索ボリュームは、キーワードの需要を推測するための目安。
したがって、検索ボリュームの少ないキーワード = 需要がない = 対策する価値がない、という考えになりがちです。
しかし、検索ボリュームの少ないキーワードで記事を書くことは、決して無意味ではありません。その理由を解説していきます。
サイト全体にとって必要な記事なら書くべき
結論、キーワードの検索ボリュームが少なくても、サイト全体にとって必要な内容なら、そのキーワードで記事を書くべきです。
まず大前提として、記事ページで対策するキーワードは、基本的にロングテールキーワード(複合キーワード)を選びます。
ロングテールキーワードを選ぶ理由は、検索ユーザーの意図(ニーズ)が明確だからです。たとえば、「転職 面接」よりも「転職 面接 服装 女性」のほうが、検索ユーザーの求める情報が明確で、記事を書きやすくなります。
ただ、ロングテールキーワードは、検索数が少ないもの(200以下など)がほとんどです。だから、「そんなボリュームの少ないキーワード、対策しても無駄では?」と考える人が多いのですが、検索数が少ないキーワードでもしっかり記事を書いていくべきです。
一つひとつの記事単体で考えるのではなく、サイト全体の網羅性で考えてみてください。
サイト全体を一つの「辞典」だとイメージして、その辞典を完成させるために欠かせない内容であれば、検索ボリュームが小さくても記事を書く意義はあります。それがサイト全体の網羅性を向上させ、SEOのパワーを強めることにつながるからです。
TCDテーマのサイトにある『WordPress使い方大全集』のページは、その実践例として参考になると思います。
WordPressに関する細かなロングテールキーワードで、記事を一つひとつ、丁寧に積み重ねていったことで、「WordPress 使い方」のキーワードで上位表示されています。
このあたりの戦略については、以下の記事が参考になるので、ぜひチェックしてみてください。
オウンドメディアは、長く続けることで記事が蓄積され検索エンジンでの上位表示が可能となります。コンテンツが評価されて上位表示されると集客も期待できるようになります。それでは、オウンドメディアのSEO施策は具体的には何をすれば良いのでしょうか。有効なのはロングテールSEOです。ロングテールSEOから始め...
最低検索数の目安について
検索ボリュームの少ないキーワードといっても、その具体的な数値は、どれくらいが基準なのでしょうか? 検索数が「0」でも書くべきなのでしょうか?
ボリューム0でも書く意義はある
サイト全体の網羅性を上げる、という視点に立てば、ボリューム0のキーワードで記事を書く意義はあります。
そもそもボリューム0は、検索する人がいないという意味ではありません。
あくまで、ツールでは数値化できないというだけで、実際に検索している人は存在します。Googleのサジェスト候補で出てくる、キーワードツールで抽出されるなど、キーワードとして存在しているなら、本当の意味で「0」というわけではないのです。検索はされています。
したがって、最低検索数の目安は特になく、キーワードとして存在してさえいればOKということです。
サイト全体で対策するキーワードは数万以上の検索数が望ましい
記事ページで対策するロングテールキーワードのボリュームよりも、サイト全体(トップページやカテゴリページ)で対策しているキーワードの検索数を気にしたほうがいいと思います。
つまり、参入している市場の大きさは十分か? ということです。
サイト全体で対策しているキーワードの検索数が少ない場合、そもそも需要の少ない市場でサイトを運営しているということなので(市場規模 = 検索数)、ビジネスが拡大しにくいです。また、一般的な傾向として、検索数が少ないとロングテールキーワードの数も少なくなります。
したがって、サイト全体で狙うキーワードは、検索数が数万以上のミドル〜ビッグキーワードがオススメです。サイト全体で大きな市場(キーワード)を捉えていれば、個別の記事ページは、検索ボリュームの少ないキーワードでも構いません。
イメージとしては、以下のような形になります。
トップページは検索数の大きいビッグキーワード(母数の大きな市場)を対策。
カテゴリページは、ビッグキーワードから派生するミドルキーワードを。
そして個別の記事ページは、ロングテールのスモールキーワードを対策します。
この形を実現するには、トップページやカテゴリページで、ある程度のボリュームがあるキーワードを選ぶ必要があります。そうしないと、スモールキーワードの数がほとんどない・・・といったことになるからです。
このような理由があるので、トップページやカテゴリページなど、サイト全体で対策するキーワードは、検索数が数万以上のものを選ぶ必要があります。
TCDテーマのサイトを例に出すと、「WordPress テーマ」がサイト全体で対策しているキーワードです。「WordPress テーマ」は検索数が3万を超えるので、それなりのボリュームがあるキーワードです。
そもそも、「WordPress」の検索数自体が非常に多いので(日本だけで月間30万ほど)、市場としては十分な大きさです。
これだけの母数がある市場のキーワードであれば、ロングテールキーワードも十分な数を発掘できます。
「WordPress テーマ」のロングテールキーワードは1,500以上。十分な数です。
まとめ
キーワードの検索ボリュームが少なくても、サイト全体にとって必要な内容なら、そのキーワードで記事を書くべきです。
ポイントは、一つひとつの記事単体で考えるのではなく、サイト全体の網羅性で考えることです。
サイト全体を一つの「辞典」とイメージして、その辞典を完成させるために欠かせない内容であれば、検索ボリュームが小さくても記事を書くことをオススメします。そうすれば、サイト全体の網羅性が向上して、SEOのパワーも強まります。
また、サイト全体のキーワード構成を意識することも重要です。
- トップページ:検索数の大きいビッグキーワード
- カテゴリページ:ビッグキーワードから派生するミドルキーワード
- 個別の記事ページ:ロングテールのスモールキーワード
トップページやカテゴリページで、ある程度のボリュームがあるキーワード(検索数数万以上)を選定していれば、個別の記事ページは、検索ボリュームの少ないキーワードでも構いません。
今回解説してきた、キーワード設計の戦略や市場規模の大きさに関する考え方については、以下の記事もぜひ参考にしてください。
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