クラウドソーシングで有名な「クラウドワークス」には、さまざまな案件が集まっています。しかし、すべてが優良な案件ではありません。中には、いかにも怪しい仕事(地雷案件)が潜んでいます。
クラウドソーシングの利用者が増加する昨今、初心者を狙った悪質な案件は増加傾向です。
この記事では、現役ライターの筆者が、クラウドワークスで怪しい仕事を見分ける方法を詳しく解説します。地雷案件の特徴を具体的に知りたい方、なぜその仕事が危険なのかを把握したい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
クラウドワークスの怪しい仕事の特徴
クラウドワークスには、初心者でも取り組める案件から専門性の高い案件まで、幅広い仕事があります。
しかし、中には注意が必要な案件が紛れ込んでいます。
怪しい仕事の主な共通点は、以下のとおりです。
- 一般的な相場からかけ離れた高額報酬を提示している
- 簡単作業で高収入を謳うもの
- 仕事内容が不明瞭
- 具体的な指示が少ない
また、クライアント側の情報が不足している場合も、安易に引き受けるのは避けるべきです。
契約内容が不明確なまま進行しようとする案件に手を出すと、トラブルに発展する可能性が高まります。次項では、怪しい仕事の種類を詳しく解説するので、それらを把握し、冷静に判断する姿勢を持ちましょう。
クラウドワークスの怪しい仕事の種類
クラウドワークスの怪しい仕事の種類は、大きく分けると6つあります。
- 簡単作業+高収入を謳う案件
- 年齢制限や既婚の有無が設定されている案件
- Zoom面談が組み込まれている案件
- LINEを聞かれる案件
- インタビューやモニター系の案件
- テスト費用が100円以下の案件
それぞれ詳しく見ていきましょう。
簡単作業+高収入を謳う案件
クラウドワークスで「簡単作業+高収入」を謳う案件を見かけたら、慎重に判断する必要があります。このような怪しい仕事は、一般的な相場と比べると、報酬が極端に高く設定されているケースが多いです。
実際に作業を開始すると、事前の説明とは異なる複雑な作業を求められたり、途中でレギュレーションを何度も変更されたりする事例が数多く報告されています。
高額報酬の背景には、個人情報の収集や違法な活動への加担を促す可能性があります。手軽に大金を稼げるといった甘い言葉には、裏があると認識し、安易に飛びつかないようにしましょう。
健全な案件は報酬と作業内容のバランスが取れているほか、募集内容に具体的な説明が記載されています。
年齢制限や既婚の有無が設定されている案件
クラウドワークスで案件には、年齢制限や既婚の有無など、仕事内容に直接関係のない個人的な情報が応募条件として設定されている場合があります。仕事のスキルや経験に関わらず、性別や年齢、婚姻状況などで応募を制限する行為は、不適切といって過言ではありません。
このような案件は個人情報を不正に収集したり、特定のターゲット層に絞り込んで勧誘行為を行ったりする目的があると考えられます。
たとえば、出会い系サイトへの誘導やマルチ商法の勧誘など、契約とは異なる目的で接触を図ろうとする事例の報告は少なくありません。
仕事内容と無関係な個人情報を求める怪しい仕事は、リスクが高いため、応募を控えるのが賢明です。
Zoom面談が組み込まれている案件
クラウドワークスの案件には、応募や選考の段階でZoomなどのオンライン面談が組み込まれている場合があります。これ自体は何も問題はありませんが、中には悪用するクライアントが紛れ込んでいるため注意が必要です。
正規のクライアントは、業務内容の説明やスキルを確認を目的に面談を設けます。しかし、中には個人情報を執拗に聞き出そうとしたり、サービスの勧誘や登録を促したりする悪徳業者もいます。
業務内容と関連性の低い質問が多い場合や、事前に提示された内容と面談での話が著しく異なる場合は警戒するべきでしょう。
Zoomなどのオンライン面談中に不審な点を感じた場合は、途中で切り上げる勇気も必要です。面談の目的が明確であり、業務に直結する内容かどうか確認する習慣を身に着けてください。
LINEを聞かれる案件
案件の中には、LINEなどのチャットツールへの誘導を求められるケースがあります。
外部ツールの使用またはやりとりは、クラウドワークスに許可を取れば何の問題もありません。
ただし、クラウドワークスにはメッセージ機能が備わっており、すべてのやりとりはプラットフォーム内で行うのが基本です。これはトラブル発生時の証拠を残すことと、クライアントとワーカー双方の安全を確保するためです。
したがって、LINEなどの外部ツールでのやり取りは運営による監視が及ばないため、詐欺や個人情報流出のリスクが高まります。また、一旦外部ツールに移行してしまうと、トラブル時にサポートを受けにくいです。
明確な理由がなくLINEへの誘導を促す案件は、地雷案件である可能性が高いと判断しましょう。
インタビューやモニター系の案件
クラウドワークスには、新商品やサービスのインタビューやモニター調査などの案件が多く見られます。しかし、中には注意すべき「地雷案件」が紛れている可能性があるため注意が必要です。
たとえば、報酬が高く設定されているにもかかわらず、参加条件が曖昧な案件が該当します。また、個人情報の提供を過度に求めたり、事前説明なしに高額な商品やサービスの購入を促したりするケースも珍しくありません。
純粋なモニター調査やインタビューなら、個人情報の取り扱いについて明確な説明があるはずです。加えて、金銭の要求は発生しません。
不審な点がある場合は参加を控え、信頼できるクライアントの案件を選びましょう。
テスト費用が100円以下の案件
クラウドワークスには、テスト作業(トライアル)の費用が極端に低い案件が数多くあります。特に、100円以下に設定されている案件には注意が必要です。
低価格のテスト案件は、クライアントがワーカーのスキルを正当に評価する目的ではなく、大量の成果物を安価で手に入れようとしている可能性があります。つまり、テストという名目でワーカーに労力をかけさせ、その成果物を自身のコンテンツなどに利用し、正規の報酬を支払わないという悪質な手口です。
テスト記事を提出したものの、採用されることはなく、その記事がWebサイト上で公開されている事例は珍しくありません。
テスト費用が不当に低い案件は搾取されるリスクを考慮し、避けるのが賢明です。
クラウドワークスの怪しい仕事を見分ける方法
クラウドワークスの怪しい仕事を見分ける方法は、5つあります。
- クライアントの本人確認がされているかどうか
- 外部サイトへの誘導
- 個人情報を執拗に聞いてくる場合はスルー対象
- まともなコミュニケーションが取れない
- クライアントの評価や実績はどれくらいあるか
それぞれ詳しく解説します。
クライアントの本人確認がされているかどうか
クラウドワークスで案件を選ぶ際は、クライアントが本人確認を済ませているかどうか確認しましょう。
案件のクライアント情報を見れば、かんたんにチェックできます。
本人確認済みのクライアントは、運営会社に身元を証明しているため、安心して取引を進められる可能性が高いです。一方で、本人確認がされていないクライアントは身元が不明なため、トラブルが発生した場合に連絡が取れなくなるリスクがあります。
特に、高額な案件や個人情報の提供を求める案件では、注意しなければいけません。
本人確認が未確認のクライアントとの取引は、安全性を考慮すると避けるのが賢明です。
外部サイトへの誘導
クラウドワークスの案件で、契約前に外部サイトへの誘導を促された場合は、細心の注意を払いましょう。
クラウドワークスでは、すべてのやりとりをメッセージ機能で行うのが原則です。LINEやChatWork、Slackなどのプライベートなツールへの誘導は、プラットフォームの監視が及ばない場所でのやりとりを意味します。
これにより、詐欺や個人情報の不正利用、契約内容の変更など、さまざまなリスクが高まります。
したがって、明確な理由がなく外部サイトへ誘導しようとするクライアントは、悪質な目的を持っている可能性が高いです。誘導には応じず、その時点で取引を終えてください。
個人情報を執拗に聞いてくる場合はスルー対象
クライアントが業務と関係のない個人情報を執拗に聞いてくる場合は、避けるべき案件です。
たとえば、家族構成や収入、健康状態、銀行口座の暗証番号など、具体的な個人情報を求められた場合は、詐欺や情報悪用のリスクが高いといえるでしょう。正当なビジネスでは、業務遂行に不要な個人情報を収集されることはありません。
特に、契約前や仕事内容が不明確な段階で、このような情報を要求される場合は注意が必要です。
個人情報が悪用されると、金銭的な被害だけでなく、精神的な負担も大きくなる可能性があります。少しでも不審な点を感じたら、取引を終わらせてください。
まともなコミュニケーションが取れない
クライアントとのコミュニケーションが円滑に進まない場合は、その案件に潜むリスクを疑うべきです。
具体的には、メッセージの返信が極端に遅い、質問に対して的を射た回答が得られない、指示が曖昧で具体的な内容が理解できないなどの状況が該当します。
このようなコミュニケーション不足は、業務の進行を妨げるだけでなく、納品物の品質低下や報酬未払いなどのトラブルに繋がりかねません。健全なクライアントであれば、ワーカーとの円滑なコミュニケーションを重視し、不明点があれば丁寧に説明してくれます。
まともなコミュニケーションが取れないクライアントは、ワーカーを軽視している可能性があるため、信頼できるパートナーとは言えません。
クライアントの評価や実績はどれくらいあるか
クラウドワークスで案件を選ぶ際、クライアントの評価や過去の実績は、信頼性を測る上で欠かせない指標です。プロフィールページには、過去の取引実績やワーカーからの評価が星の数とコメントで表示されます。
星の数が高く良い評価コメントが多いクライアントは、これまでの取引でワーカーを尊重し、適切に業務を進めているため、信頼に値する存在です。
一方で、評価が極端に低い、あるいは実績がまったくないクライアントは注意が必要です。特に、新規登録したばかりで実績がないにもかかわらず、高単価を提示している場合は地雷案件の可能性があります。
過去の評価や実績を確認し、信頼できるクライアントを選びましょう。
筆者が出会ったクラウドワークスの地雷案件
筆者がクラウドワークスを利用して間もない頃、いくつかの地雷案件に遭遇した経験があります。
その中でも印象的だったのは、高額なテスト記事を低報酬で要求され、不採用となるパターンです。
クライアントはワーカーのスキルを測るという名目で、通常の記事作成と同等の労力を要する長文のテスト記事を提出させます。しかし、テスト報酬は、本採用時の報酬とは比較にならないほど低く設定されています。
たとえば、5000文字のSEO記事を、わずか100円といった低い報酬で書かせる案件です。
百歩譲って、中には100円でワーカーの実力を判断し、合否を出すクライアントがいるかもしれません。しかし、テストとはいえ、極端に低い報酬しか得られない案件は、倫理的に考えて正常ではないです。
5,000文字のSEO記事なら、相場は文字単価1円の5,000円といったところでしょう。それがテストという理由だけで、たったの100円で書かせられるわけです。
どう考えても、普通ではありません。
高単価案件を目にすると、何としてでも獲りたいと必死になりがちですが、まずは冷静になってクライアントのプロフィールと実績を確認しましょう。実績が豊富ならテストに挑めばいいですし、そうでないなら搾取されるがオチなので他の案件を探すべきです。
クラウドワークスでやめたほうがいい怪しい仕事の最新情報
クラウドワークスで特に警戒すべき怪しい仕事は、以下のとおりです。
- クライアントの評価や実績がまったくない高単価案件
- 30代未満限定など、謎の年齢制限が設けられている案件
- 既婚者NGの案件
- 夜間でのオンライン面談を必須とするため、子育て中のワーカーがNGの案件
このような案件は、個人情報の収集や特定層に絞った勧誘行為を行うことが目的である可能性が高いです。事実、X(旧Twitter)では、同様の案件に応募したワーカーが「コンサルの入会を促された」「商材の販売や勧誘をされた」などの被害を報告しています。
これらは、クラウドワークスにおける怪しい仕事のトレンドです。安易に応募せず、実績のあるクライアント案件から探しましょう。
まとめ
クラウドワークスには、残念ながら怪しい仕事(地雷案件)が紛れ込んでいます。しかし、特徴や見分け方を理解していれば、引っかかるリスクを大幅に減らすことが可能です。
簡単作業で高収入を謳う案件や、不自然な個人情報を求める案件、外部サイトへの誘導を促す案件には特に注意しましょう。
クライアントの本人確認状況や過去の評価、実績を確認し、安全な取引の実現を心がけてください。
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