政府が推進する働き方改革や昨今のコロナ騒動により、リモートワークへの関心が高まってきいます。

しかし、リモートワークへ切り替えるには、既存の仕組みをデジタル化していかなければなりません。リモートワークの導入に伴い、欠かせないのがデジタルツールです。

本記事では、リモートワークに活用できるツールを5つのカテゴリーに分けて21選紹介します。「リモートワークする最適な場所」も別記事で紹介していますので、よければご覧ください!

リモートワーク導入によるメリット・デメリット

メリット

  • 生産性が上がる
  • コスト削減に繋がる
  • 仕事と私事を両立しやすい

デメリット

  • 社内コミュニケーションが減る
  • 仕事に対するメリハリが曖昧になる

メリット1. 生産性が上がる

リモートワークを導入すると、生産性向上が期待できます。

  • 通勤時間の削減
  • 十分な睡眠を得やすい
  • ストレスの低減

移動する手間が省けるため、時間の削減と合わせてストレスの軽減にも効果があります。通勤時間がなくなるので、睡眠も取りやすくなるでしょう。

メリット2. コスト削減に繋がる

企業からすると、リモートワークを導入するとコスト削減に繋がるケースも。

  • 通勤手当
  • デスク・椅子などの備品代
  • 光熱費

出社の手間を省けるだけでなく、交通費や備品代の節約にもなるはずです。オフィスの光熱費も最小限にできるので、従来よりもランニングコストを削減できるでしょう。

メリット3. 仕事と私事を両立しやすい

在宅で仕事ができると、プライベートと両立しやすくなるメリットも。

  • 育児
  • 介護
  • 病気の治療やリハビリ

様々な事情で会社に出社できない人がいます。

企業からすると「スキルの高い人材を確保したい」と考えるはず。リモートワークなら、子育てで出社できない優秀な人材も問題なく雇用できます。

デメリット1. 社内コミュニケーションが減る

リモートワークのデメリットとしては、社内コミュニケーションが減ることです。

出社すれば社員同士の何気ない会話が生まれます。親睦を深めたり、ストレス発散に繋がることもあるでしょう。

リモートワークの場合、ちょっとした会話や悩み相談がしにくい難点があります。最適なツールを活用して、コミュニケーションの機会を意識的に作る必要があるでしょう。

デメリット2. 仕事に対するメリハリが曖昧になる

リモートワークは仕事とプライベートのメリハリが曖昧になることも。

  • 周りの目がなくなり集中力が欠ける
  • 仕事と私事の堺がなくなる
  • ついついダラケてしまう

自由な働き方だからこそのデメリットになります。

生産性を高めるには、定期的なWeb会議や勤怠管理ツールの活用が大切です。自分らしい働き方を実現しつつ、メリハリのあるフローを作れるかどうかが生産性を高めるポイントになるでしょう。

リモートワークに最適なツール21選

7タイプのリモートツール

リモートワークには以下7つのカテゴリーに分類されるツールがあると良いでしょう。

  1. Web会議ツール
  2. チャットツール
  3. プロジェクト管理ツール
  4. 勤怠管理ツール
  5. ファイル管理・共有ツール
  6. リモートアクセスツール
  7. 便利ツール

適材適所でツールを活用すれば、リモートワークのデメリットを補えます。各カテゴリー別におすすめのツールをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

Web会議ツール

社員同士の顔を見て話し合えるおすすめのWeb会議ツールは次の3つです。

  • Zoom
  • Google Meet
  • Webex Meetings

Zoom

ZOOM

サービス名 Zoom
対象企業 個人〜大企業
料金プラン パーソナル:無料
プロ:20,100円/年
ビジネス:26,900円/年
企業:32,300円/年

Zoomは、日米ともにシェア率1位のWeb会議ツールです。

無料プランでも最大100名、最長40分までのビデオ通話ができます。Web会議中に別画面で議事録を取ったり、チャットすることも可能。

主催者以外がZoomを導入していなくても参加できる手軽さも支持されています。

Google Meet

Google meet

サービス名 Google Meet
対象企業 個人〜大企業
料金プラン ビジネススターター:680円/月
ビジネススタンダード:1,360円/月
ビジネスプラス:2,040円/月
エンタープライズ:要問合せ

Google Meetは、Googleが提供するWeb会議ツール(旧Hangouts Meet)。

Googleアカウントがあれば誰でも参加できるのがメリットです。企業全体でGoogleサービスを利用していれば、スムーズに導入できます。

企業向けの有料プランはもちろん、個人向けの無料プランもあるのでテスト運用してみると良いでしょう。

Webex Meetings

Webex Meetings

サービス名 Webex Meetings
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン フリー:無料
スターター:1,490円/月
ビジネス:2,980円/月
エンタープライズ:要問合せ

Webex Meetingsは、通信の安定性が評価されているWeb会議ツールです。

セキュリティレベルも金曜情報システムの基準を満たしており、機密事項を扱う企業でも安心して利用できます。ワンランク上のWeb会議ツールを導入したい企業に最適です。

チャットツール

気軽にコミュニケーションを取れる、おすすめのチャットツールは次の3つです。

  • チャットワーク
  • Slack
  • Microsoft Teams

チャットワーク

チャットワークロゴ

サービス名 チャットワーク
対象企業 個人〜大企業
料金プラン フリー:無料
ビジネス:500円
エンタープライズ:800円

チャットワークは、個人〜大企業まで柔軟に対応するチャットツールです。

国内利用者数1位で、多くのビジネスパーソンが導入しています。すでに社内で利用しているなら、スムーズにリモートワークへ切り替えられるはず。

チャットの他にも電話、タスク管理などコミュニケーション全般をカバーしています。

Slack

slackロゴ

サービス名 Slack
対象企業 個人〜大企業
料金プラン フリー:無料
プロ:850円/月
ビジネス:1,600円/月
エンタープライズGrid:要問合せ

SlackはユニークなUIが特徴的なチャットツールです。

グループ分けと管理がしやすいため、部署ごとに細かく分けることもできます。些細な会話が生まれやすく、社員同士のモチベーション維持にも効果的です。

IT企業の多くがSlackを導入して、コスト削減や組織づくりの再編に成功しています。使い方はこちらの記事で解説しています。

Microsoft Teams

Microsoft teamsロゴ

サービス名 Microsoft Teams
対象企業 個人〜大企業
料金プラン フリー:無料
エッセンシャル:430円/月
ビジネスベーシック:540円/月
ビジネススタンダード:1,360円/月

Microsoft Teamsは、Microsoftが提供する人気のチャットツールです。

チャット、Web会議、通話、共同作業までカバーできるのでツールの数を最小限にできます。Microsoft Officeとの連携もバッチリで、オンライン上で共同編集することも可能です。

リモートワークで効率的な作業スペースを探している企業にピッタリのチャットツールと言えるでしょう。

プロジェクト管理ツール

複雑なタスクプロジェクトを管理できるおすすめのツールは、次の3つです。

  • Trello
  • Asana
  • Google Workspace

Trello

Trelloロゴ

サービス名 Trello
対象企業 個人〜大企業
料金プラン フリー:無料
スタンダード:5ドル/月
プレミアム:10ドル/月
エンタープライズ:17.50ドル/月〜

Trelloは、複数名でのプロジェクト管理に最適なツールです。

シンプルかつ直感的に操作できるUIが特徴で、プロジェクト管理ツールにありがちな「複雑すぎて使えない」という問題を最小限にできます。

タスクの自動化や統計データの取得など、リモートワークの生産性を高められる機能が詰まったツールです。

Asana

asanaロゴ

サービス名 Asana
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン ベーシック:無料
プレミアム:1,200円/月
ビジネス:2,700円/月

Asanaはプロジェクトの一元管理がしやすいと人気のツールです。

プロジェクトの進捗状況をパッと把握できるので、各チームの目標達成を後押ししてくれるでしょう。
様々な外部サービスと連携できるので、従来の仕組みを活かしつつリモートワークへ切り替えられます。

使いやすさと柔軟さを併せ持ったプロジェクト管理ツールです。

Google Workspace

Google Workspaceロゴ

サービス名 Google Workspace
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン ビジネススターター:680円/月
ビジネススタンダード:1,360円/月
ビジネスプラス:2,040円/月
エンタープライズ:要問合せ

Google Workspaceは、Googleが提供するプロジェクト管理ツールです。

カレンダー、タスク管理、クラウドストレージなど、Googleの全てのサービスが1つにまとまっています。
ファイルのシェアがしやすいのと、セキュリティの高さにも定評があるサービスです。

勤怠管理ツール

出勤管理やシフト・休暇申請などが行えるおすすめの勤怠管理ツールは、次の3つです。

  • ジョブカン勤怠管理
  • Kincone
  • jinjer勤怠

ジョブカン勤怠管理

ジョブカン勤怠

サービス名 ジョブカン勤怠管理
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン 月額200円/1名〜


ジョブカン勤怠管理は、幅広い業界で利用されている勤怠管理ツールです。

出勤と退勤を記録する打刻機能、シフト作成、業務の工数管理など、必要な機能がまとまっています。
1名につき月額200円から導入できるので、無駄なコストがかからないのもメリット。

導入実績が多いので、はじめてリモートワークへ切り替える企業へのサポートも信頼感があります。

Kincone

kincone

サービス名 Kincone
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン 月額200円/1名〜

Kinconeは、スマホ対応で気軽に導入できる勤怠管理ツールです。

他社サービスとの連携にも長けており、チャットワークやSlackと繋げて打刻することもできます。
ICカードを端末にタッチするだけで、交通費の読み取りにも対応。

リモートと出社が混在する企業にとって最適な勤怠管理ツールと言えるでしょう。

jinjer勤怠

Jinjer

サービス名 jinjer勤怠
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン 月額300円/1名〜

jinjer勤怠は、様々なデバイスで打刻ができる勤怠管理ツールです。

スマホやPCはもちろん、Apple WatchやGoogle Homeからも打刻できるのが特徴的。
導入を丁寧にサポートしてくれる担当にも定評があります。
様々な言語に対応しているので、オフショア開発の企業にも最適です。

ファイル管理・共有ツール

Google Drive

Google Drive

サービス名 Google Drive
対象企業 個人〜大企業
料金プラン ビジネススターター:680円/月
ビジネススタンダード:1,360円/月
ビジネスプラス:2,040円/月
エンタープライズ:要問合せ

Google Driveは、Googleが提供するクラウドストレージです。

Googleアカウントがあれば、どんなファイルでもすぐに共有できます。
「誰にどこまで共有するか」も設定できるので、重要なデータを安全に保てるでしょう。

クラウドストレージなので、デバイスを選ばずにどこからでもアクセスできます。

Dropbox

Dropboxロゴ

サービス名 Dropbox
対象企業 個人〜大企業
料金プラン プロフェッショナル:16.58ドル/月
スタンダード:12.50ドル/月
アドバンス:20ドル/月

Dropboxは、世界中で支持され続けているファイル管理ツールです。

外部サービスとの連携が素晴らしく、Dropbox上から直接ファイルを編集できます。
50GBを超える大きなファイルの共有にも対応。相手がDropboxアカウントを持っていなくても問題ないのも特筆点です。

電子署名ツールの「HelloSign」も連携でき、時間と労力を削減できる優れたツールになっています。

OneDrive

OneDriveロゴ

サービス名 OneDrive
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン ビジネスベーシック:540円
ビジネススタンダード:1,360円
ビジネスプレミアム:2,180円

OneDriveは、Microsoftが提供するファイル管理・共有ツールです。

Microsoftのアカウントを持っている人同士であれば、スムーズにファイルの共有や編集が行えます。Microsoft Officeを常用している企業に最適なツールと言えるでしょう。

リモートアクセスツール

リモートワークの懸念点となる「ハッキング」や「情報漏洩」を防止できるリモートアクセスツールを3つ紹介します。

  • TeamViewer
  • AnyDesk
  • CACHATTO

TeamViewer

Team viewerロゴ

サービス名 TeamViewer
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン ビジネス:5,000円/月
プレミアム:10,000円/月
コーポレート:20,000円/月

TeamViewerは、全世界で40万社以上の導入実績があるリモートアクセスツールです。

強固なセキュリティ基準「ISO/IEC 27001認証」を取得しており、安心して利用できます。
自宅やカフェのWi-Fi経由でも、第三者の侵入を防げるので重要なデータの漏洩を防げるはずです。

通信速度にも定評のあるリモートアクセスツールになります。

AnyDesk

anydeskロゴ

サービス名 AnyDesk
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン エッセンシャル:9.9ドル/月
パフォーマンス19.9ドル/月
エンタープライズ:要相談

AnyDeskは、軽量かつ安定した通信速度で注目を集めるリモートアクセスツールです。

ほとんどのデバイスに対応しているため、PCだけでなくスマホからでも安心して企業のデータにアクセスできるでしょう。オンラインバンクと同様の強固なセキュリティなのもポイント。

柔軟性の高いリモートアクセスツールを求めている企業に最適です。

CACHATTO

Cahaattoロゴ

サービス名 CACHATTO
対象企業 小規模〜大企業
料金プラン 要見積もり

CACHATTOは、アサヒビールやパナソニックなどの大企業が導入しているリモートアクセスツールです。

社内LANにCACHATTOサーバーを接続するだけで導入できるかんたんさが何よりの魅力。サポートにも定評があるため、はじめてのリモートアクセスツール導入も安心して行えるでしょう。

端末に情報を残さない仕様になっているため、盗難や紛失による情報漏洩のトラブル防止にも繋がります。

あると便利なツール

最後にリモートワーク導入にあたって「あると便利」なツールを3つ紹介します。

  • 電子印鑑
  • ポモドーロタイマー
  • 時間計測ツール

電子印鑑

「電子印鑑」とは、PDFファイルを印刷せずに印鑑の画像データを添付できる便利ツールです。

事前に電子印鑑を作っておけば、リモートワークの生産性を高められるでしょう。
紙の印刷代や送付代の節約にも繋がります。

おすすめは「印鑑透過」です。
誰でも無料で電子印鑑が作成できるので、チェックしてみてください。

ポモドーロタイマー

「ポモドーロタイマー」とは「25分作業→5分休憩」のような労働サイクルを設定できるタイマーのことです。

リモートワークで仕事に対する集中力が欠けてしまう人は少なくありません。
そんな時はポモドーロタイマーを活用して「25分は仕事以外のことを無視する」ように習慣づけるのがおすすめ。

ポモドーロタイマーは無料から有料のアプリまでたくさんリリースされているので、好みのものをチョイスしてみてください。

時間計測ツール

「時間計測ツール」とは「自分が何にどれだけ時間を使ったのか」計測できるツールです。

  • 作業内容を入力
  • タイマースタート
  • 作業完了→タイマーストップ

上記を繰り返すことで、日常のタイムログが残せます。

定期的に見直せば、無駄な行動に気づいて生産性を上げられるはずです。
無料で利用できる「toggl」を試してみると良いでしょう。

まとめ

リモートワークに活用できるツールを紹介しました。

最大の課題は、リモート化によるコミュニケーションの減少です。社員同士の親睦を深めて一致団結していくには、最適なツールを選択して活用する必要があるでしょう。

社員数や既存のシステムなどをチェックして、円滑にリモートワークへ移行できるように検討してみてください。

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