不動産業界では、多くの集客をウェブサイトや大手ポータルサイトに頼っています。
しかし、物件探しはスマホアプリ中心に移行しており、ウェブサイトだけではリピーター確保や自社ブランディングの強化が難しくなってきています。
そこでおすすめしたいのが、自社アプリの導入です。プッシュ通知で情報を届けたり、スマホ上のアイコンで認知を高めたりと、ユーザー体験(UX)を強化できます。
というわけで今回は、不動産集客を低コストな自社アプリで実現する方法についてご紹介します。
目次
不動産集客にアプリは必要?
不動産集客にアプリがあると、通常のウェブサイトだけでは難しい直接的なアプローチやユーザー体験の向上が期待できます。
- プッシュ通知で新着物件やキャンペーン情報を即時配信
- スマホにインストールされることで、認知度やブランディングを強化
- ホーム画面に常駐し、リピート訪問や問い合わせへの自然な導線を確保
たとえば、新しい物件情報をいち早く届けたい場合でも、ウェブサイトではメールやSNSに頼るしかありません。アプリならユーザーのスマホに直接通知を送れるため、情報鮮度を保ったまま興味を持ってもらいやすくなります。
また、アプリアイコンがホーム画面にあることで、定期的な訪問や問い合わせも自然と増えるはずです。
自社アプリのメリットとデメリット
自社アプリを持つことには明確な強みがありますが、注意点もあります。メリット・デメリットとして箇条書きでまとめると、次の通りです。
メリット
- 自社専用の集客チャネルを持てる
- 物件検索や問い合わせを使いやすく設計できる
- ポータルサイト依存から脱却しやすい
ユーザー体験を自社のブランドに合わせて最適化でき、情報の鮮度や回遊率も高められます。また、キャンペーン情報や新着物件を的確に届けることで、ユーザーとの接点を増やせるのも魅力です。
デメリット
- 開発・運用コストが大きい
- アップデートや不具合対応が必要
- インストール促進に工夫がいる
加えて、自社アプリを運用する際は「情報を見てもらう工夫」が必要です。使いやすさが不十分だと、ユーザーは使ってくれません。デザインや導線設計、物件検索のしやすさなど、操作フローまで含めて考える必要があるわけです。
アプリの開発方法
アプリをつくる方法はいくつかありますが、それぞれ特徴やコスト感が異なるため、以下にかんたんにまとめてみました。
アプリ開発のやり方
代表的な3つの方法は以下の通りです。
方法 | 特徴 | コスト感 |
---|---|---|
ネイティブアプリ | iOS/Android向けにゼロから開発。自由度が高くUXも向上。 | 数百万円〜1,000万円規模。開発費・デザイン費・ストア登録・アップデート対応などが必要。 |
ハイブリッドアプリ | Web技術を使い複数OSで動作。ネイティブよりはやや低コストだが、操作性や速度に制約あり。 | 数百万円規模。開発・運用・OS対応・バグ修正などが必要。 |
PWA | 既存サイトを拡張してスマホにインストール。低コストで更新もかんたん。 | 数十万円程度。既存サイトベースなら開発工数も少ない。 |
ネイティブアプリやハイブリッドアプリは自由度が高い分、開発費用や運用負担も大きいです。
アプリ開発のコスト相場
アプリを自社開発する場合、コストは大きく分けて3つの視点で考えるとわかりやすくなります。
- 初期費用(開発費やデザイン費、ストア登録料など)
- 維持費(OS対応やバグ修正、サーバー費用など)
- マーケティング費(インストール促進やプッシュ通知施策)
ネイティブやハイブリッドアプリは自由度やUXの高さが魅力ですが、その分これらの負担も大きく、場合によっては数百万円〜数千万円になることも珍しくありません。
中小規模の不動産会社にとっては、現実的にハードルが高くなります。
そこで注目したいのが、既存サイトをベースにしたPWAによるアプリ化です。PWAなら初期開発費を抑えつつ、サイトの更新だけで情報や機能を追加でき、運用負担も軽くなります。
次の章で具体的な運用イメージをご紹介します。
低コストで自社プラットフォームがつくれる
中小規模の不動産会社でも、低コストでネイティブアプリのような集客チャネルを持つことは可能です。
まずそのために必要なのは、自社の物件検索プラットフォーム。不動産業者に特化したWordPressテーマ「GRAVITY」を活用すれば、以下のような機能を持つ自社プラットフォームを構築できます。
機能 | 内容 | メリット |
---|---|---|
物件情報の掲載 | 高度な検索機能・一覧表示・詳細ページまで自社管理 | ポータルサイトに頼らずに自社集客が可能 |
問い合わせフォーム | 問い合わせや資料請求を受け付け可能 | 顧客との接点を自社で確保 |
ブログ・お知らせ機能 | コラムや最新情報の掲載 | 情報発信が自社で簡単に |
サイト更新 | 管理画面から追加・編集が可能 | 外注費、運用コストを削減 |
ポータルサイトに頼らず、自社サイトを中心にした集客の土台をつくれるということです。

「物件情報を効率よく管理したい。」 「エリア検索やこだわり条件検索を導入したい。」 「訪問者が直感的に使いやすいサイトをつくりたい。」 不動産業を営む方が物件検索サイトをつくるとなると、こういった要望は必須条件ですよね。 ただ、このレベルのものをゼロから開発するのは大変です。検索機能...
PWAでアプリ化もできる
GRAVITYでつくったサイトをPWA化すれば、自社アプリのような運用が可能です。アプリのような操作感を実現できるPWAについては、下記記事で詳しく解説しています。

Webサイトをスマホアプリ化したいけど、ネイティブアプリは開発コストも維持コストもかかります。その上、アプリストア(Google Play/App Store)の審査も必要。サイトをアプリ化するのは、なかなかハードルが高いわけです。 そんなハードルを一挙に解決する技術がPWAです。PWAであれ...
PWAを導入するメリットは、次の通り。
メリット | 具体例 |
---|---|
スマホにアイコン表示 | ユーザーのホーム画面から直接アクセス可能。 |
プッシュ通知 | 新着物件や更新情報を直接届けられる。 |
低コスト運用 | ネイティブアプリに比べて初期費用・維持費が低い。 |
サイト更新だけで情報追加可能 | 自社で操作してコンテンツを更新できる。 |
アプリの更新は不要 | サイトを更新するだけでアプリもアップデートされる。 |
アプリストアの審査不要 | Google PlayやApp Storeの審査不要で利用可能。 |
TCDテーマユーザーは、プラグイン(TCD Progressive Web Apps)を無料で使えます。プラグインを導入するだけで、サイトをPWA化できるので、開発費用や専門知識は不要です。
つまり、不動産集客を自社アプリで実現するのにかかるコストは以下のみです。
- WordPressテーマ「GRAVITY」:税込¥198,000(買い切り)
- TCD Progressive Web Apps:TCDユーザー限定の無料プラグイン
- レンタルサーバー代:目安 月1,000円前後
ネイティブアプリを開発するより圧倒的に低コストです。PWAを導入する方法もかんたんなので、下記記事を参考にご覧ください。

Webサイトをスマホアプリのような操作感にし、プッシュ通知なども実現できる「PWA(Progressive Web Apps)」という仕組み。 WordPressサイトに実装できれば、サイトをアプリライクな動きで使っていただける上に、サイトの更新情報も効率よくお届けできます。 そこで今回...
不動産集客を低コストな自社アプリで強化しよう
不動産集客を低コストな自社アプリで実現する方法をご紹介しました。
自社アプリやPWAを活用することで、以下のようなメリットがあります。
- プッシュ通知で新着物件やキャンペーン情報を直接届けられる
- ホーム画面にアイコンが常駐し、リピート訪問や問い合わせにつなげやすい
- 自社専用の集客チャネルを持ち、ポータルサイト依存を減らせる
- サイト更新だけで情報追加やアプリの更新が可能(PWAの場合)
一方、ネイティブアプリやハイブリッドアプリは開発・運用コストが大きく、中小規模の不動産会社にはハードルが高いのも事実です。
その点、PWAを導入すれば低コストでアプリに近い体験を提供でき、運用もスムーズです。
WordPressテーマ「GRAVITY」と無料プラグイン「TCD Progressive Web Apps」を組み合わせれば、低コストで自社アプリのような仕組みを構築できます。
不動産集客の効率化やブランド強化に、ぜひ活用してみてください。
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