ブログや企業ページに掲載する記事を書くのは、非常に労力を使います。
思ったように文章が浮かんでこないと、イライラしてしまうこともあるでしょう。筆者の僕自身、ライターの仕事を始めて10年ほどたちますが、はじめのうちは非常に苦労していました。
それでも徐々に書くことに慣れ、個人ブログで毎日1記事書きながら、クライアントの記事を書くといった生活を1年ほど続けた経験があります。
本記事では、僕自身が早く書くために実践している方法を10個まとめました。
記事制作で行き詰まったときのヒントになれば幸いです。
目次
早く記事を書く方法10選
僕が記事を早く書くために実践している方法は以下の通りです。
- 紙のメモ帳を活用する
- アウトラインを作成する
- ノルマを決めてポモドーロタイマーをセットする
- PREP法を使う
- 編集しないで書き切る
- ショートカットを活用する
- プレースホルダーを活用する
- 気が散るものを排除する
- AIツールでマインドブロックを外す
- 音声入力を使う
紙のメモ帳を活用する
記事を書く前に、紙のメモ帳を使ってアイデアを可視化します。
PCではなく手書きにこだわるのは、以下のような理由があるからです。
- 記憶しやすい
- レイアウトが自由
- PCよりも見やすい
科学的な根拠があるわけではありませんが、僕はPCで取ったメモは「テキストの塊」に見えます。メモを取る際は、文字装飾もほとんどしないので、無機質なテキストになるのは仕方がないかなと。
この点、メモ帳に手書きした情報は、イラストみたいに認識されている感じがするのです。
白紙のノートであればレイアウトも自由なので、アイデアをまとめやすいと思います。手書きで情報をまとめたうえで記事制作に入ると、頭が整理されているのでスムーズに作業できるのです。
ちなみに僕は「何がわからないかわからない」ことがよくあるので、ノートに疑問やアイデアを書き出して情報を整理するようにしています。
モヤモヤしたまま記事を書いている方は、ぜひ手書きでメモを取って作業してみてください。
アウトラインを作成する
アウトライン(見出し構成)を作成することで、記事を早く書けるようになります。
「何を書こうか?」と考えながら、文章を書くのは記事制作が遅くなる大きな原因になるはずです。あらかじめ枠組みを作っておき「この見出しにはこんな内容を書く」と決めておくからこそ、早く書けるようになります。
アウトラインは以下のような感じで作ればOKです。
- H2:大見出し1
- H3:小見出し1
- H3:小見出し2
- H3:小見出し3
- H2:大見出し2
- H3:小見出し1
- H3:小見出し2
- H3:小見出し3
- H2:まとめ
「大見出し」の中に「小見出し」が内包されているのがわかると思います。
例えば「アイスクリームの種類」という大見出しの中に「バニラ」「チョコ」「ミント」などの小見出しが入るイメージです。
アウトラインを作成したら、全体の流れをチェックしてみましょう。自然な流れで読み進められそうであれば、本文作成に入ります。アウトラインは後で変更しても全く問題ありません。
変に頭を悩ませずに構成を作ってみてください。
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ノルマを決めてポモドーロタイマーをセットする
集中力がないと感じるときにおすすめなのが、ノルマを決めてポモドーロタイマーをセットする方法です。
ポモドーロ・テクニックを知らない人はほとんどいないと思います。「25分作業→5分休憩」を1セットとして数回繰り返す方法です。時間で区切ることで集中力を維持する的な仕組みになっています。
ただ、何も考えずにポモドーロタイマーをセットしても、何となく作業しているだけで早く書けるわけではありません。
そのため、僕は以下のようにノルマを設定しています。
- 1つの見出しを書くのにどれくらい時間がかかるか図る
- かかった時間を目安にポモドーロタイマーを設定
- 各見出しが完成するごとに休憩する
通常のポモドーロ・テクニックでは、25分に設定するのが一般的ですが、僕は見出し1個分に区切っています。例えば、1つの見出しを完成させるのに15分かかったら、ポモドーロタイマーを15分に設定する感じです。
「ちょっと厳しいかな」くらいの時間に設定することで、プレッシャーを感じつつ作業できます。見出しを完成させたら、3〜5分ほどの休憩をはさんで、次の見出しに進むと自然に集中できてくるでしょう。
「時間内に文章を完成させる」というノルマがあるので、これ自体が記事を早く書く練習になります。
ちなみにポモドーロタイマーはアナログなキッチンタイマーを使うのがおすすめです。PCやスマホのアプリも試しましたが、アナログなタイマーの方が何かと便利でした。
100均でも手に入る生産性向上アイテムです。
PREP法を使う
PREP法とは、簡潔で論理的な文章を作るためのフレームワークです。
以下の流れに沿って文章を作成します。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)
- Point(結論)
Google検索して読まれる記事は、読者が疑問を解決するためにあるので、論理的で簡潔な文章が好まれます。そのため、PREP法で書いた文章はとても相性がよいと言えるでしょう。
「健康的な食生活の重要性」をテーマにPREP法で文章を作成してみました。
- Point(結論):
健康的な食生活を送ることは、長期的な健康と幸福に不可欠です。 - Reason(理由):
なぜなら、バランスの取れた食事が体のすべての必要な栄養素を提供し、慢性的な病気のリスクを減少させるからです。栄養豊富な食品は、心身の健康を維持し、エネルギーレベルを高めます。 - Example(具体例):
例えば、野菜、果物、全粒穀物、低脂肪のタンパク質を含む食事は、心臓病や2型糖尿病のリスクを減らすことが研究によって示されています。また、健康的な食生活をしている人は、体重管理が容易で、エネルギーレベルも高いことが多いです。 - Point(結論):
そのため、健康的な食生活は、体と心の両方にとって長期的な利益をもたらし、生活の質を向上させるのに重要な要素です。
はじめは頭を悩ませてしまうかもしれませんが、慣れてくると記事を早く完成させられるようになります。
読みやすいブログ記事はだいたいPREP法で書かれているものなので、早めに慣れておくとよいでしょう。
Webライターが真っ先に習得すべき文章スキルがあるとすれば・・・ 私は「PREP法(プレップ法)」 を挙げます。 PREP法とは、論理的な文章を書くための便利なフレームワークです。 PREPの流れに当てはめて文章を並べていくだけで、論理的で説得力ある記事を簡単に書くことができます。...
編集しないで書き切る
記事を書く際は、編集しないで書き切ることをおすすめします。
なぜなら、執筆と編集は脳の異なる部分が使われているため、同時に行おうとすると効率が悪いからです。執筆は創造的な作業なので、主に右脳が使われています。編集は分析的な作業なので、主に左脳が使われているのです。
同時進行の方が効率的と思えますが、下書きを書き切ってから編集した方が生産性が上がります。
例えば、ですます調を気にするあまり、スムーズに筆が進まなくなってしまうことは誰しも経験があるのではないでしょうか。まずは細かいことを気にせず、下書きと割り切って文章を連ねてみてください。
執筆と編集をわけて、よりクオリティの高い記事を目指しましょう。
ショートカットを活用する
キーボードのショートカットを活用して記事制作を効率化できます。
僕がよく使うショートカットキーは以下の3つです。
操作 | Windows | Mac |
もとに戻す | Ctrl + Z | Command + Z |
やり直し | Ctrl + Y | Command + Shift + Z |
1行削除 | Ctrl + Backspace | Option + Delete |
検索 | Ctrl + F | Command + F |
記事を書いている最中に、間違えて文章を削除してしまった際はもとに戻すショートカットを活用しましょう。
PCのショートカットキーはかなり種類があるので「Mac ショートカットキー」などと検索して、使えるものをピックアップしてみてください。これだけでも随分早く記事が書けるようになります。
一般的なPCには、キーボードのみで操作できるようにショートカットキーが実装されています。ショートカットキーを使えば、マウス無しでも多くの操作が可能です。事務職やWeb担当の方以外でも、PCを効率的に操作するために覚えておくと便利です。 というわけで今回は、 四六時中PCを触っているTCDのスタ...
プレースホルダーを活用する
プレースホルダーを活用すると、記事執筆に集中できます。
- 【画像】
- 【表】
- 【引用】
例えば、上記のようなマークをつけておけば、執筆中に同時進行で作業する手間が省けます。
記事を入稿する際に適宜設定すれば、効率的に記事を完成できるでしょう。
よく使うプレースホルダーはスプレッドシートなどにまとめておき、記事を入稿する際に検索できるようにしておくと便利です。
気が散るものを排除する
早く記事が書きたいなら、執筆中は気が散るものを排除することをおすすめします。
- スマホ
- アプリの通知
- 環境音
どんなに集中していても、スマホが鳴ったら気になってしまうでしょう。そのため、執筆中は別の部屋やバックの中にしまっておくとよいです。
また、PCの通知も集中を妨げる原因になるので、執筆中はおやすみモードを設定しておきましょう。
環境音もストレスを感じやすいので、ノイズキャンセリングイヤホンなどで対策しておくと安心です。
AIツールでマインドブロックを外す
どうしても筆が進まないときは、AIツールを使ってヒントを得る方法もあります。
僕は記事のリード文や締めの文章で行き詰まることが多いです。そんなときはChatGPTで壁打ちしたり、アイデアを出してもらったりしています。
- 以下の文章の「〇〇」の部分に最適な言葉の候補を5つ教えて
- 専門知識がない人でもわかるような文章を具体例を交えて教えて
- 「〇〇」というキーワードで検索する人の具体的な悩みを教えて
上記は僕がよく使うプロンプトです。
例えば「ここに入る言葉はなんていうんだっけ?」といった、思い出せない言葉があったときはChatGPTになげた方がよいでしょう。
自分が思っていた以上によいアイデアが出てくることも珍しくありません。
あくまでも文章の根幹は自分で作成しつつ、ヒントをもらうような使い方をするのがおすすめです。記事が早く書けるだけでなく、自身の語彙力の成長にもつながります。
テクノロジー企業OpenAIが開発した最新の対話型AIサービス、ChatGPT(チャット・ジーピーティー)。 2023年3月最新版バージョンのGPT-4は、以前にリリースされたGPT-3.5と比べ、より高度な自然言語処理能力を備えています。GPT-4は日本語にも対応しており、ユーザーが質問を入...
音声入力を使う
音声入力を使うと、本文を迅速に入力できます。
例えば、手の調子が悪くて何度もタイプミスしてしまうときがあると思います。同じ間違いを何度も繰り返すと非常にストレスになるでしょう。この際、音声入力に切り替えてみると、作業スピードを上げやすいです。
ただ、音声入力にもコツが必要なので、慣れるまでは時間がかかります。誰かに話しかけるのと、文章を口に出すのは感覚が全く違うからです。
また、カフェなどで作業する際に使えないデメリットもあるので、音声入力をメインにするのではなく、ここぞというときに使うくらいにしておいた方がよいでしょう。
完成度を上げる3つのフロー
記事の完成度を上げたい方は、以下のフローを試してみてください。
- 下書きを完成させる
- 時間をおいて見直す
- スマホで表示して体裁を整える
下書きを完成させる
前述した通り、まずは下書きを完成させることに集中しましょう。
ポイントは「下書き」と割り切っているところです。時間がないからと、一発で記事を完成させようとするのは逆に非効率になってしまいます。
「これは下書きだから自由に書いてOK」と認識しておけば、不必要にストレスを感じることもありません。
まずは気楽に下書きを完成させましょう。
時間をおいて見直す
下書きが完成したら、少し時間をおいて見直していきます。「編集」や「推敲」と呼ばれる工程です。
- 漢字を多用しすぎていないか
- 長すぎる or 短すぎる箇所はないか
- 多用している言葉がないか
- 「です」や「ます」を連続使用してないか
- 読者が理解しやすい文章になっているか
このようなチェック項目をもとに推敲していきます。
下書きを完成させた直後は疲労しているものなので、小休憩を取ってリフレッシュしましょう。頭を推敲モードに切り替えてからチェックすると、修正箇所が自然に見えてきます。声に出して読んでみると、より自然な文章に整えられるでしょう。
僕は「〜のため」や「〜することが」などを連続で使ってしまうミスが多いです。あとは1行の文章中に漢字がたくさん使われていたり「です」を連続使用してたりします。こういったミスを修正しつつ、文体を整えていくイメージです。
ちなみに僕自身、ディレクターとしてライターさんが書いた記事を監修するのですが、推敲している人はめちゃくちゃ少なかったりします。
- 誤字脱字
- 表記ゆれ
- 強引な言い回し
上記のようなミスがあると、記事の質がガクンと下がってしまいます。
「ザッと下書き→推敲」というフローを行えば、ミスはかなり減らせるはずです。推敲をするだけで記事の完成度を上げられるので、ぜひ実践してみてください。
推敲する際もポモドーロタイマーを設定しておくと、心地よいプレッシャーを感じて作業に集中できます。
スマホで表示して体裁を整える
ある程度の推敲が完了したら、スマホでチェックしてみてください。
記事の読者のほとんどがスマホで閲覧しています。そのため、PCで完成させた記事をそのまま入稿すると、画面がテキストで埋まってしまい「読むのが大変そう」といった印象を与えてしまうのです。
適度に改行を入れたり、箇条書きを活用したりなどの工夫を行うとよいでしょう。
すべてのチェックが完了したら、記事を入稿して公開に進みます。
記事を早く書くには
経験の蓄積が必要
「それを言ったらおしまいよ」と言われそうですが、記事を早く書くためのベストな方法は、とにかく文章を書くことです。
たくさん文章を書いていくと、経験値がたまっていきます。「あの記事でいきずまったときはこうやって解決したんだっけ」といった感じで、過去の経験から解決策を引っ張ってこれるようになるのです。
僕自身、ライターを始めて間もない頃の記事を見直すと「これでよくお金をもらっていたな」とクライアントに謝りたくなるようなものもあります。
中には記事の内容を理解できていないまま、専門用語を並べて「それなりの記事」になってしまっているものもありました。このような気づきができるのは、今が過去よりも成長しているからに他なりません。
継続して文章を書いていれば、昨日より今日の方が上達しているはずです。
語彙力をつけるには読書がおすすめ
これも経験談なのですが、読書をすると語彙力がつきます。
さまざまなジャンルの本を読めば、新しい言い回しや「この書き方が好きだな」といった好みなどもハッキリしてくるのです。本は高くても数千円で買えるにもかかわらず、知識や語彙のアイデアをもらえる最高のツールかなと思います。
書店で本の表紙を読むだけでも、さまざまな気づきが得られるので、ぜひ試してみてください。
まとめ
記事を早く書くために最も大事なのは経験を積み重ねることです。
その中で、今回紹介した以下のテクニックを試してみてください。
- 紙のメモ帳を活用する
- アウトラインを作成する
- ノルマを決めてポモドーロタイマーをセットする
- PREP法を使う
- 編集しないで書き切る
- ショートカットを活用する
- プレースホルダーを活用する
- 気が散るものを排除する
- AIツールでマインドブロックを外す
- 音声入力を使う
自分なりの執筆スタイルを確立できると、頭のリソースを文章作成に集中できるようになってきます。
最後に余談ですが、記事を書く際はテーマや自分のコンディションに合わせてBGMを変えるのもおすすめです。
- 集中したい:Lo-Fi
- テンションを上げたい:オーガニックハウス
- 淡々と作業したい:ミニマル・テクノ
- 論理的に考える:クラシック
- 朝焼けや夕暮れ:オペラ
僕はこのような感じで、気分に合わせて選曲しています。記事制作は時間がかかる作業だからこそ、よい音楽とセットで行いたいものです。
スピーディーに良質な記事を書けるように、経験値を積み重ねていきましょう。
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