「個人アフィリエイターはもう稼げないから、やめたほうがいい」

よく言われることです。
たしかに、ひと昔前に比べれば、アフィリエイトの難易度は上がっています。ツールで量産したサテライトサイトからの被リンクで簡単に上位表示して稼げる時代ではなくなりました。強力な資金力をもつ大手企業の参入もあり、個人アフィリエイターにとって厳しい状況なのは事実です。

とはいえ、個人がアフィリエイトで稼ぐことが絶対に無理、というわけではありません。稼ぐことはできます。そのためには、戦略と準備が重要です。大手と同じことをしたり、ひたすら記事を量産したりするだけでは到底無理なので、戦略的な立ち回りを意識する必要があります。

強力な競合と同じことをしても稼げない

「競合が多すぎるし、大手企業も参入しているし、もう個人がアフィリエイトで稼ぐなんて無理だよ・・・」

たしかに、アフィリエイトで稼ぐための難易度が上がっているのは事実ですが、決して不可能なことではありません。競合が多かろうが、大手企業が参入してこようが、稼ぐことはできます。

本当に問題なのは、強力な競合の真似をして、同じようなサイトを作ってしまうことです。検索上位のアフィリエイトサイトを安易に真似していませんか?それがアフィリエイトで稼げない大きな原因かもしれません。

今は、『mybest』 を筆頭とした大手企業の比較サイトが乱立しています。「○○○ おすすめ」「○○○ ランキング」などのわかりやすいビッグ・ミドルキーワードは、そうしたサイトがほとんど独占している状況です。

「ウォーターサーバー おすすめ」 の検索結果

「ウォーターサーバー おすすめ」 のGoogle検索結果の概要(2021年10月時点)。TOP10はすべて企業運営のアフィリエイトサイトが独占している

企業のアフィリエイトサイトは、個人サイトとは比較にならない強力なドメインで運営されていますし、資金や人員も大量に投入できます。個人アフィリエイターが、そのような大手企業と同じ土俵で勝負できるわけがないのです。真似をしたところで、劣化コピーのサイトが出来上がるだけです。

サイトのコンセプトや構成、デザイン、狙うキーワードなど、個人アフィリエイターは強力な大手企業と違う戦略を採らなければいけません。大手企業と同じ戦略で上を行くことは不可能なので、まったく違う戦略で戦う必要があります。このあたりの戦略については、個人がアフィリエイトで稼ぐには戦略と準備が大事の項目で解説します。

いい記事を書いても稼げるとは限らない

多くのブロガーや初心者アフィリエイターが勘違いしていることですが、いい記事を書けば稼げる、というわけでは決してありません。

そもそも、いい記事とは何なのか?

  • 完璧な日本語を使って仕上げる
  • めちゃくちゃ詳しい内容の記事にする
  • ものすごいテクニックを駆使する

このようなことを想像するかもしれませんが、いい記事の基準とは、記事を届けるべきターゲットによって変動するものです。絶対の基準はありません。「こんなに素晴らしい力作コンテンツなのだから、Googleからも評価されるだろうし、商品もたくさん売れるだろう」という思考は非常に危険です。

現実問題、

  • 日本語的に読みやすい・わかりやすい文章を書く
  • 改行やマーカーなどの工夫で視覚的に見やすくする
  • 読み手が知りたい情報を余す事なく網羅する

といったことに力を注いでも、何の成果も得られないことのほうが多いです(個人のアフィリエイトサイトやブログは特に)。上記の施策や工夫が無駄と言うつもりはありませんが、それだけで稼げるほど、アフィリエイトは簡単ではありません。

「いい記事」「高品質なコンテンツ」という言葉は、どちらかというと書き手目線の言葉であり、自己満足な部分が大きいです。もちろんコンテンツは重要ですし、絶対に必要なものではありますが、アフィリエイトで稼ぐには単純なコンテンツの質よりも大事なものがあるということです。

具体的には、「誰にコンテンツを届けるのか?」という部分を意識することが、本当に​価値あるコンテンツ​を作るために重要です。

以下の記事で解説している、「届ける相手をズラしてコンテンツの価値を劇的に高める」「ロングテールキーワードからアクセスを集め価値の総量を増やす」という考え方は非常に参考になるので、チェックしてみてください。

個人がアフィリエイトで稼ぐには戦略と準備が大事

個人のアフィリエイターやブロガーは、強力な資産を普通はもっていません。

強力な資産とは、たとえば強いドメインが挙げられます。企業サイトの強力なドメインを活かして、そのサブディレクトリでアフィリエイトサイトを運用するという手法は、個人では不可能です(ちなみにこの手法はSEO評価の悪用として批判されており、今後スパム扱いされるかもしれません)。

ドメインの強さや人員、金にモノを言わせた力技ができない以上、個人がアフィリエイトで稼ぐには、緻密な戦略と準備が大事になります。

具体的には、サイト設計とキーワード選定に力を注ぐことです。

  • どのキーワードでどのくらい記事を作成するのかを決めておく
  • 過不足・重複のないキーワード選定を実施する
  • 大手が対策しきれていないコンバージョンに近い複合キーワードを対策する

検索ボリュームの大きいキーワードを適当に選んだり、サジェストキーワードを片っ端から対策したり、といった雑なやり方ではなく、重要なキーワードだけを厳選してコンテンツを作成することをオススメします。

サイト設計やキーワード選定について詳しくは、以下の記事をチェックしてみてください。

大手のアフィリエイトサイトは検索数の多いビッグキーワード・ミドルキーワードで記事を量産という大雑把なやり方が多いですが、個人はその真逆をいくべきです。サイト設計やキーワード選定を入念におこない、勝てる場所を見つけることが重要になります。

いずれにしろ、準備に多くの時間をかければかけるだけ、アフィリエイトの成功率は上がります。リサーチに関しては、以下の記事も参考になるので、ぜひ。

また、「アフィリエイト」という言葉にあまり囚われないことも大事です。アフィリエイトは本来、数ある収益化の一手段に過ぎません。それがいつしか、アフィリエイトという名のビジネスモデル・サイト形態になっていったわけですが、そこは別に本質ではありません。

比較・ランキングや物販など、典型的なアフィリエイトサイトではなく、ごく普通のメディア、個人ブログでもアフィリエイトは実践できます。メディアやその運営者に対する信頼や好意が集まっていれば、アフィリエイトの商品を軽く紹介するだけで、必死な売り込みなしに売れていくはずです。

いわゆる「さりげないアフィリエイト」ですが、長期的に持続するアフィリエイトサイト・メディアを作るなら、こちらのスタイルのほうが適しているかもしれません。

まとめ

個人がアフィリエイトで稼ぐには、大手と同じことをやっていても無理です。
もちろん、大手企業と同じくらい強力なドメインでサイトを運用しているなら太刀打ちできる可能性はありますが、そうでないなら、真似をしても結果は出ません。

緻密なサイト設計やキーワード選定、入念なリサーチなど、戦略的な立ち回りを意識する必要があります。

  • 誰にコンテンツを届けるのか?
  • 収益性があり、上位表示の確率が高いキーワードはどれか?
  • 狙うキーワードに抜け漏れや重複はないか?

サイトを作ったり記事を書いたりする前に、上記のようなことを考える時間をぜひ確保してみてください。

アフィリエイト関連記事