「お問い合わせフォームを作りたいけど、難しいプラグインは避けたい…」そんなWordPress初心者におすすめなのがSnow Monkey Formsです。
シンプルで直感的に操作できるうえ、入力チェック(バリデーション)や確認画面など、フォームに必要な機能をしっかり備えています。また、国産プラグインならではの安心感もあります。
この記事では、Snow Monkey Formsの導入方法から便利な機能、トラブル対処法まで、初心者向けにわかりやすく解説します。
Snow Monkey Formsとは?
Snow Monkey Formsは、WordPressにお問い合わせフォームを追加できる無料プラグインです。
複雑な設定は不要で、管理画面から簡単にフォームを作成・設置できる初心者向けのプラグインです。直感的に操作できて、使いやすい点がおすすめです。
メリット
- 無料で利用可能:有料版がなく、完全に無料で使える
- シンプルで使いやすい:直感的に操作でき、初心者でも迷わずフォームを作成できる
- ブロックエディタ対応:Gutenbergに対応しており、記事や固定ページに簡単に設置できる
- 基本機能を網羅:入力チェック、確認画面、通知メール、自動返信メールなど必要な機能を備えている
- スパム対策対応:Google reCAPTCHAに対応しており、スパム送信を防げる
デメリット
- 高度な機能が少ない:条件分岐やメールアドレス確認(ダブルチェック)などは標準搭載されていない
- ショートコード非対応:ブロックエディタ専用のため、ショートコードで柔軟に配置できない
- 外部サービスとの連携不足:標準で他サービス(CRMやマーケティングツール)との連携機能はない
- 複雑なカスタマイズは知識が必要:条件分岐や独自動作を実現するには、JavaScriptやPHPの知識が必要になる
問い合わせフォームプラグインの比較
有名な問い合わせ用のWordPressプラグインの主な違いをまとめました。
フォーム名 | 特徴 |
---|---|
Snow Monkey Forms |
|
Contact Form 7 |
|
Ninja Forms |
|
Snow Monkey Formsの使い方
Snow Monkey Formsは、Gutenberg(ブロックエディタ)に対応しています。クラシックエディタ用のプラグインを有効化している場合はフォームを作成できないためご注意ください。
インストールと初期設定
WordPressの管理画面から「プラグイン > 新規追加」で「Snow Monkey Forms」と検索し、インストール・有効化します。
以下のリンクからダウンロードし、WordPressのプラグイン画面からインストールすることも可能です。

WordPressで制作したサイトは、プラグインを使って簡単に機能を拡張することができますよね。当記事では、プラグインのインストール方法について解説してきます。 おすすめプラグインを見る プラグインのインストール方法は2つ プラグインのインストール方法は、下記の2つになります。基本的には、...
有効化すると、左側メニューにSnow Monkey Formsの項目が追加され、そこからフォームを作成できます。
- Snow Monkey Forms:作成済みフォームの一覧と新規作成
- 投稿を追加:新しいフォームの作成画面を開く
- reCAPTCHA:Google reCAPTCHAの設定
- Cloudflare Turnstile:次世代のCAPTCHA代替サービス「Cloudflare Turnstile」の設定
フォームの作成手順
左メニューの「Snow Monkey Forms > 新規追加」をクリックし、フォームのタイトルを入力します。
初期状態で「お名前・メールアドレス・メッセージ」の入力欄が用意されているため、そのまま保存すれば基本的なお問い合わせフォームとして利用できます。
フォーム全体の詳細設定
「フォーム設定を開く」をクリックすると、右サイドバーに詳細な設定項目が表示されます。
基本設定
- 確認画面を使用する:送信前に入力内容を確認する画面を表示
- プログレストラッカーを使用する:フォーム入力の進行状況を表示
- フォームスタイル:フォーム全体のデザイン(Default/Simple table/Letter/Business)を選択
- 確認ボタンのラベル:確認ボタンの表示文字を変更
- 戻るボタンのラベル:戻るボタンの表示文字を変更
- 送信ボタンのラベル:送信ボタンの表示文字を変更
管理者宛メール
ユーザーがフォームを送信すると、サイト管理者宛に通知メールが届きます。ここで通知内容を設定します。
- TO(メールアドレス):通知を受け取る管理者のメールアドレス(必須)
- 件名:通知メールの件名(例:新しいお問い合わせがありました)
- BODY:本文テンプレート。
{all-fields}
で全入力内容を差し込み - REPLY-TO(任意):返信先のメールアドレス
- FROM(任意):送信元として表示するメールアドレス
- 送信者(任意):送信者名
自動返信メール
ユーザーに自動的に送信される確認メール(受付完了メール)を設定できます。
- TO(メールアドレス):フォーム入力のメールアドレスを指定(例:
{email}
) - 件名:自動返信メールの件名(例:お問い合わせありがとうございます)
- BODY:本文テンプレート。
{all-fields}
で入力内容を確認 - REPLY-TO(任意),FROM(任意),送信者(任意):必要に応じて設定
高度な設定
- 追加CSSクラス:フォーム全体にCSSクラスを追加(複数指定は半角スペース区切り)
ブロックの追加と設定
入力項目を増やしたい場合は、フォーム内の任意のブロック付近に表示される「+」からフォーム用ブロックを追加します。
各入力欄をクリックすると、右側で詳細設定が可能です(HTML/CSSの知識がある方向けの項目を含みます)。
- バリデーション:必須入力にしたい場合は有効化
- NAME:項目を識別する内部用の名前
- VALUE:入力欄の初期値
- PLACEHOLDER:入力例として表示されるプレースホルダー
- MAXLENGTH:入力できる文字数の上限
- SIZE:入力欄の表示幅(文字数ベース)
- AUTOCOMPLETE:ブラウザの自動入力候補を利用
- ID:CSSやJavaScriptで特定のフィールドを指定するための識別子
- CLASS:CSSクラス名。デザイン調整に使用
- 説明:入力欄の下に表示される補足説明(例:「半角英数字で入力してください」)
- 説明を確認画面にも表示する:確認画面表示時にも補足説明を表示するかを設定
セレクトボックスの設定方法
選択肢を表示する「セレクトボックス」ブロックのみ、設定方法が少し異なります。
フォーム編集画面でSnow Monkey Forms公式の「セレクトボックス」ブロックを追加します。
ブロックをクリックし、右側の「OPTIONS」に以下の形式で入力します。
テキスト1
"value2" : "テキスト2"
"value3" : "テキスト3"
※「テキスト」に任意の選択肢を入力してください。より長い選択肢にしたい場合は、"value4"
、"value5"
…のように増やせます。
フォームを表示させたページを確認すると、セレクトボックスが表示されます。
完了画面のメッセージ編集方法
設定が完了したら、ページ下部にある「送信後に表示されるテキスト」を編集します。
初期設定では「完了しました。」となっていますが、伝えたい情報があれば追記しましょう。
reCAPTCHAによるスパム対策
GoogleのreCAPTCHAを導入することで、スパムメールやボットからの不正送信を防げます。
まずは、reCAPTCHAの公式サイトにアクセスしてログインします。
以下を入力します。
- ラベル:任意の名称
- reCAPTCHAタイプ:スコアベース(ユーザーの操作全体を解析)またはチャレンジ形式(チェックボックス/画像選択)
- ドメイン:設置先のドメイン
- Google Cloud Platform:新規または既存プロジェクトを選択
設定後、「送信」をクリックするとサイトキーとシークレットキーが発行されます。
これをSnow Monkey Formsの設定画面に入力し「変更を保存」すれば完了です。
フォームを表示した際、画面右下にreCAPTCHAバッジが表示されていれば成功です。
フォームの表示設定
投稿や固定ページを開き、表示させたい位置で/snow
と入力するか、右上(または左上)の「+」をクリックして「snow」で検索し、Snow Monkey Formsブロックを選択します。
作成したフォームを選択して「保存」をクリックします。
ページを開くと、フォームが表示されます。
フォームスタイル
フォームのデザインを変更したい場合は、前述の「フォーム全体の詳細設定」にある「フォームスタイル」から選択できます。
Default
標準のフォーム。項目間の余白がやや詰まっているため、必要に応じてCSSで調整しましょう。
Simple table
項目名が左、入力欄が右、送信ボタンが中央寄せのテーブル風レイアウトです。
Letter
Defaultを整えたようなデザイン。入力欄の横幅は100%で、上下余白も調整されています。
Business
項目テキストと入力欄が表形式になっており、視認性が高いスタイルです。
カスタマイズ方法
Snow Monkey Formsは、CSSやJavaScriptを使ってカスタマイズできます。
送信ボタンのカスタマイズCSS
フォームスタイルの選択に加え、より細かい調整はCSSで行います。追加するCSSは、WordPress管理画面「外観 > カスタマイズ > 追加CSS」から入力します。
TCDテーマをご利用の場合はテーマの「カスタムCSS」欄に入力してください。
.smf-action .smf-button-control__control {
margin-top: 0;
border-radius: 6px; /* 角丸 */
padding: 12px 24px; /* 余白 */
font-size: 1rem; /* 文字サイズ */
font-weight: 600; /* 太さ */
letter-spacing: 0.05em; /* 字間 */
background: #333; /* 背景色 */
color: #fff; /* 文字色 */
border: none; /* 枠線 */
box-shadow: none; /* 影 */
transition: background .3s, transform .2s;
cursor: pointer;
}
.smf-action .smf-button-control__control:hover {
background: #555; /* ホバー色 */
transform: translateY(2px); /* 押し込み表現 */
}
上記のCSSを適用すると、次のように表示されます。
完了画面をThank Youページにリダイレクト
通常、送信後は「完了画面」が表示されます。専用のThank Youページへ自動遷移させたい場合は、以下のコードで実現できます(子テーマのfunctions.php
に追加)。
add_action(
'wp_enqueue_scripts',
function () {
$form_id = 'snow-monkey-form-00000'; // ← 実際のフォームIDに変更
$thankyou_url = 'https://example.com/thanks/'; // ← 遷移先URLに変更
$script = <<<JS
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
var form = document.getElementById('$form_id');
if (form) {
form.addEventListener('smf.submit', function(event) {
if ('complete' === event.detail.status) {
window.location.href = '$thankyou_url';
}
});
}
});
JS;
wp_add_inline_script('snow-monkey-forms', $script, 'after');
},
11
);
※JavaScriptによる遷移のため、完了画面が一瞬表示されてから移動します。
よくある質問(FAQ)
Q. 無料で使えますか?
A. はい。Snow Monkey Formsは有料版は提供されておらず、無料で利用できます。
Q. 他のフォームプラグインと何が違いますか?
A. 最大の特徴はシンプルさです。Contact Form 7よりも直感的に設定でき、機能は必要最低限に絞られているため、初心者でも扱いやすいプラグインです。
Q. セキュリティ対策は必要ですか?
A. はい。WordPress本体やサーバーのSSL化・WAF設定に加え、セキュリティ系プラグインの導入がおすすめです。また、Snow Monkey FormsはreCAPTCHAに対応しているため、スパム対策として有効です。
Q. 確認画面やエラーメッセージは編集できますか?
A. はい。確認画面の有無は設定で切り替え可能です。エラーメッセージは各フィールドの設定から自由にカスタマイズできます。
Q. 条件分岐機能は備わっていますか?
A. Snow Monkey Formsには標準で条件分岐機能は搭載されていません。必要な場合はJavaScriptでのカスタマイズや他プラグインの導入を検討してください。
Q. フォームを表示するショートコードはありますか?
A. いいえ。Snow Monkey Formsはブロックエディタに対応しており、公式のショートコードは用意されていません。固定ページや投稿にフォームを追加する際は、専用ブロックを使用してください。
Q. メールアドレス確認(ダブルチェック)機能はありますか?
A. いいえ。Snow Monkey Formsには標準でメールアドレス再入力の一致チェック機能はありません。必要に応じて他プラグインやカスタマイズを検討してください。
Q. フィルターフックはありますか?
A. はい。Snow Monkey Formsでは、子テーマでテンプレートを上書きしなくても、一部の出力内容を変更できるフィルターフックが用意されています。詳細は公式サイトや開発者ドキュメントを参照してください。
参考:Snow Monkeyでテンプレートの内容を書き換えるフィルターフック
まとめ
Snow Monkey Formsは初心者でも簡単に導入できるお問い合わせフォームプラグインです。
入力チェックや確認画面、スパム対策まで揃っているので、安心して利用できます。
WordPressサイトに問い合わせフォームを追加したいなら、まずは試してみる価値があります。
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