結論から言うと、本記事は非常につまらない記事になります。

というのも、WEBライティングのコツを解説する記事ですが、小説家も驚くような魅力あふれる文章を執筆するテクニックを紹介するわけではないからです。

しかし、WEBライターとして活動する中で「指摘・修正」が多いものに厳選しました。といっても18個もあります。

WEBライティングのコツ 18

冗長表現を削る

テキストは基本的に読まれません。呆れるぐらい読まれません。流し読みは当たり前。

下の実験は、25名のユーザーにネットサーフィンをしてもらい、その行動記録をグラフにしたもの。

下のグラフを一言で言えば、「文章が長いほどユーザーが読んでもらえるテキストの割合が急速に減る」ということ。

縦軸は予測値であるものの、ユーザーが読んでいるであろう1ページの最大単語数を算出しています。横軸は文字数を示しています。

(途中で離脱するユーザー、2008年以降にYoutubeやInstagramといった画像や動画の発達によるGoogle検索離れを加味すれば、もう少し低い値が出るはず)

Not Quite the Average: An Empirical Study of Web Useより引用)

よって、網羅性のある文章(1つ1つの文章に意味がある文章)ではなく、文字数稼ぎの冗長表現はユーザーにとって悪文です。

だからこそ、冗長表現はとにかく削り、老若男女だれが読んでもわかるような文章が大事。ストレスフリーな文章でなければ、問答無用でブラウザバックされます。

よく修正されがちな冗長表現は以下のとおり。

上に書いてあるものほどよく目にします。(筆者は記事の添削もやってます。)

冗長表現 間違い 正しい
〜することができる 料理することができる 料理できる
〜という スポーツという語源には〜 スポーツの語源には〜
〜の〜の 英語の成績のトップは〜 英語の成績トップは〜
二重敬語 させていただきます いたします
重複(頭痛が痛いなど) しかし逆に言えば、
まず第一に
しかし or 逆に言えば
まず or 第一に
意味のない言葉 基本的に早起きは大事。 早起きは大事。

細かい点ですが、WEBコンテンツの多くは無料で誰でも閲覧できます。
よって、読み手にストレスを与える文章は離脱されてしまいます。

メリットじゃなくてベネフィットが100倍大事

メリットとベネフィットの違いは以下のとおり。

メリット 長所、利点。例:栄養価が高い
ベネフィット 利益。例:健康になる

メリット→ベネフィットの順で執筆することがおすすめ。

パッと思いついたベネフィットは以下の通りです。

たとえば、この青汁はビタミン豊富で栄養価が高いので、(メリット)

  • ダイエットに成功して体脂肪率10%前後のシュッと体型でモテるかも(ベネフィット)
  • 40代以降の健康診断で引っ掛かり、将来に不安を持ったまま生活をする心配が減る(ベネフィット)
  • 病気にかかりにくくなり、入院で愛する家族に不安を与えずにすむ(ベネフィット)

そのほかのベネフィットには以下の例があります。

  • しんどい思いをしたくない、楽したい
  • かっこいい、かわいいと言われたい
  • お金を増やしたい
  • 地位が高いと思われたい
  • 幸福だと思われたい
  • 思い出を作りたい
  • モテたい、チヤホヤされたい、愛されたい
  • 健康でいたい
  • 認められたい、すごいと思われたい
  • 夢を叶えたい
  • 危険から逃れたい(経済的リスク、災害リスクなど)

悩んだら

  1. 利益を得たい
  2. 損失を避けたい

のどちらかを意識すれば大丈夫。

「なにも思いつかないよ〜」って方は思考停止状態でセールスコピー大全の購入をおすすめします。

当たり前なことを書かない

「いかがでしたでしょうか」
「運動は大事です」
「コツコツ継続すれば成功できるかもしれません」

こんな文章を書かなくても今やほとんどの読者はわかっています。書かなくても文章に差し障りがありません。存在意義がありません。

しかし、WEBライター初心者ほどやりがちであり、当たり前な文章こそ読者に飽きられるコンテンツはありません。

当たり前すぎるコンテンツを見ても毒にも薬にもなりません。時間のムダです。

「ライティングは執筆すればするほど、下手になります!」

意外性があるコンテンツの方が読まれます。

一文一義にする

一文一義とは、1つの文で1つの意味を表している文章のこと。

たとえば、

【悪い例】
WEBデザイナーにおすすめのツールを紹介していていきますが、メジャーなツールは「すでに知っているよ!」とのユーザーの声も多いので、本記事ではあまり知られていないマニアックなツールも合わせて紹介します。
【良い例】
WEBデザイナーにおすすめのツールを紹介していきます。

メジャーなツールは「すでに知っているよ!」との読者の声も多いです。
それゆえ、本記事ではあまり知られていないマニアックなツールも合わせて紹介します。

上記のように、1つの文に1つの意味。
長い文章を分割することで、読みやすい文章ができあがります。

もし、

1つの文章が長くなると、圧迫感があり、早口でまくし立てている印象を与え、何が言いたいのかわからない非常にブサイクな文章ができあがり、ユーザーの離脱が離れることによって、SEOの評価の下がっていくことに加え、ライティングとしてのスキルを疑われることになって、涙目になりながら過ごす日々になっていくかもしれませんが、そもそも1つの文章が長いとスマホでも読みづらいから何もメリットがありません。

積極的に箇条書きを使用

「箇条書きにして読みづらくなった!」

と思うのがほとんどないぐらいおすすめのライティングテクニック。
推敲時に「箇条書きでまとめられるところはないか」探すのはおすすめ。

接続詞を削る

なぜなら・また・つまり・しかし・・といった接続詞は削っても文章としてスムーズに成立することが多いです。

たとえば、

WEBライターにとってSEOの知識は必須知識だ。
なぜなら、SEOはコンテンツを重視しており、記事を執筆するライターとは関係が深いからだ、
しかし、SEOライティングができるライターは少なくない。
つまり、SEO知識があるライターは希少価値が高いことがわかる。

上記の文章から接続詞をほとんど取っ払うと以下の文章になります。

WEBライターにとってSEOの知識は必須知識だ。
なぜなら、SEOはコンテンツを重視しており、記事を執筆するライターとは関係が深いからだ。

SEOライティングができるライターは少なくない。
SEO知識があるライターは希少価値が高いことがわかる。

このように、接続詞を削っても問題なく意味が通じることが多いです。

定量的に解説

かなり・非常に・とてものような形容詞・副詞はメディアによっては稚拙な印象を与えます。

定量的に解説するには、「具体的な数値」を挿入するのが一番。

【悪い例】
あの本はとても分厚いので、読むのにかなり時間がかかりそうです。
【良い例】
その本は暑さが6センチもあり、読むのに12時間くらいかかりそうです。

「とても」や「かなり」といった汎用性の高い単語はライティングの際に使いがちです。
しかし、テキストのみで情報を伝える場合はイメージができません。

また、数値のみならずキラーワードを用いることも効果的であり、いくつかストックしておくと良いです。

指示語はできるだけ使わない

指示語を使わずに、指示語が差している文章をそのまま記載することで脳の負担が少なく読み手に伝えられます。

とくに、WEBテキストは新聞や雑誌と異なり、いつでもどこでも無料で閲覧できます。

それゆえ、途中で文章を読むのを離脱しやすい読者も多いです。

「ん、この文章でどういうこと?」

と思われたら別記事に飛ばされてしまいます。

文章を省略しない

「先生、トイレ!」
「先生はトイレじゃありません!」

この説教を聞いたことがあると思いますが、WEBテキストではまさに先生の言うとおり。

省略した文章は「誤解」を与えます。オフラインのコミュニケーションでは省略された会話が阿吽の呼吸で成り立つことはあります。

「先生、私はトイレに行きたいです。」とWEBテキストでは省略せずに伝えましょう。

体験談・実体験を盛り込む

2022年12月15日、GoogleはEATにE(Experience)を加え、「EEAT」について以下の情報を解説しています。

E-A-Tに、さらにE-experience(経験)が加わりました。コンテンツも、実際に製品を使った、実際に行った、体験したことを伝えたなど、ある程度の経験を積んで制作されていることを実証しているでしょうか。本当に大切なのは、そのトピックを実際に体験した人が作ったコンテンツである、という状況もあります。

例えば、確定申告の正しい書き方を知りたいのであれば、会計の専門家が作ったコンテンツを見たいところでしょう。しかし、税務申告書作成ソフトのレビューを探しているのであれば、別の種類の情報、つまり、さまざまなサービスを利用した経験のある人たちのフォーラムでの議論を求めるかもしれません。

E-E-A-T、または「ダブルE-A-T」は、今回発表した最新の検索評価ガイドラインの一部となっています。また、オリジナルで人々の役に立つコンテンツの重要性を強調し、役に立つ情報はさまざまな形式とソースから得られることを説明する、より明確なガイダンスがガイドライン全体に示されています。

引用:Our latest update to the quality rater guidelines: E-A-T gets an extra E for Experience

注意点として、独自性にこだわるあまりユーザーの検索意図から外れてしまうことが挙げられます。

このことから、アフィリエイターのみならずWEBライターも実体験エピソードを持っているジャンルを選ぶのをおすすめします。

生々しい実体験を執筆するときはライティングの技術はほとんど不要です。思いつくままに執筆できます。

テーブルを積極的に使う

商品を比較したいとき、似ている用語が登場したときなどテーブルを使用することで読者の理解度を促します。

WEBライター初心者ほどテーブルや箇条書き、強調文字を適度に挿入するべきです。

Googleドキュメントにもテーブル挿入機能があるので、下書きでもガンガン使って良いレベル。

見出し後1文目が超重要(結論ファースト)

WEBコンテンツにおいて、前置きのある文章はほとんどの場合求められていません。

結論ファーストはよく言われていることなので、詳しい説明は省略します。

反対意見を恐れない

手垢にまみれた世間の声を繰り返すのは簡単です。でも、自分がそう思わないのなら、反対意見を恐れず自分の主張を貫くといいでしょう。

世の中には多様な主義主張があります。あなたの考えが多数派の意見と違っていても、必ず共感してくれる人がいるので、本音で書く方が読み手の心には響きます。

SEOテクニックを一旦忘れる

数年前にAmazonサービスのブログを運営したとき、同じキーワードで2記事執筆しました。違いは以下のとおり。

  1. 汚い文章であるが、無心でユーザー KindleのHow to系お悩み記事(画像サイズもバラバラで粗いが、ユーザーにとってわかりやすい記事を心がけた)
  2. 内部SEOをきっちり行い、駄文・悪文を除外し、画像のAltタグもきっちり設定

1つ目の内部SEOを意識しないコンテンツが、上位表示になりました。

だからといって内部SEOを意識しない方が良いとは断言できませんが、小手先のテクニックばかりに傾倒するのも考えものです。

難しい話は避ける

検索結果のサジェストキーワードを見ると

「〇〇とは わかりやすく」

が多くみられることから、 「わかりにくい文章」はたとえ内容が正しくても悪文とみなされます。(つまりは読まれません。)

「細かいことはいいから、結論だけわかりやすく丁寧に教えて!!!」といった読者に合わせて執筆する必要があります。

ビジュアル化できるところは積極的に

画像はテキストの40倍、動画はテキストの4000倍もの情報を与えると言われています。

  1. How to系記事にはGIFアニメを挿入して手順をわかりやすくする
  2. Canvaを使って図解を作り、読者の理解を促す

GIFはGoogleChrome拡張機能の「Chrome Capture -Screenshot&GIFツール」が直感的に理解できておすすめです。

テキストだけだと伝えきれない情報は、画像と動画に任せましょう。

寒いギャグや無駄話をしない

「さっきのEEATはパイナッポーペンのPPAPみたいだね!」とユーザー受けを狙って逆効果になるのがこのパターン。

一般人だと98.8%のユーザーはあなたの情報ではなく、ユーザーが求めている情報を探しています。

読者が「合わせて」知りたいことを先まわりした内容にする

「ヒゲ脱毛 大学生」のキーワードで記事を執筆する場合、大学生がヒゲ脱毛で知りたいことを先回りして内容に盛り込む必要があります。

なぜなら、読者の心を動かし、申し込みが殺到し、Googleから質の高いコンテンツを評価されやすくなるからです。

大学生の属性がキーワードに含まれた場合、

  1. 学割が効く脱毛クリニックを紹介する
  2. 面接官からの印象アップ!就活割が効く脱毛クリニックを紹介する
  3. 授業料が高くても、通える脱毛クリニックを紹介する
  4. 地方大学生でも通い安い脱毛クリニックを紹介する

など、大学生特有の特徴に沿ったコンテンツを提供しましょう。

まとめ

私がこれまでブログ運営やWebライターとしてやってきた経験を踏まえ、WEBライティングのコツをご紹介しました。ただ、これは私が得てきた経験則であって、人によって異なるところはあります。

人によって記事内容もスタイルも異なりますし、知識や経験の量も違います。何が良いかは一概に言えないところはありますが、当記事で紹介した内容には「やってはいけないこと」も多く含まれていますし、少しでも参考になればと思います。

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