LP(ランディングページ)を作るのは大変な作業に思えますが、どんなLPも要素(コンテンツブロック)の組み合わせで作られています。だから、要素ごとに分解して考えれば、意外と簡単に作れるものです。
そして、売れるLPに必要な要素はたった7つしかありません。7つの要素を組み合わせれば、だれでも売れるLPを作れるということです。
この記事で、7つの必須要素を解説しますので、ぜひLP制作の参考にしてください。
<なぜLPについて語る資格があるのか? 3つのポイント>
- LP特化のWPテーマ「OOPS!」を販売していること
- TCDを通してLP仕様のテーマを数多く開発していること(「Switch」や「SOURCE」など)
- 当社は10年以上、LP制作・LPの広告運用を行い、実績を出していること
LP特化のWPテーマの開発や、LPによるTCDテーマの販売経験を通して、LP制作に関する知見が私たちには蓄積しています。「売れるLPとは、どんなものか?」をよく理解しているので、きっとあなたのお役に立てるはずです。
売れるLPを作るための7つの必須要素
売れるLPの必須要素は、以下の7つです。
- ヘッドライン+キービジュアル
- サブヘッドライン
- コンテンツブロックごとのサブヘッド
- ベネフィット
- 特徴・機能(商品スペック)
- 証拠
- CTA (Call To Action)
「OOPS!」のデモページを例に、それぞれ解説していきます。
1. ヘッドライン + キービジュアル
まずは、ヘッドラインとキービジュアルで注意を引きつけます。
<用語解説>
ヘッドライン:大見出しのこと。訪問者の興味を掻き立てるメッセージを大きなフォントサイズで記載
キービジュアル:訪問者の目を引く、商品・サービスに関係する写真やイラスト
ヘッドライン+キービジュアルのパーツは、いわゆるファーストビューに該当する部分です。ページを開いた瞬間に目に飛び込んでくる部分であり、ここを見て「続きを読むか、離脱するか」 を読み手は判断します。
ヘッドライン+キービジュアルは、LPにおける最重要パーツなので、ほかのパーツよりも詳しく解説したいと思います。
ヘッドラインの3つのポイント
ヘッドラインの役割は訪問者の興味を引いて、続きを読ませることです。それ以外の役割はありません。まずはヘッドラインで訪問者をキャッチするわけです。
ヘッドライン作成のポイントを3つ、まとめました。
- 短くてシンプルな表現にする
- 相手の利益に訴える
- ニュース性を含める
まず、ヘッドラインは短くシンプルにしたほうがいいです。
スターチのリサーチによれば、ヘッドラインが10語以上になると、それより短いヘッドラインよりも読まれる率が下がるという結果が出た。
短いヘッドラインはパッと目に飛び込んできますし、意味を理解するのも容易です。
そして、最も効果的なヘッドラインは、相手の利益(ベネフィット)に訴えるものです。「○○○○○○が手に入る」 「○○○○○○が改善する」 「○○○○○○がわかる」 といった形ですね。
また、ニュース性のあるヘッドラインも効果的です。新商品の告知や既存商品の改良など、新しさ(New感)を含ませると興味を引けます。
たとえば「OOPS!」 のデモページにある「音楽の新しいカタチ。完璧なミュージックアプリ」 というヘッドラインは、ニュース性が含まれています。
キービジュアルの3つのポイント
キービジュアル作成のポイントは、以下の3つです。
- キービジュアルは必ず配置する
- なにが手に入るのかイメージしやすいものを使う
- プロっぽい洗練されたデザインにする
キービジュアルがそもそも存在しないのはNGです。ビジュアルは最も人の視線を引きつけるパワーがあるので、使わないのはあまりにもったいない。
「コンサルティングのような無形商材だから、使える商品画像がない」という場合でも、たとえば本人の写真や満足しているお客さんの写真を、キービジュアルとして使うことはできます。工夫すればいくらでもアイデアは出せるはずです。
キービジュアルは、見ただけで商品やサービス内容が理解(イメージ)できるものを使用します。「OOPS!」のデモページでは、スマホの画面に映ったミュージックアプリのイメージ写真が使われています。なにが手に入るのか、一瞬で理解できるはずです。
ほかのサンプルもいくつかお見せします。
物販であれば商品写真を、無料レポートであれば表紙デザインなどがキービジュアルに適しています。
そして大事なことですが、キービジュアルには洗練されたイメージが必要です。特別オシャレなビジュアルを作る必要はありませんが、「ダサい」 と思われない程度のデザイン力は必要です。
デザインに自信がなければ、プロに依頼することも検討しましょう。あるいは、高性能な無料ツールを利用するのもオススメです。
・Canva
https://www.canva.com/
・Bannersnack
https://www.bannersnack.com/ja/
よほど凝ったビジュアルでなければ、このような無料ツールでも十分に対応できます。
2. サブヘッドライン
サブヘッドラインは、ヘッドラインを補足するためのパーツです。
先ほど、ヘッドラインはシンプルで短いほうがいいと話しました。注意を引きつける効果が高いからですね。ただ短いヘッドラインは、商品・サービスのベネフィットが十分に伝わらないという弱点があります。
そこで、ヘッドラインで伝えきれなかったベネフィットを訴求するために、ヘッドラインの直後にサブヘッドラインを配置するわけです。
「OOPS!」のデモページでは、「音楽の新しいカタチ。完璧なミュージックアプリ」 というヘッドラインでまず注意を引き、その直後に、以下のサブヘッドラインを配置してベネフィットを伝えきっています。
音楽が聴き放題というだけでなく、友達と一緒に同じ音楽を聴きながらチャットを楽しむ。最新の音楽ニュースを知ることが出来たり、国内外のライブ中継を見たり音楽の幅をぐーっと広げることが出来るアプリ。
サブヘッドラインもファーストビューで目に入る箇所なので、ヘッドライン+キービジュアルと同様に重要度は高いです。商品・サービスの最大のベネフィットを盛り込み、訪問者の興味を掻き立てましょう。
3. コンテンツブロックごとのサブヘッド
LPは上から順番に、一言一句読まれることはありません。必ず流し読みされます。ページを勢いよくスクロールして、どこか気になる箇所があれば、スクロールを止めて読み始める・・・あなたも、そんな読み方をするはずです。
だからこそ、流し読みする訪問者の視線と注意をキャッチするサブヘッド(小見出し)を、要所で配置すると効果的です。
サブヘッドもヘッドラインと同じように、短くシンプルにしたほうがいいです。パッと目に飛び込んでくるからですね。
サブヘッドですべてを訴求しようとして、ものすごく長いコピーを書いている例をたまに見かけますが、ただ文章を垂れ流すだけですとユーザーの注意力を分散させてしまいがちです。流し読みしていると、長いサブヘッドは目に入らないからです(読み飛ばしてしまう)。
あくまでも目安として上げておくと、300〜500文字ごとにサブヘッドを配置するくらいがちょうど良いかもしれません。1スクロールするごとに、目を引く引っかかりがあるメッセージを設置するくらいが読みやすいからです。
4. ベネフィット
ベネフィットとは、商品・サービスを使うことで得られる利点のことです。「これを使えば、こんなに良いことがありますよ、生活がこんなに変化しますよ」 といったことを訴求します。
ベネフィットは、特徴とは違います。たとえば、「自由度の高い記事が書けるページビルダー機能搭載」 というのは、ただの特徴です。これをベネフィットに変換すると、「制作会社に依頼しなくても自由なレイアウトの記事を素早く何個でも作れる」といった感じになります。
特徴は売り手目線ですが、ベネフィットは相手目線です。ただの商品特徴を述べているのか、それとも、相手にとっての利点を述べているのかが、決定的に違うポイントですね。
特徴を伝えられても、人の感情は動きません。感情を動かして購買意欲を高めるのは、あくまでベネフィットなのです。
ちなみに、ベネフィットはブロックごとに分割して配置すると、綺麗に収まります(ベネフィットをイメージさせるビジュアルも加えると効果的)。
LPでよく見かける、3列表示のレイアウトですね。テキストを縦にズラーっと並べるよりも見やすいですし、洗練された印象を受けると思います。
TCDテーマにはページピルダー機能が備わっているので、このようなレイアウトは簡単に実装できます(ページピルダー機能については後述します)。
5. 特徴・機能(商品スペック)
ベネフィットを伝えたあとは、製品・サービスがもつ特徴や機能を、すべて羅列します。特徴・機能に人の感情を動かす力はありませんが、それでも必ず記載すべきパーツです。なぜなら、人は感情で購買を決断して、論理でそれを正当化するからです。
ある人がスポーツカーを買うとしましょう。購入を決めた本当に理由は、たとえばシートに座ってハンドルを握った瞬間、「凄くパワフルな自分」 を感じたからかもしれません(感情)。
そして、その感情を正当化するために「この車はエコで燃費がいいから」 「馬力が凄いから」 といった特徴を引っ張り出すわけです(論理)。
つまり、人を行動させるには感情と論理の両方が必要だということです。感情とはベネフィットであり、論理とは特徴・機能のことだと覚えてください。
特徴・機能を羅列すれば、「これだけ多くの特徴・機能があるなら、きっといいものに違いない」 と納得させることができます。
また、以下は各種TCDテーマの販売ページに書かれている特徴・機能のパーツです。
LP内では誌面の都合上で書ききれない機能を箇条書きにしています。すべての機能を1つ1つ解説すると冗長になりますし、読む側も大変です。なので、詳しく機能の詳細を知りたいユーザー向けに別の解説ページを用意しておくと良いでしょう。いずれにせよ、LPではすべてを伝えきれません。
6. 証拠(ユーザーの声・レビュー、実績など)
実績は、お客さまの声や口コミ、事例など、信頼性を担保するパーツです。読み手は基本的に、LPに書いてあることを100%は信じません。程度の差こそあれ、「本当に、書いてある通りの品質なのか?」 「なにか裏があるんじゃないか?」 と思っているのです。
あるいは、商品・サービス自体の品質に疑いがなくても、「自分に使いこなせるのか・・・?」 という不安もあるはずです。
そこで、疑いや不安を払拭する証拠をたくさん掲載します。
こちらはユーザーレビュー(お客さまの声)ですね。このようなレビューを載せるときは、顔出しかつ実名が良いでしょう。サクラと疑われにくいからです。
ただ、実名でも内容が絶賛・べた褒めの嵐だとサクラっぽさが出る問題があります(というか、サクラです)。サクラと見抜くのはそう難しくありません。サクラであるかどうかは、何が書いてあるかが重要なのです。
リアルに近い声を集めるにはAmazonレビューを真似るのが理想です。ただそれは理想論であって、自社のLPに自由投稿形式を導入するのは現実的ではありません。悪意のあるユーザーによって荒れる原因にもなります。
よって、現実的なレベルの話で言うと、お客様に感想を送ってもらう際には「褒めることを求めないこと」「感想を編集せずそのまま掲載すること」の2点の徹底だけで、リアルな声を集めやすくなります。TCDのレビューページもそのような形態で運営しています。他には、お客さまへのインタビューを掲載(テキストでも動画でもOK)するのも良いですね。
なお、TCDでは「TCD MUSEUM」というTCDを使ったサイト事例をまとめたサイトを運営しています。これはTCDユーザーのサイトの宣伝場所をつくることと、TCDユーザーさんが商品を購入する時の参考になればと思いリリースしたのですが、これもお客様の役に立っているようです。
7. CTA(Call To Action)
CTA(Call To Action)とは、日本語にすると「行動への呼びかけ」 です。
お名前とメールアドレスをフォームに入力して「DOWNLOAD」をクリックしてください・・・といったように、相手に取ってほしい行動を明確に指示します。そして、指示する行動はたった1つに絞ります。
資料請求が目的なら、「資料請求してください」というメッセージだけに絞ります。ほかの余計な指示、たとえば「会社概要はこちらです」「事業内容の詳細はこちらです」といったことは書かないようにします。相手が混乱します。
“混乱した脳は「No」 と言う”
これはコピーライターの間で常識になっている教訓です。複数の行動を呼びかけて相手を混乱させると、「いらない」という判断につながってしまいます。
【チェックシート】売れるLPを作る7つの必須要素
ここまでの内容をまとめたチェックシートをご用意しました。LP作成時、あるいは作成後、7つの必須要素に沿って構成されているかどうかチェックするためにご活用ください。
No. | LPの要素 | チェックポイント |
---|---|---|
1 | ヘッドライン+キービジュアル | <ヘッドラインのチェックポイント> ・短くてシンプルな表現か? ・相手の利益に訴えているか? ・ニュース性を含んでいるか?<キービジュアルのチェックポイント> ・キービジュアルを配置しているか? ・なにが手に入るのかイメージできるか? ・プロっぽい洗練されたデザインか? |
2 | サブヘッドライン | ・ヘッドラインの直後に配置しているか? ・最大のベネフィットを伝えているか? |
3 | コンテンツブロックごとのサブヘッド | ・300〜500文字に一度配置されているか? ・短くてシンプルな表現か? |
4 | ベネフィット | ・相手の利点に訴えているか? ・特徴・機能を伝える前に提示しているか? |
5 | 特徴・機能 | ・すべての特徴・機能を伝えているか? ・ベネフィットを伝えたあとに提示しているか? |
6 | 証拠 | ・お客さまの声や口コミ、事例はあるか? ・レビューは信頼できるか(サクラではないか)? |
7 | CTA(Call To Action) | ・1つの行動だけを指示しているか? ・ボタンやフォームは見やすいか? |
TCDテーマのページビルダー機能でLP作成が捗る
TCDテーマには、WordPress初心者でも自由なレイアウトのページを作れるページビルダー機能があります。ブロックごとにコンテンツを追加したり、自由に入れ替えたりできるので、ランディングページの作成と相性がいいです。
カラム数も簡単に調整できます(1〜6カラム数まで設定可能)。
難しいCSSの知識なしに、以下のようなレイアウトをだれでも簡単に実装できます。
詳しい操作方法を解説した動画をご用意したので、ぜひご覧ください。
売れるLPを作るための7つの必須要素まとめ
売れるLPを作るための7つの必須要素を、以下にまとめました。
- ヘッドライン + キービジュアル
- サブヘッドライン
- コンテンツブロックごとのサブヘッド
- ベネフィット
- 特徴・機能
- 証拠
- CTA(Call To Action)
複雑に思えるLP制作ですが、コンテンツブロックごとに分解して考えれば、ずいぶんと楽に感じるはずです。一つひとつの要素の組み合わせでしかなく、しかも構成する順番もパターン化されているので、難しくはありません。パズルを組み立てるようなものです。
TCDでは、LP制作機能が搭載されたWordPressテーマを数多く販売しています。この記事でサンプルとして紹介してきた「OOPS!」は、まさにLP作成に特化したテーマですし、ほかにもまだまだあります。
テーマ比較する際は、ぜひ以下の記事をチェックしてみてください。
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第1回:ランディングページとは?
第2回:ランディングページの作成方法
第3回:売れる要素(当記事)
第4回:LPの成約率
第5回:LPOとは
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