LTV(lifetime value/顧客生涯価値)は顧客満足度との連動を意味するマーケティング用語です。当記事では、LTVを上げる基本的な施策をご紹介します。
LTVとは?という人はまず先に下記記事をご覧ください。
「LTV」というマーケティング用語を聞いたことがありますか? ネット通販、デジタルデータ販売、サブスクリプションなど、Eコマース全般でよく耳にするマーケティング用語です。本稿ではLTVとは何かということと、その重要性について解説しています。 LTVとは? LTVとはライフタイム...
LTVを上げるための9つの施策
メルマガを配信する
顧客への定期的なメルマガ配信はLTVを大幅に上昇させます。
多くの顧客は、あなたの商品のことを忘れています。常日頃、あなたの商品にだけ触れているわけではないからです。定期的なメルマガ発行は、優先順位が下がり続けることを防ぎ、情報提供によって顧客の満足度も高められます。
リマーケティングする
Google広告やFacebook広告では一度購入した顧客に対して、再び広告を露出させる機能があります。それをりマーケティング(リターゲティング)と言います。
リターゲティングとは、インターネット広告を掲載する際に自社サイトに一度訪れたユーザーに再度広告を掲載する手法です。あなたも一度はGoogleやFacebookなどの広告で経験したことがあるかと思います。前に見たWebサイトの広告が何度も表示された経験がありますよね。それがリターゲティング広告です。 ...
リマーケティングは、休眠顧客の掘り起こしや興味関心を深めるなどの効果があります。新規顧客を獲得するよりも低コストで効果を得られる傾向があります。
コンテンツをプレゼントする
コンテンツのプレゼントは、顧客への特典であり、恩返しです。それによって、再び商品に触れて頂ける機会をつくったり、時に熱狂を生み出します。
無料コンテンツは集客の為だけにあるものではありません。
アップセル・クロスセル
ついで購入・セット購入の仕組みを作ることで、売上は短期的に伸びます。ECサイトでアップセル・クロスセルする方法は色々ありますが、オーソドックスなのはサンキューページ・マイページ・購入後のメルマガで案内する方法です。
ただし私の経験では、不要なものまで提案すれば、ブランドは静かに毀損し、LTVは逆に下がっていく。アップセル・クロスセル商品を用意するのはいいが、オファーのかけ方には注意が必要です。
商品ラインナップの充実
LTVを上げるには商品ラインナップの充実が重要です。
商品が豊富に揃っていれば、それだけリピート機会も増やします。TCDもWordPressテーマの販売会社としては世界一の商品ラインナップのため、売上の約60%がリピートで占めています。商品ラインナップを充実させることは、何よりも自然なアップセル・クロスセル戦略を実現するのです。
数が多ければそれでいいわけではありませんが、1つ1つ品質の高い商品をその分野で一番充実させるくらいを目指しましょう。
価格と価値を同時に上げる
LTVを上げる基本、かつ王道的な方法が価格を上げることです。
しかし、単に価格を上げても顧客はついてきません。価格を最高レベルに上げるには、価値も最高レベルに上げなければいけません。競合に合わせて価格を上げているだけでは、必ず息切れを起こします。
最適な課金モデルを採用する
現状の規模に対する最適な売上を出すには、最適な課金方法が必要です。買い切りがいい場合もあるし、サブスクリプション型課金がいい場合もある。
以前流行ったサブスクがいいとは限らないので注意が必要です。
「奥のサービス」を巨大化させる
既存のサービス拡充によって、ユーザーが日常的にそれを使うようになれば、売上が数倍・数十倍に伸びる可能性があります。
任天堂はハードウェア(Nintendo Switch)の販売が伸びれば、ソフトウェアに加え、サブスクサービスも相乗効果で伸びる仕組みを持っています。
参考: 任天堂が2020年度の決算を発表。売上高1兆7589億円、純利益4803億円(前期比85.7%増)に。『あつ森』累計販売3263万本 – ファミ通.com
AppleもiPhoneやiMacなどの入口部分は買い切りとなっていますが、iOSを軸としたアプリ内課金やサブスク課金など「奥のサービス」が控えており、これらによって世界最高クラスのLTVを実現しています。
公共的な役割を担う
GAFAなどの巨大企業はもはや国家よりも公共的な役割と力を持っています。彼らに共通することは「なくなると困る」というレベルまで公共的だということです。もはやインフラなのです。
しかし、この規模までいかなくても小さな公共的役割を担うことは可能です。小さな食品会社でも「なくなると困る」という商品をつくればいいのです。
まとめ
ECサイトのLTV(顧客生涯価値)や長期的な売上を上げる方法を9つ解説しました。
LTVを上げることは、短期的な売上拡大が目的ではなく、顧客に必要なものを考え、そうしたサービスの改善・拡張に伴って、長期的な関係性を構築する必要があります。
アップセル・クロスセルや値上げだけが手段ではありません。
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