長年PCを使って作業していると、動作が重くなったり、読み込みが遅くなるなどの経験は誰もが通る道でしょう。単に動作が重くなるといっても、WEBサイトの表示が遅くなる場合と、PC自体の立ち上げ速度が遅くなるような場合とでは、原因は全く異なります。

前者の場合は、下記記事が参考になりますので、よろしければご覧ください。

では後者の場合は、どういったことが考えられますでしょうか。様々な要因があるので一概に原因を突き止めるのは難しいですが、一般的に下記のような複数の原因が考えられます。

  • PC本体の空き容量が少ない場合
  • 多数のアプリケーションを起動している場合
  • メモリ(PCの処理能力)が不足している場合
  • PCが発熱している場合
  • ウイルス・スパイウェアに感染している場合

上記のようにPC本体の排熱用ファンの部分に埃が溜まって正常に機能しない場合、使う環境の温度が高すぎるなどの物理的な要因や、ウイルス等の仕業となっている場合を除き、PC本体の空き容量やメモリの使用率に起因することが多いでしょう。

そこで当記事では、PC本体に起因する処理速度の改善が見込めるデフラグという作業について解説していこうと思います。

そもそもデフラグとは

デフラグをざっくり一言でいうと「PC内部にある様々なデータの整理整頓のこと」です。長時間作業をしていると、色んなファイルやアプリを立ち上げたり、複数同時に使用することも多いと思います。そうしたことを続けていると、PC内部のデータがバラバラに記憶されたりします。

一つの箱の中に複数のモノを収納する際、現実であれば一つ一つを分解することはできませんが、データやファイルはそれが可能が故に、起こりうる問題になります。分解すればわずかな隙間にでも押し込めるというイメージですね。

ただ、この様に断片化されたデータが増えると、データを使う際に、バラバラのデータを探したり、組み立てたりする作業が必要になるわけです。そうすると自ずと処理しなければならないデータが増え、PCのメモリを多く使うことになり、結果的に処理速度が遅くなります。

人間もデスクが散らかっていると仕事のスピードが落ちたりしますよね。どこに何があるのか把握できていない上に、同じ部類の資料が一つにまとまっていなければ、目的の資料を取り出すのに時間がかかったりします。PCにも同じことがいえます。

そうやってバラバラになった資料(データ)を綺麗にまとめて、使いやすく整理整頓する作業をデフラグメンテーション(デフラグ)といいます。

デフラグで得られる効果

ではデフラグを行うとどういったメリットがあるのか。現実世界でもデスクを整理整頓することで、仕事の効率は上がります。それと同じでPC内のデータを整理整頓することで、探しているデータが見つかりやすくなり、読み込みスピードが速くなるわけです。

PC本体の起動にかかる時間が速くなることはもちろん、プログラムの動きが良くなることもあります。多くのアプリケーションを同時に使ったり、長時間使用する方はデフラグのメリットを感じやすいはずです。

また、蓄積されているデータの量が多いと完了するまで時間がかかり、デフラグ中は他の作業はできないとされていたのですが、最近ではデフォルト状態でもバックグラウンドで自動実行されるものも多いようです。

PCのメンテナンスはデフラグだけでは不十分かも

最近はデフラグ機能がバックグラウンドで常時起動しているので、特にユーザーが作業することは不要な場合が多いのですが、長期間使用しているとPCの処理速度が遅くなることがあります。PC本体のキャッシュやログなど、不要なファイルの量が増えてくることが原因です。また、削除したはずのアプリケーションの関連ファイルがPC内に蓄積されていっている場合などですね。

さまざまなメンテナンスがオールインワンで可能なMacユーザー向けの便利なメンテナンスツールをこちらで紹介しています。よろしければご覧ください。

まとめ

PCでも人間でも定期的に整理整頓しなければ、パフォーマンスが必ず落ちます。今一番優先すべきことをスッと把握できるように情報を整理することが大切ですね。当記事で説明したデフラグ以外にもPCの使用頻度に合わせて定期的にメンテナンスを行うことは、業務効率の向上に繋がる重要な作業です。ぜひ色んなメンテナンスを試してみてください。