正しいキーワード選定は、SEOにおいて非常に重要です。
検索需要がないキーワードを対策しても集客にはつながらないので、実際に検索されているキーワードを調べる必要があります。

そこで役に立つのが、Googleキーワードプランナーです。この記事では、Googleキーワードプランナーの使い方をわかりやすく解説します。

Googleキーワードプランナーとは?

Googleキーワードプランナーとは、Googleが提供している無料のキーワード選定ツールです。キーワード候補やキーワードの検索ボリューム、競合の強さ、広告単価などを調べられます。

Googleキーワードプランナー公式サイトへ

基本的にはGoogle広告の出稿者向けに用意されているツールですが、SEOのキーワード選定にも活用できます。使いこなせば、企業のウェブサイトや個人ブログなどのコンテンツで使用するキーワードを的確に選定でき、アクセス数の向上や集客数アップにつながるでしょう。

Google広告のアカウントを開設すれば、だれでも無料でキーワードプランナーを使えますが、キーワードの検索ボリュームを確認するには、一定額以上の広告費を使って広告を運用する必要があります。

具体的な金額の基準は不明ですが、1日数百円程度の予算では検索ボリュームを取得できませんでした。10万~100万といった曖昧な数値しか見れません。本来はGoogle広告運用のためのツールなので、積極的に広告費を使わないアカウントは機能を制限される可能性が高いです。

検索ボリューム以外のデータは問題なく閲覧できるので、そこまで不便ではありませんが、検索ボリュームの詳細なデータが欲しい場合は、一定額以上の予算で広告を運用するか、他の有料キーワードツールを使ったほうがいいかもしれません。

>> 関連するキーワードツールはこちら

Googleキーワードプランナーを使うまでの流れ

キーワードプランナーを使用するには、GoogleアカウントとGoogle広告のアカウントの両方が必要です。

Googleアカウントをもっていない場合は、以下のページの案内にしたがって作成してください(詳細な登録手順は割愛します)。
>> Googleアカウントを作成

Googleアカウントを取得済みの場合は、Google広告のアカウントを開設しましょう。以下のリンクをクリックしてください。
>> Google広告のアカウントを作成

すると、Google広告のTOPページが表示されます。

Google広告のTOPページ

ページ上部の「今すぐ開始」をクリックしてください。

Google広告アカウント作成

「新しいGOOGLE 広告アカウント」を選択してください。

ランディングページの選択画面

宣伝するランディングページは、「ウェブサイト」を選択します。

お店やサービス名の入力画面

お店やサービスの名前は、「テスト01」など適当なもので大丈夫です。

ウェブサイトのURL登録画面

サイトやブログのURLを入力して、「次へ」をクリックしてください。URLに問題がなければ、ページのプレビューが表示されます。ここまでで、サイトの基本情報の登録が完了です。次は、広告の設定をしていきます。

広告文作成画面

実際に広告を出稿するわけではないので、広告の見出しや説明文は「テスト」「サンプル」などで構いません。

キーワード追加画面

キーワードの設定も、GoogleのAIが提案してくれたデフォルトのもので大丈夫です。

広告配信地域の設定画面

配信地域も、デフォルト(日本)で問題ありません。

予算設定画面

広告予算は1円から設定できます。1円でもGoogle広告アカウント開設の審査には通りますし、キーワードプランナーも使用できます。予算設定が完了すれば、ひとまず、アカウントの作成は完了です。その後、1日ほどで審査が終わります。

キャンペーンの一時停止設定

審査が完了すれば、広告が有効になります。今回はキーワードプランナーを使うことが目的なので、広告の配信は停止しても大丈夫です。「有効」のタブを開いて、「キャンペーンを一時停止する」をクリックします。これで広告の配信が止まります。

エキスパートモードへの切り替え

Googleキーワードプランナーを使うには、広告をエキスパートモードに切り替える必要があります。「設定」 → 「エキスパートモードに切り替える」をクリックします。

キーワードプランナーの起動

エキスパートモードに切り替えると、「ツールと設定」からキーワードプランナーを起動できるようになります。

Googleキーワードプランナーの使い方

Googleキーワードプランナーには、以下2つの機能があります。

  • 新しいキーワードを見つける
  • 検索のボリュームと予測のデータを確認する

それぞれの機能の使い方を以下でご紹介します。

機能1. 新しいキーワードを見つける

コンテンツのキーワード候補をたくさん調べたいときは、「新しいキーワードを見つける」の機能が便利です。

「新しいキーワードを見つける」の機能

まず、キーワードプランナーのホーム画面の「新しいキーワードを見つける」をクリックします。

軸キーワードの入力

軸となるキーワードを入力して、「結果を表示」をクリックします。すると、以下のように関連キーワードが抽出されます。

関連するキーワード候補の抽出結果

複雑そうに見えますが、チェックすべき指標はシンプルで、以下の3つです。

なお、上記の画面はGoogle広告を出稿しているアカウントの画面表示です。2016年夏より、Google広告を出稿していないユーザーは①の検索ボリュームの数値が大まかに表示される仕様(1000〜1万など)に変更されています。

競合ページからキーワードを発掘する方法

軸となるキーワードが思いつかない場合は、競合ページからキーワードを発掘する方法もオススメです。

ウェブサイトのURLを入力してキーワードを抽出

「ウェブサイトから開始」のタブを選択し、競合ページのURLを入力。ページ単位でキーワードを抽出する場合は、「このページのみ使用」にチェックを入れます。ドメイン全体を調べたいときは「このサイト全体を使用」にチェックを入れてください。

今回は、「このページのみ使用」を選択してみました。

ページ内容と関連性が高いキーワード候補の抽出結果

このように、ページ内容と関連性が高いキーワードが抽出されます。

キーワードを絞り込む方法

表示されたキーワード候補が膨大な場合、フィルタ機能を使ってキーワードを絞り込むと効率的です。

「フィルタの追加」をクリック
​​
まず、「フィルタを追加」をクリックします。​​​

設定できるフィルタのメニュー

各フィルタを任意に追加できるので、目的に合わせてご活用ください。​試しに、「キーワード」でフィルタをかけてみます。

キーワードによる絞り込み

「wordpress テーマ」という単語を含むキーワードで絞り込んでみます。すると、以下のような結果になります。

キーワードで絞り込んだ抽出結果

「wordpress テーマ」のロングテールキーワードを探したり、「wordpress テーマ」のユーザーニーズを把握したりするのに役立ちます。

関連キーワードを並べ替える方法

複数の関連キーワードを並び替えることもできます。デフォルトでは関連性の高い順に並んでいますが、月間平均検索ボリュームの多い順に並び替えたい場合などは、下記箇所をクリックするだけで並び替え可能です。

月間平均検索ボリュームによる並べ替え
​​
再度同じ箇所をクリックすることで、検索ボリュームの少ない順に並び替えることも可能です。他の項目も、同じ要領で並び替えることができます。

データの参照期間を変更する方法

デフォルトでは過去12ヶ月のデータが表示されます。

しかしキーワードによっては、季節や時期により検索ボリューム変動や需要の浮き沈みがあるかと思います。以下の箇所で参照データの期間を変更することで、特定の時期のデータを確認することができます。

参照データの期間

参照データの期間の変更

このように、任意の期間を適用できます。

​​

機能2. 検索ボリュームを調べる

新しいキーワードを見つける以外にも、入力したキーワード(複数可)の検索ボリュームを調べるというシンプルな目的で使うこともできます。

「検索のボリュームと予測のデータを確認する」の機能

​​キーワードプランナーのホーム画面の「検索ボリュームと予測のデータを確認する」をクリックします。

キーワードの入力

検索ボリュームを調べたいキーワードを入力して、「開始する」をクリックします。

キーワードの検索ボリュームのデータ

キーワードの検索ボリュームを取得できます(ある程度の予算を組んでGoogle広告を運用していない場合は、10〜100のような曖昧な数値になります)。データをエクスポートする場合は、赤枠で囲った箇所をクリックしてください。

過去のプラン指標を選択

「過去のプラン指標」で、CSVあるいはGoogle スプレッドシート形式のファイルをエクスポートします。

Google スプレッドシートでの出力

このような形で出力されます(上記はGoogle スプレッドシート形式)。


ここまで、Googleキーワードプランナーの基本的な使い方をご紹介してきました。使い方自体は非常にシンプルなので、何回か使ってみれば、初心者でもすぐに慣れると思います。

ただ、SEOのキーワード選定は、キーワードを抽出したり検索ボリュームを調べたりしただけで完結するものではありません。むしろ、その後のキーワードの整理・分類作業のほうが重要であり、競合との差が出る部分です。

以下の記事で、キーワードの整理・分類の方法やキーワード選定のコツを解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

詳しくは上記の記事を見てほしいのですが、キーワード選定でやりがちな間違いを簡単に挙げてみました。

  • 検索ボリュームだけを基準に選ぶ
  • 抽出した関連キーワードで片っ端から記事を作る

検索ボリュームはたしかに重要な指標ですが、そこだけを基準にキーワードを選ぶべきではありません。自社ビジネスとの親和性やSEO難易度、収益性なども考慮して、キーワードの本当の価値を見極める必要があります。

また、Googleキーワードプランナーで抽出した関連キーワードで片っ端から記事を作るのも注意したほうがいいでしょう。

関連キーワードを全網羅してサイトを作る手法は、ひと昔前であれば有効でした。ただ、現在のSEOはキーワードのカニバリ(重複)の判定がかなりシビアになってきているので、何も考えずに関連キーワードを全網羅するやり方では、重複コンテンツの問題が必ず起こります。

検索流入を効率良く増やすには、同じニーズのキーワードをまとめる整理・分類作業が必須になるでしょう。

関連ツールのご紹介

最後に、Googleキーワードプランナーと関連性が高いSEOツールをご紹介します。

Googleトレンド​​

Googleトレンドの公式サイト

Googleトレンドは、キーワードのトレンド・需要の推移を折れ線グラフで可視化してくれる無料ツールです。今、伸びているキーワードを発掘するのに役立ちます。

Ahrefs

Ahrefsの公式サイト

Ahrefsは、被リンク分析や競合調査、キーワード発掘など、SEOの全領域をカバーする機能を備えたオールインワンツールです。有料ツールなので費用の負担はありますが、機能性はGoogleキーワードプランナーを遥かに凌駕します。

Ubersuggest

Ubersuggestの公式サイト

Ubersuggestは、キーワードの検索ボリュームや平均クリック単価(CPC)、SEO難易度、検索順位ごとの予想PVなどをチェックできるツールです(無料プランあり)。便利なChrome拡張機能もあり、使いやすいツールになっています。

Keyword Tool

Keyword Toolの公式サイト

Keyword Toolは、サジェストキーワード取得ツールの一種です。GoogleだけでなくYouTubeの検索キーワードも取得できるので、YouTubeSEOを実践するときにも役立ちます。最大の強みは、キーワードの抽出量。他ツールでは出てこないニッチなキーワードも発掘できます。

ラッコキーワード

ラッコキーワードの公式サイト

ラッコキーワードは国産のサジェストキーワード取得ツールです。サジェストキーワードだけでなく、関連するQ&Aサイトの質問も同時に取得できます。その他、キーワードのトレンドや共起語も一緒にチェック可能。


おすすめのSEOキーワードツールについては、以下の記事にもまとめているので、併せてチェックしてみてください。

まとめ

Googleキーワードプランナーは、SEOのキーワード選定に役立つ情報を与えてくれる便利なツールです。Google広告出稿者向けに作られているので、SEOに特化した他ツールと比べると、機能性や利便性はやや劣るかもしれませんが、キーワード選定作業に十分活用できるレベルだと思います。

SEOにおいて、キーワード選定は重要な施策の一つです。キーワードプランナーを活用して競合に勝てる適切なキーワードを選び、集客や収益増加を目指しましょう。

SEOのキーワード選定については下記の記事も参考にご覧いただければ幸いです。