サイトの評価を上げるのに効果的な被リンク対策。

高品質な被リンクは、検索順位やドメインパワーの強化に繋がります。その反面、質の低い被リンクを放置すると、サイトに悪影響を及ぼす可能性がなくはないとSEO界隈では言われています。

しかし、SEOに及ぼす効果が大きい被リンクは、削除すべきもの・そうでないものを見分ける際の判断に迷うこともあるかと思います。外部リンクの影響でサイトパフォーマンスを落とすことは避けたいですよね。

そこで本記事では、被リンクの削除・否認方法と、無効化するべき被リンクの特徴を解説します。

Googleが勧める質の低い被リンクへの対応方法

Googleは以下の流れを推奨しています。

  1. 怪しい被リンクを目視で確認
  2. 被リンク元のサイトにリンクの削除依頼をする
  3. 削除できない被リンクのみ否認ツールで対応する

参考:
サイトへのリンクを否認する – Search Console ヘルプ
Search Console – リンクの否認

1. 怪しい被リンクを目視で確認

最終的に被リンクの良し悪しを判断するには、自ら被リンク元に訪問して確認するしかありません。

通常、Googleが問題のあるリンクを検出した場合、サーチコンソールの「手動ペナルティ」にて通知されます。通知が届いたら、指示に従って改善すれば問題ありません。

ジャッジが難しいのは、手動ペナルティになっていない被リンクの精査です。被リンク元のURLだけをチェックして「関連性がなさそう」と、被リンクを削除してしまうと、貴重な外部リンクを失うことになり、検索順位にも影響するかもしれません。

Googleは、どのようにして被リンクの良し悪しを判断するかは具体的なことは明かしていませんが、駆け出しの個人ブログから獲得した被リンクを「低品質な被リンク」と判断されるケースもあるため(※諸説あり)、慎重に吟味する必要があります。

2. 被リンク元のサイトにリンクの削除依頼をする

サイトに悪影響を与える被リンクを特定したら、被リンク元のサイトに「リンクの削除依頼」の連絡をしましょう。

否認ツールが持つ力はとても強力なため、間違った使い方をしてしまうとサイトのパフォーマンスを下げる可能性があります。そのため、まずは被リンク元に削除依頼をするのがおすすめです。

  • 被リンクを削除したい理由
  • 削除してほしい被リンクのURL
  • 削除できない場合の代替策

上記の内容をメールで送信して、対応してくれるか待ってみましょう。

3. 削除できない被リンクのみ否認ツールで対応する

被リンク元に連絡したものの、対応してもらえなかった場合に限り否認ツールを使います。

否認ツールとは:
Googleが提供するリンクの評価を無効化するためのツール。サーチコンソールから無料で利用できる。

バックリンクを否認する

本家Googleが提供しているツールなので、確実にバックリンクを無効化します。ただ、該当ページ内にも記載されている通り、否認ツールは使い方を間違えるとサイトの評価に影響を与える可能性があります。否認ツールは、確実に不要なリンクのみを対策するだけで良いでしょう。

低品質な被リンクの評価を
Googleは無効化している

Googleはスパムアップデートにより、低品質な被リンクの評価を無効化するようになりました。

否認ツールでは、以下のような記載もあります。

ほとんどの場合、Google は詳しい情報を提供されなくても、どのリンクが信頼できるものかを評価することができます。そのため、ほとんどのサイトではこのツールを使う必要はありません。

参考: サイトへのリンクを否認する

不自然な被リンクは、自ら削除しなくてもサイトの評価に影響を与えない方向に進んでいます。今後のアップデートにより、被リンクを見極める精度が上がれば、私達が気にする必要はなくなるでしょう。

  • 手動ペナルティを受けたリンク
  • 被リンクが原因で検索順位を落としたコンテンツ
  • サイトに関連性のない不自然な被リンク

上記のようなシチュエーションになった時のみ、被リンクの削除、または否認をすれば問題ありません。

検索順位を下げる原因は他にもたくさんあります。被リンクだけを気にするのではなく、質の高いコンテンツ作りやサイトのレイアウトなど、多角的な視点で改善することをおすすめします。

削除・否認すべき被リンクの特徴

サイトに悪影響を与える可能性のある被リンクの特徴をまとめました。

  • 売買されたリンク
  • 過剰な相互リンク
  • 不自然なアンカーリンク
  • ツールで作成されたリンク
  • コピーコンテンツ
  • アダルトサイトからの被リンク
  • 隠しテキストや隠しリンク

例を挙げれば他にもたくさんありますが、総じて言えるのは「不自然な被リンク」であることです。関連性がなかったり、リンク元のサイトやコンテンツの質が悪い場合、削除や否認するべきと言えます。

こちらの記事でもナチュラルリンクの良し悪しに触れていますので、詳しく知りたい方はどうぞ。

前述した通り、現在はGoogleが悪質な被リンクの評価を無効化できるようになっています。毎回、削除や否認などの行動に出る必要はありません。サイトにとって明らかに悪影響のある被リンクのみ対応してください。

否認ツールの効果に関しては、こちらの実証記事もありますので、よろしければご覧ください。

参考:Google Search Console「被リンクの否認ツール」の効果なし? | 「ファーストネットジャパン」のブログ

サーチコンソールで被リンクを調査する方法

ここではサーチコンソールを使って、被リンクを調べる方法を紹介します。

  1. サーチコンソールの「リンク」をクリック
  2. 「外部リンク」の「詳細」をクリック
  3. リンク元のドメインとページを調査する

上記の流れで、被リンクをチェックできます。

はじめにGoogleサーチコンソールのトップページ左側にある「リンク」をクリックしてください。リンクに関するページが表示されたら「外部リンク」の「詳細」をクリックしましょう。

Googleサーチコンソール

被リンクを獲得しているページのURLが一覧表示されます。

  • ターゲットページ:
    被リンクを獲得しているページ
  • 参照リンク:
    被リンクの総数
  • リンクしているサイト:
    被リンク元のサイトの総数

より細かい情報をチェックするには、ターゲットページのURLをクリックしてください。

Googleサーチコンソール

ターゲットページに被リンクしているサイトのURLが一覧表示されました。怪しいサイトや、大量にリンクしているサイトのURLをクリックして詳細を確認しましょう。

Googleサーチコンソール

同一ドメインから獲得している被リンクが一覧表示されました。

URLをクリックすると、リンク元のページが表示されます。不自然な被リンクでないかを目視して確認しましょう。「エクスポート」をクリックすると、データをリストとして保存できます。

Googleサーチコンソール

効率的に被リンク調査をしたい時に便利です。

怪しいリンクのリスト

被リンク元をチェックする際は、不自然と感じるリンクをリストアップしておきましょう。

被リンク元に削除依頼の連絡をする

削除するべき被リンクを抽出したら、実際にリンク元の運営者へ連絡していきます。

ただし「サイトに悪影響があるので被リンクを削除してください」と連絡しても怪しまれるだけです。連絡する時は、以下のポイントを意識してみてください。

  • メールアドレス
  • 差出人名
  • 被リンクを削除してほしい理由
  • 削除してほしいリンクのURL
  • 削除できない場合は「nofollow」タグを設定できないか
  • 双方にとってメリットがあること

上記を元に例文を作ってみました。

〇〇様(サイト名 or 運営者名)

はじめまして「〇〇(あなたのサイト名)」を運営する「〇〇(氏名)」と申します。

サイトURL:〇〇〇〇.com

当サイトはこれまで〇〇様からいただいたリンクを通じて、アクセスをいただいておりました。
しかし、現在はGoogleの度重なるアップデートや、手動ペナルティの影響を受けた可能性が高く、アクセスが大きく減ってしまいました。

当サイトの外部リンクを検証したところ、下記リンクが悪影響をもたらしている恐れがあります。つきましては、〇〇様から当サイトに貼られたリンクを削除していただきますようお願いします。

該当ページはこちらです。

http://〇〇〇〇.com/00000
http://〇〇〇〇.com/11111
http://〇〇〇〇.com/22222

当サイトで確認できたリンクは上記の通りですが、他にもありましたら合わせて削除していただきますようお願いします。

今後は当サイト、および当サイトのコンテンツにリンクを追加することはお控えくださいませ。また、リンクの削除が完了した際は、こちらのメッセージに返信していただけると大変助かります。

当サイトは現在、Googleから外部リンクに関するペナルティを受けていることをご留意ください。リンクの削除、または「nofollow」タグを設定していただかないと、当サイトへのリンクが原因で、〇〇様のサイトの評価が下がる可能性がございます。リンクの削除は双方にとってメリットがありますので、何卒ご対応をお願いします。

ご質問などございましたら、いつでもご連絡くださいませ。

それでは失礼いたします。

〇〇(あなたの氏名)
サイトURL
メールアドレス

被リンクの削除依頼は、そうそう来るものではありません。

そのため、サイト運営者によってはGmailやYahoo!メールなどのフリーメールアドレスからのメッセージを怪しむ人もいます。サイトに記載しているEメールアドレスを使うなどして、信頼感を与えられるようにしましょう。

代替策として「nofollow」タグについて言及しておくと、否認ツールの出番を最小限にできます。

「リンクを削除しないと相手のサイトにも悪影響がある」と伝えるのもポイントです。双方にとってメリットがある点を強調して、対応してもらえるようなメッセージを送りましょう。

削除依頼する際の注意点

被リンクの削除依頼をする際は、リンク元の運営者情報もチェックするようにしてください。

ツールで量産されたサイトから被リンクを受けている場合、削除依頼をしても反応はありません。日本語圏でないサイトから被リンクを受ける可能性もあるでしょう。

相手に信頼してもらうために、こちらの個人情報を記載すると悪用されるリスクがあります。さらなるトラブルに発展しないように、予め相手の素性もチェックするようにしてください。

削除できなかった被リンクを否認ツールで対応する

削除依頼の連絡をしたものの、反応がなかった時は否認ツールを活用します。

  1. テキストファイルを作成する
  2. ファイルをアップロードする
  3. 再審査リクエストする

テキストファイルを作成

否認ツールは「.txt」のテキストファイルを使って、否認したいリンクを送信します。

テキストエディタを使って、否認するリンクのリストを作成しましょう。

  • ドメインを記載
    同一ドメインからの被リンクを全て否認する
  • 対象ページのURLを記載
    特定のページからの被リンクのみ否認する

テキストの記載例

対象ページのURLを記載する際「http」と「https」の両方がある場合は、どちらも記載してください。「www」に関しても同様に別途記載する必要があります。

メモやタイトルをつける際は、先頭に「#」をつけ、文字コードは「UTF-8」で保存してください。

ファイルをアップロードする

完成したファイルを否認ツールへアップロードします。「否認リストをアップロード」をクリックして、テキストファイルをアップロードしましょう。

否認ツール

もしも、間違って質の良い被リンクを含めてしまった場合は、テキストファイルを作り直して、データを上書きすれば大丈夫です。

Googleから否認処理の完了連絡はありません。数日で完了することもあれば、数週間の時間を要することもあるようなので、気長に待ちましょう。

再審査リクエストをする

手動ペナルティを受けている場合、被リンクの削除・否認が完了したら再審査をリクエストする必要があります。

再審査の結果、問題が改善されていることが確認されれば作業完了です。再審査はGoogleの担当者が実際に確認して審査結果を出すので、時間がかかります。

万が一、1ヶ月経っても審査結果が出ない場合は、もう一度再審査のリクエストを行ってみてください。

参考: 再審査リクエストとは

まとめ

被リンクは、サイトの評価に影響を与える要素の1つです。

サイト運営者の中には、競合サイトの検索順位を落とすことを目的に、質の悪い被リンクを大量につけることもあります。怪しい被リンクを受けていないか、定期的にチェックするのも大切です。

ちなみにあなたのサイトが誰かから否認されるケースもあるでしょう。被リンクの削除依頼がなく、ダイレクトで否認ツールを使う人もいるため、いつ誰に否認されるかは分かりません。

この時「否認された=サイトに悪影響」と考えがちですが、あなたのサイト運営に問題がなければ、Googleからペナルティを受けることはありません。過去にスパム判定されるような行為をしているなら、コンテンツの削除や修正で対応すればOKです。

  1. 怪しい被リンクを目視で確認
  2. 被リンク元のサイトにリンクの削除依頼をする
  3. 削除できない被リンクのみ否認ツールで対応する

上記の流れに沿って、あなたのサイトに不要な被リンクを整理してみてください。質の高い被リンクを増やして、サイトの評価を上げていきましょう。