SEOの外部施策として効果が高いと言われているナチュラルリンク。
直訳すると「自然なリンク」ですが、何が良いリンクで何が悪いリンクなのか理解している人は、意外に少ないのではないでしょうか。ナチュラルリンクに対する理解を深めれば、あなたのSEOスキルがワンランク上がるでしょう。
本記事では、ナチュラルリンクの特徴や獲得方法を解説します。
ナチュラルリンクとは
ナチュラルリンク(Natural Link)とは「自然な流れで獲得した被リンク」のことです。
「自然な流れ」について例を見てみましょう。
- Aさんがコンテンツを作成
- 作成したコンテンツに関連度の高いコンテンツを検索
- 参考になったコンテンツをリンクとして追加
サイト運営者であれば、誰しもAさんと同じような行動をした経験があるはずです。
ナチュラルリンクは、論文でいう「参考文献」と同じ働きを持っています。読者にとって価値のあるリンクであり、コンテンツの信頼度を高めてくれるのがナチュラルリンクです。
反対に不自然な形で獲得したリンクは、スパムと判定されサイトの評価を落とす原因になります。闇雲に外部からのリンクを増やせば良いわけではありません。
ナチュラルリンクがウェブサイトに与える影響
ナチュラルリンクがウェブサイトに与える良い影響を3つ紹介します。
トラフィックの向上
ナチュラルリンクを獲得すると、単純にアクセスが集まりやすくなります。
他サイトのコンテンツにアクセスした利用者の一部が、リンクを辿ってあなたのサイトに訪れる可能性が高いからです。シェアされる件数が多いほど、アクセス数の向上も期待できるでしょう。
検索順位の向上
ナチュラルリンクを獲得したコンテンツは、検索順位も上がりやすくなります。
「被リンクを獲得したコンテンツ=信頼性の高いコンテンツ」と判断されやすいからです。実際にナチュラルリンクの多いコンテンツは、露出度が上がり、さらなる被リンク獲得に繋がります。
ドメインパワーの向上
ナチュラルリンクが多いサイトは、ドメインパワーが強くなると言われています。ドメインパワーが上がると、以下の恩恵が得られます。
- 検索順位の向上
- コンテンツがインデックスされやすくなる
- 狙ったキーワード以外で上位を取りやすくなる
一般的に「ドメインパワーを上げる最も効果的な方法」は、ナチュラルリンクの獲得と言われています。ナチュラルリンクはアクセス、検索順位、ドメインパワーなど、SEO対策にとって非常に重要な要素を左右していることが分かるでしょう。
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ナチュラルリンクの条件
ナチュラルリンクの条件を5つ紹介します。
ただし、これら5つが必ずしも必須というわけではありません。あくまでも”自然な”紹介としてリンクされているものには信用があるよ、という程度のものです。
IPアドレスとドメインが分散している
ナチュラルリンクは、様々な地域やサイトから被リンクを獲得するため、IPアドレスやドメインが分散しています。
インターネット上の住所のようなもので、相手を識別するために付与される番号です。
関連性の高いサイトから被リンクされている
ナチュラルリンクは、関連度が高いからこそ獲得できるものです。
・各アクションカメラの公式サイト
・GoProとOSMO ACTIONの比較記事
・各カメラのバッテリー持ちを検証した記事
同じジャンルや業界からの被リンクは、ナチュラルリンクと判断されやすいと言えます。
アンカーテキストの意味が明確
アンカーテキストとは、リンクに付けられたテキストのことです。
<a href="https://tcd-theme.com/">WordPressテーマTCD</a>
ナチュラルリンクは特性上、アンカーテキストが分かりやすく明確になっています。
- コンテンツのタイトル
- コンテンツを端的に説明した文章
- コンテンツのURL
このように意味が読み取りやすいテキストは、ナチュラルリンクと判断されやすいです。
リンク元が健全なサイトである
ナチュラルリンクは、健全なサイトから被リンクを獲得しています。
「健全なサイト」とは、個人・法人問わずスパム判定されていないサイトです。あくまでも自然な流れで獲得したリンクである点が特徴と言えます。
意味のないリンク集ではない
インターネット上には、意味のないリンク集のようなページが多く存在します。そういうページは、検索結果の上位にも上がってこないのであまり見かけるものではないですが。基本的に、意味のない紹介や個人的なメモ書きのようなものはあまり意味がありません。トラックバックスパムも同様です。
スパム判定されやすいリンクの特徴
ナチュラルリンクの特徴を理解したところで、真逆に位置するスパムリンクの特徴を見ていきましょう。
同一IPアドレス・ドメインからのリンク
同じIPアドレスやドメインから大量に被リンクを獲得した場合、スパムと判定されやすいです。
ナチュラルリンクの特性を理解すれば、同じ場所から大量に被リンクを獲得するのが不自然なことだと分かるでしょう。スパムと判定された場合、検索順位が落ちる原因になってしまいます。
競合サイトの評価を下げるために、あえて同一IPアドレスから大量に被リンクする人もいるので注意が必要です。
売買されたリンク
金銭を支払ったり物品を渡したりなどで獲得した被リンクは、スパムに分類されやすいです。
Googleのリンクプログラムにも明記されています。
PageRank を転送するリンクの売買。これには次のものが含まれます。
・リンク自体やリンクを含む投稿に関して金銭をやり取りする
・リンクに関して物品やサービスをやり取りする
・特定の商品について記載しリンクを設定してもらうのと引き換えにその商品を「料金なし」で送る参考: Googleリンクプログラム
「どのようにして売買されたリンクと判断するのか」は公表されていません。アンカーテキストや、リンク元の関連性の高さなども考慮されると考えられます。サイトの価値を高める目的でリンクの売買をすると、逆効果です。
昔は自動被リンクツールのようなものが高額で売られていたりしましたが、効果がないばかりかほぼ詐欺ですのでお気をつけください。
関連性の低いコンテンツからのリンク
関連性の低いコンテンツからの被リンクは、意味がないと判定されることがあります。
例えば、ゴルフ関連のサイトの被リンクが、釣りや転職、マッチングアプリなどの関連性が低いサイトばかりであれば違和感を感じるはず。不自然な繋がりのないリンクは、スパム判定されることもありますのでお気をつけください。
自動化ツールで獲得したリンク
ツールによって獲得したリンクや、生成されたリンクはスパム以外の何者でもありません。
自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成すること。
参考: Googleリンクプログラム
以前はツールによるSEO対策も有効とされていましたが、現在はサイトの評価を下げる原因になります。グレーな手法は使わずに、正攻法で被リンクを獲得していきましょう。
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ナチュラルリンクを獲得しやすいコンテンツの特徴
ナチュラルリンクを獲得しやすいコンテンツとはなにか。
被リンクの獲得には、獲得スピードや寿命といった時間の概念も含めて考える必要があります。新聞系メディアなどは、常にフレッシュな情報を発信するため、ナチュラルリンクを獲得するスピードは速いです。一方で、新鮮な情報は鮮度も短いため、1週間も経つと人々から見られなくなります。ナチュラルリンクも獲得できないようになっていくのです。
このように、短期・中期・長期で分けて、ナチュラルリンクを獲得しやすいコンテンツとは何かを定義した時、次のようになります(数字が小さいほど、コンテンツの賞味期限が短く獲得速度が速い)。
鮮度の高いコンテンツ
最新情報を掲載するコンテンツは、ナチュラルリンクの獲得が速い一方で鮮度も短いものです。新聞系、ゴシップ系のメディアはこれにあたります。
当サイトであれば、こういったページが当たります。WordPress6.0のリリースに合わせてアップした情報のため、多くの人に見られましたが、賞味期限が過ぎればほとんど見られなくなるコンテンツです。
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ただ、こうした鮮度の高いコンテンツもページ公開後に情報を「追記」「リライト」という形で更新していくことで、ある程度鮮度を保つことは可能です。アクセス数が見込めるページは、定期的にブラッシュアップしていくといいでしょう。
シェアされやすいコンテンツ
シェアされやすいコンテンツは、大衆的なコンテンツ、初心者向けのコンテンツです。
大衆的なコンテンツとは、例えば犬猫などのペット、赤ちゃん、恋愛、ハウツー(tips)など。初心者向けのコンテンツとは、例えば「車に興味がない人でも楽しく聞ける車の話」などがあたるでしょうか。
言葉で表現すると「軽くて、幅が広いもの」とでも言いましょうか。恋愛も重たいものではなく、ファッション雑誌の最後の方に載ってるような軽いものがいいでしょう。
そういった大衆的・初心者向けコンテンツは、SNSで気軽にシェアしやすいため、その拡散を起点にナチュラルリンクを獲得できる機会が高まります。ただ、シェアされやすいコンテンツであるがゆえに新しいものが次から次へと出てくるもの。消費されるコンテンツという特性があり、寿命も必然と短いです。
専門性が高いコンテンツ
ここからは、中長期的にナチュラルリンクが獲得できるコンテンツです。専門性の高いコンテンツは、ジャンルもニッチなため、広がりは一定程度に留まりますが、数年前に書いたコンテンツが被リンクされたりと、息は長い方です。
当サイトでもWordPressという分野で専門的な情報を発信していますが、何年も前に書いたプラグイン記事が被リンクされることは日常的です。
読み応えのあるコンテンツ
その人独自の見解を多く含んだコンテンツは読み応えがあります。人によって価値観も違うし、選り好みも生まれるため、(炎上以外の方法では)大きく拡散されることはないですが、一定層の支持を得てさえいれば、コンテンツの寿命は長くなります。
10年前に書いたページが今になって見られることもあります。独自性、オリジナル性のパワーでしょうか。書いた本人からしか得られない唯一無二なコンテンツは息が長いです。
汎用性のあるコンテンツ
時の禊にも耐えうるコンテンツは、拡散スピードはゆるやかですが、色褪せることなく人々に利用されます。熱狂して見るようなことはないが付き合いは長いというコンテンツというものがありますよね。
筆者的には、例えばこういうサイトも汎用性のあるコンテンツです。
人によって何が汎用性のあるコンテンツと感じるかは違うと思いますが、こういう系のサイトは5年10年のスパンでナチュラルリンクを獲得し続けますね。
まとめ
ナチュラルリンクの特徴やサイトに与える影響を解説しました。
ナチュラルリンクは、たくさん獲得する方が良いとされていますが(それは確かにそう)、必ずしも数で勝負する必要はないものです。ナチュラルリンクを獲得できてないからと言って悲観することもありません。コンテンツには寿命と鮮度があるからです。
ナチュラルリンクの数に囚われず、俯瞰してコンテンツをつくっていくことが大事ですね。
また、良いコンテンツであり続けるには、定期的にブラッシュアップしていくことも大切なので、初稿で結果が出なかくても記事をリライトしていくのもいいでしょう。自然にリンクしたくなるようなコンテンツを目指して、サイト運営を進めていきましょう。
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