「ホームページ制作を制作会社に依頼して失敗した。」
「嘘でしょ?というホームページが出来上がった」
膨大な費用と時間をかけたにも関わらず、残念なホームページに仕上がるのはつらいもの。「うちのような門外漢な会社がウェブで売上を上げるなんて夢のまた夢なのか」と思ってしまう人もいるでしょう。ただ、諦める必要はありません。当記事では、ホームページ制作の外注でよくある失敗例と原因、そして対策をまとめました。
失敗の原因と対策は、業者選定や予算、丸投げしない、といった表面的なところを見直すだけでは、根本的な解決に繋がりません。
売上・成果が上がるウェブサイトを作るにはどうすればいいか。どんな手段をとるべきなのか。表面的な綺麗事ではなく、御社の利益となる方法をWeb制作業界歴15年の筆者がお伝えします。
目次
ホームページ制作の失敗あるある集
ホームページ制作の依頼で、よくある失敗事例はこちら。
- 想像をはるかに下回るクオリティだった
- バグの指摘・確認作業が大変だった
- 担当者同士の相性が合わなかった
- 提出した参考サイトと全く同じレイアウトで作ってきた
- 契約前にできると言ってたことができなかった
- いつまでも完成しないサグラダファミリアだった
品質に納得できなければ、遂行を制作会社に求めることになります。ですが、作れない人に求める行為は、軋轢の源。「もうちょっとちゃんと作ってほしいだけなのに・・・」というお願いは、相手にはクレームと映っています。そのため、Web制作の現場では関係修復ならずに契約解除となることもままあるのです。
ホームページ制作を制作会社に作ってもらう際、問題の多くは先方の制作会社さんのやる気 or 技術のどちらかが欠けていることでしょう。
ホームページ制作は、ヒアリング、提案、制作、確認、修正依頼と長い工程を踏みます。画像制作のような単発業務なら大丈夫でも、ホームページ制作のような工程の長い業務では問題も起きやすいのです。そのため、やる気・技術の欠落が結果に如実に現れるのです。これは社内スタッフと一緒と考えてください。
依頼主側の失敗予防策とは
ホームページ制作を制作会社に依頼する時、もっとも重要なのは、「制作会社選び」です。どこに頼むかで決まっていると言って良いでしょう。
極論すると、運良く良い人に出会えれば、その後の心配はいりません。丸投げでも予想を越えてくる作品を作ってくれる。ただ、そうなるかは実際に頼んでみないとわからないのが実情。ですから、依頼側は予防策を講じておく必要があります。
次のようなもの。
- まずは簡単な単発業務を依頼して試す
- 品質を求めるなら安さ重視の考えは捨てる
- 部分的な作業だけ依頼する
- 明確な指示が必要
- 依頼主も知識を身につけておく
まずは簡単な単発業務を依頼して試す
制作会社選びで、参考にするのは実績や口コミ。ですが、これだけではわかりません。実績も素晴らしく、優秀なクリエイターが在籍していても、あなたのサイトを担当するクリエイターがそうとは限りません。
なので、実際に頼んでみないとわからないというのが実情です。ですから、いきなりホームページ制作という大きな仕事を任せるのではなく、単発で小さな業務を依頼して様子をみるのは有効です。
バナー広告、ヘッダー画像、ロゴ制作など。短納期で終わる仕事を依頼して、制作会社の対応や技術力を見れるなら、そのほうが良いでしょう。受注する側の立場に立っても、一見さんよりリピーターを厚遇するのは自然のことです。
品質を求めるなら安さ重視の考えは捨てる
「ただホームページがあればいい」「どんなデザインでもいい」という場合は別ですが、デザイン・コーディングの品質を求めるなら、価格で決めるのは得策ではありません。
もちろん高ければ良いわけではありませんが、良いモノを作るには手間がかかる上に、クリエイターが長い時間を培ってできた技術が不可欠です。良いホームページはAIではなく、人の手で作られます。手作業です。だから、それなりの価格がつきます。
30万円で低品質、60万円で中品質、200万円で高品質。あなたならどれを選びますか?
部分的な作業だけ依頼する
もっとも理想的で安心できるホームページ制作の手段は、根幹部分を社内で担い、部分的な作業だけ外注することです。もっとも費用を抑えられる上、品質も自身で管理できます。具体的には以下の手順です。
- レンタルサーバーを契約 :30分〜1時間
- ドメインを契約 :30分〜1時間
- WordPressをインストール :30分〜1時間
- TCDテーマをインストール :30分〜1時間
- 写真・ロゴなど必要な素材をフリーランスに発注
- 各種初期設定を自分でやる :1日〜2週間
- 晴れてサイト公開
1と2は専門的な知識はいりません。事務的な作業です。
3と4と6は専門的な知識はいりませんが、初めての人だと戸惑うこともありますのでリンク先の手順を見ながら手を動かします。これで概ねホームページは完成します。あとは、5の画像・写真・動画ですね。ご自身で用意してもいいですが、画像編集・映像編集のスキルやセンスが必要なため、そこだけ外注する。
画像や動画が納品されたら、自分で管理画面からセットする。それでホームページは完成します。「それだけ?」と思いますよね。でも、それだけなのです。
専門技術を要するデザインとコーディング面は、WordPressテーマ(デザインテンプレート)を使うことで省略できるので、あなたがやることはホームページ内の文章を書いたり、画像を用意したり、フォントサイズや色を決めるだけなのです。ぶっちゃけ誰でも出来てしまいます。
この手段ですと、ドメイン、レンタルサーバーは自分で管理できるので、ランニングコスト(固定費)も大幅に抑えられます。本来、月額3〜5万円かかっていたものが、月額1000〜2000円程度に収まります。
ドメイン料、レンタルサーバー代、WordPressテーマ代、画像制作費など合わせても、初期費用4〜6万円、固定費1000〜2000円程度で品質の高いホームページが作成できます。管理も自社内でできるので、更新の手軽さや頻度も上がります。
こんなに良い手段なのに、なぜ制作会社に依頼する企業が多いのか。上記の1,2,3,4,6の事務的作業を面倒くさがるからです。「やったことがないことは難しく感じる」のは何でもそうで、心情はわかります。ですが、そこを避けてしまうと高い買い物も避けられないことになります。
明確な指示が必要
制作会社に依頼する時、やりたいことを明確にしておく必要があります。「だいたいこんな感じ」「先鋭的な印象にしてほしい」といった曖昧な指示だと、あらゆる面で齟齬が出てきます。相手と自分、感覚はそれぞれ違うのです。
良いモノを作るには細部にまでこだわっていかねばならないものです。たとえば、アニメーションの動きを気持ちよくするには「イージング」が欠かせません。下記サイトでもスライダーや写真のマウスホバー時にイージングが使われています。アニメーションを等速にするのかイージングをかけるのかで、印象は天と地ほどの差があります(等速はモッサリした印象になりやすい)。
デザイン的感覚を持っているコーダーなら指示がなくても丁度よいスピードに調整してくれるものですが、多くは「最初は早く、終盤になるにつれスピード落とすようにイージングかけて」と事前の指示がないと等速の実装となります。
「え?そんなことまで指示しないといけないの?」と思うかもしれませんが、ご自宅をリノベーションする時も細かいところまで決めますよね。間取りはもちろん、「床材はこれ、クロスはこれ」「玄関灯は人感センサー、表札は真鍮で」というように。家のリフォームや建築と同じで、本当に良いものにしたいならば、細かい指示は不可欠です。口を開けて待っているだけで人を驚かせるようなモノを作ってもらいたいなら、相応の金額を積む必要が出てきます。予算に1億をかけられる大手企業でない限り、それは現実的ではありません。私達も外部の業者に依頼する時は詳細まで細かく指示します。
とは言え、他業界の方がホームページ制作の指示を細かく入れるのも難しいことです。ですから、最初からデザインとコーディングの土台が出来ているWordPressテーマを使うことがもっとも安全でコストを抑える作り方なのです。
よりベターなホームページ制作の選択とは
満足のいく(売上の上がる)ホームページを制作するには、2つの手段から選択することになります。
- 良質な制作会社と良好な関係性を持つ
- ホームページの根幹を自社で用意し、部分的な外注形態をとる
ホームページの根幹を自社で持っておくことは、「コストを抑えること」と「更新性を高めること」に繋がります。WordPressでサイトを運営していればコストは大幅圧縮できますし、更新もブログを書くようにできるので、ページの投稿の頻度や自由度も上がります。
もし売上を上げるサイトを作るなら、定期的なケアが必要です。つまり、ページの更新や投稿は必要不可欠です。それが他社頼みですと、どうしても頻度は落ちていきます。だから、自社で持つ必要があるのです。
小規模零細企業なら社長か番頭が最初の陣頭指揮を行う。中規模以上なら適任の人材をウェブの担当につけて進めていくと良いでしょう。WordPressサイトの構築には、担当は1〜2人いれば十分です。当サイトも更新のベースは一人で対応しています。それくらいWordPressは簡単なのです。
WordPressを使ったホームページ制作の手順は以下のとおりです。
- レンタルサーバーを契約 :30分〜1時間
- ドメインを契約 :30分〜1時間
- WordPressをインストール :30分〜1時間
- TCDテーマをインストール :30分〜1時間
- 写真・ロゴなど必要な素材をフリーランスに発注
- 各種初期設定を自分でやる :1日〜2週間
- 晴れてサイト公開
以下の記事も参考にして、ぜひWordPressデビューをしてください。
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