同じ広告を記事毎に個別に設定していると、後で変更したい時に膨大な手間がかかることがあります。
では、すべての記事の冒頭に、同じ広告を一括で表示・編集できればどうでしょうか。かなり管理しやすくなりますよね。
さらに、一部の記事だけ非表示、配置箇所を変えたい、表示方法を調整したい、ショートコードで個別に埋め込みたいといったケースにも対応できたらどうでしょう。
今回は、それらすべてを無料で実現できる高機能なプラグイン「Advanced Ad」をご紹介いたします。
Google AdSenseとの連携もスムーズに行えます。
>> ブログ・ウェブマガジンで使えるWordPressテーマ
目次
「Advanced Ad」の機能概要
「Advanced Ad」は、WordPressの広告を一括管理できるプラグインです。有料版（Add-ons）もありますが、今回は無料版の解説になります（無料版でも十分高機能です）。主な機能は次の通りです。一部を除いて日本語に翻訳されている点も使いやすいです。
- 全記事に共通の広告を一括設置できる
- プレーンテキスト、WPエディタ、画像広告、Google AdSense等から設定可能
- ショートコードで個別にも設置可
- 広告表示箇所の変更（コンテンツの上下やウィジェットエリア等）
- 広告の配置の設定（左・中央・右）
- 広告表示条件の設定
- 広告のサイズの指定
- 広告の上下左右のマージンの調整
- 複数の広告のローテーション表示
などなど、WordPress内に表示する広告まわりで必要なことはほとんど実現可能です。
プラグインのインストール
管理画面から「Advanced Ad」を検索してインストールするか、下のボタンからもダウンロード可能です。プラグインファイルを wp-content/pluginsディレクトリにアップした後、管理画面から有効化してください。
プラグインのインストールにつきましてはこちらで詳しく解説しています。
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基本的な使い方：広告の設定
インストールしたら、早速広告を設定してみましょう。基本的には次のフローで広告を設定していきます。
- 新しい広告を追加する
- 表示内容や詳細、条件を設定する
- 表示箇所を指定して公開
追加した広告ごとに管理画面に表示されますので、通常の記事のようにステータス（公開/下書き/削除）を変更して、一箇所ですべての広告を管理できます。
それではひとつずつ見ていきましょう。
1. 新しい広告を追加
プラグインをインストールしたらここから「新しい広告」を追加します。
続いて表示される画面で、広告名を設定して広告タイプを選択します。
広告タイプは、それぞれ以下のような使い分けが可能です。
- ：一般的なアフィリエイトタグやテキストを設置したいとき
- ：テスト用にダミー画像を表示したいとき
- ：WordPressのエディタでゼロ作成したいとき
- ：画像とURLを設定したいとき
- ：複数の広告を一つのグループとしてランダム表示したいとき（必要な設定は後述）
- ：Google AdSense のコードを埋め込んで表示したいとき
2. 表示内容や詳細、条件を設定
1. でタイプを選択したら、内容を設定していきます。今回は、「プレーン テキストとコード」を選んで入力した例です。
ここにアフィリエイトの広告タグなどを入れて使います。PHPやショートコードを設置すると、実行できるチェックボックスもあるようですね。また、バナー画像等なら、そのサイズの調整もこちらで可能です。数値を入れて「このスペースを確保する」にチェックを入れるとサイズが適用されます。
下部にスクロールすると、さらなる詳細設定が可能です。テキストを回り込ませるか否かの設定のほか、上下左右のマージンを設定可能です。赤枠箇所ですね。
UIにアイコンや図が表示されていてわかりやすいです。他は特に設定しなくても問題ありません。
そして、最下部までスクロールすると、表示条件を設定できる項目もあります。
アドオン（有料版）限定の機能以外にも使えそうなものはあります。例えば、「投稿タイプ」を選択すると、次のように各投稿タイプ名が表示されて任意に設定可能です。
一致するのか、しないのかを選んだ上で、表示条件を設定できて便利です。上は「一致」で「ブログ」のみを選択している例ですので、ブログ内にのみ広告が表示される設定例になります。
3. 表示箇所を指定して公開
最後に広告を表示する場所を設定します。
図で表示してくれるので直感的に設定可能です。コンテンツ（本文）の上なのか、下なのか、サイトバー（ウィジェットエリア）などからお選びいただけます。カーソルを合わすと、設置箇所がテキストで表示されるので、とてもわかりやすいですね。
表示されているショートコードを使って任意の箇所に埋め込むことも可能です。
最後に以下のように表示されれば、サイト上に表示されているはずです。
設定通りに正しく表示されているか確認してみましょう。
ブログ記事内に、TCDアフィリエイトのバナーを設置するとこのように表示されます。
WordPressテーマ「Cherie」のブログ記事に広告を表示した例
なお、一度広告を公開すると、「設置」という項目に配置が登録されます。
配置を基準に、広告を登録することもできますし、「すべてのオプションを表示」から広告の表示位置を設定可能です。
小さいバナー画像などであれば、中央表示にしていると見栄えがいいですね。
応用的な使い方：グループとローテーション
ここからは応用的な使い方として、「グループとローテーション」の設定方法をご紹介いたします。「複数の広告をグループ化してローテーション表示できますよ」という設定です。複数の広告を登録済みという前提でですが、以下のフローで設定していきます。
- グループタイプを選んで命名する
- 表示する広告を選択する
- 設置メニューから登録する
1. グループタイプを選んで命名する
「New Ad Group」から新規グループを追加します。
グループのタイプ（ランダム or 順番表示）を選択して、名前をつけます。
このタイプは後からでも変更可能です。
2. 表示する広告を選択する
ここで表示する広告と、その数と重要度を選択します。
おもしろいのは、重要度を10段階で設定できて、その数値によって表示頻度が変わるという点です。上記のように10と10なら表示割合は50%ずつですが、1つ目の広告を優先して表示したいのであれば、10と8などと登録することで制御できる仕組みとなっています。
最後は右下の保存ボタンを押しておきましょう。
3. 設置メニューから登録する
先ほど保存した広告グループを表示するために、設置メニューから登録します。
上記は、登録済みの配置（コンテンツの前）に広告グループの「アフィリエイト広告」を表示するという設定例です。これでサイト上の広告が、読み込みごとにローテーション表示されることを確認できます。
複数の広告をローテーション表示する機能は実用的ですね。
その他の使い方：ステマ規制対策
本来の「広告を設置する」という使い方とは少し違いますが、ステマ規制の対策としても活用できます。2023年10月1日より施行されたステマ規制は、WEBサイトも対象です。アフィリエイト広告を含むサイトやページには、広告であることを示す必要があります。
でも、「全記事に広告入れてるし、設定が大変だよ」という方もいらっしゃるでしょう。そんな方は、このプラグインを使えば簡単に設定が済みます。
お気づきの方も多いと思いますが、当プラグイン「Advanced Ads」は、全記事共通の広告を設置できます。なので、その広告スペースに「このページにはプロモーションが含まれています。」などという文言を登録すればいいわけです。設定は1回だけで済みますね。
こんな風に全記事共通で文言を表示できます。位置の調整も広告の設定と同じく可能です。
ちなみに最近のTCDテーマなら、このプラグインほど高機能ではありませんが、「追加コンテンツ」という機能を搭載しています。テーマの機能のみで全記事共通のテキストやバナーを登録していただけます。
これはWordPressテーマ「Cherie」の例ですが、多くの場合、管理画面のTCDテーマ > ブログ > 追加コンテンツ内に用意されています。TCDテーマをお使いの方はぜひご活用ください。古いテーマでは未実装のものもありますので、代わりに当プラグインが役立つかと思います。
広告管理に最適なプラグイン「Advanced Ads」
WordPress内に設置する広告を一括で管理できるプラグイン「Advanced Ads」をご紹介いたしました。
あらゆるタイプの広告（テキストやコード、画像に、Google AdSenseまで）をサクッと設置できて、配置箇所や表示条件まで詳細に設定できるスグレモノです。複数の広告をグループ化して、ランダム表示させるなどの使い方も可能ですので、実用性も高いです。
無料で十分すぎるほどの高機能ですので、ぜひチェックしてみてください。
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