ブログのカテゴリーは、記事の数が増えてくるとたいてい見直しが必要になるものです。カテゴリーを整理しないまま記事の数だけ増えていくと、求めている記事が探しにくくなり、ユーザービリティを下げることになります。

どこに何のコンテンツがあるのか、ユーザーが想像しやすいように整理しておくことが重要です。

ただ、うかつに変更しても逆効果になってしまう場合もあるので、今回はカテゴリーを整理する方法とその注意点について解説いたします。基本的なカテゴリーの設定方法は下記記事でご覧ください。

「カテゴリー」の前提話

ブログ開設当初に、どんなカテゴリーを用意するか決めると思いますが、前提として最初に決めたカテゴリーのまま運営し続けることはほとんど不可能です。

書きたい内容も変わってくるし、世の中のトレンドも変わっていく。記事を書き続けるほど、内容も変遷するのが自然ですので、カテゴリーもそれに合わせて柔軟な変更を想定しておく方が良いでしょう。

後でカテゴリー名を変えたり、新設したり、親子関係をつけたりと、記事が増えてくるとこうした調整が必要になってきます。

スラッグを含めないのが無難

カテゴリー変更を前提としたサイト運営をするには、WordPressのの場合は、パーマリンク設定で「カテゴリー」を含めないようにすることが無難です。

なぜなら、スラッグをパーマリンクに含めると、記事のカテゴリー名や親子関係を変更するとURLも変わってしまうからです。せっかく検索エンジンに浸透したURLが変わってしまうのはもったいないですよね。

ちなみに、当TCDサイトは何も考えずにカテゴリーのスラッグをパーマリンクに含めてしまったので、ちょっぴり後悔しています。後から変えてもいいですが、もうこのまま行きます。

パーマリンクの確認

柔軟性の高いパーマリンク設定は「投稿名」です。詳しくは下記記事をご覧ください。

記事数に応じて定期的なカテゴリー調整をする

最初に決めるカテゴリーは必要最低限で良いです。どうしたって後でカテゴリーの新設が必要になってくるからです。

当方の場合は、どのカテゴリーにも属さない記事が出てきたら、まずは「タグ」だけで対応します。そして、そのタグが増えてきたらカテゴリーに昇格し、再度全体のカテゴリーを見直します。

  1. 最初にカテゴリーを決める。
  2. カテゴリー外の記事が出てきたら最初はタグで調整。
  3. 該当タグが増えてきたら、カテゴリーに昇格。

WordPressのカテゴリーを整理する方法

カテゴリーを整理する場合、次のいずれかの作業、もしくはいくつかを組み合わせて対応することになります。「カテゴリーを削除する」=「カテゴリー未設定」となるため、その選択肢ありません。

  • カテゴリーを変更(再設定)する
  • カテゴリーを階層化する
  • カテゴリーを新設する

それではひとつずつ見ていきましょう。

カテゴリーを変更(再設定)する

まずは、その記事に設定されているカテゴリーを変更して整理する方法です。

WordPressのカテゴリーは、記事に対して1つのみ設定するのが推奨されています。

後からカテゴリーを変更する場合は、基本的に元々ついていたカテゴリーを外して別のカテゴリーを再設定することになるので、注意が必要です。

当然ですが、元のカテゴリーページにその記事は表示されなくなり、記事に繋がる導線が変更されます。

例えば、当サイトの場合は元々あった「WordPressプラグイン」というカテゴリーを無くして、シーン別の「ワードプレス」の子カテゴリー(投稿・ページ/管理画面/セキュリティなど)に分散するようにしました。

当ブログのカテゴリー再設定の例

弊社のようなメディアの場合、「WordPressプラグイン」というカテゴリーだと範囲が広すぎて、含まれるコンテンツも大量にあります。カテゴリー内のコンテンツが多すぎると、分ける意味がなくなり、目的のコンテンツを見つけにくくなりますよね。

そこで用途別のカテゴリーを設定して細かく分散したというわけです。

その分、必要に応じて記事タイトルやタグに「プラグイン」というキーワードを含めて見つけやすいように対策しています。

カテゴリーを再設定する場合は、サイト内から完全にそのキーワードを排除してしまうのではなく、タイトルやタグとして運用できそうかどうかも併せて検討するといいかもしれません。

カテゴリーを階層化する

カテゴリーを変更せずに、階層化して整理する方法です。階層化することで、網羅性を高めつつカテゴリーをコンパクトに整理できます。カテゴリーの親子関係が適切かどうか注意して設定しましょう。

例えば、当サイトでは、「プログラミング」という親カテゴリーの中に「JavaScript」という子カテゴリーがあり、さらにそれらを難易度別の孫カテゴリーに分けて階層化しています。

当ブログの階層化の例

>>子カテゴリー「JavaScript」のページを見てみる

上記のように、パンくずリストやカテゴリー一覧ページのデザインが最適化されていれば、ユーザーが目的に合ったコンテンツを探しやすく、サイト内の回遊性も高まります。

カテゴリーの階層化は、WordPressの標準機能で簡単にできます。

>>カテゴリーに階層構造を持たせる | WordPressの投稿のカテゴリーの設定方法

上記記事でも説明していますが、子カテゴリーや孫カテゴリーを記事に設定する場合、親カテゴリーにチェックを入れる必要はありません。自動で親カテゴリー一覧ページにも表示されます。

親カテゴリーにチェックは不要

カテゴリーを新設する

カテゴリーの変更や階層化で対応できない場合は、新しいカテゴリーを作りましょう。次の条件を満たすのであれば、サイトの幅を広げつつ、整理できるのではないでしょうか。

  • ブログやサイトのコンセプトにマッチしたカテゴリーである
  • そのカテゴリーに属するコンテンツを増やしていくことが前提
  • 既存のカテゴリーでは分類できない(もしくはより適切なカテゴリーがある)

極端にニッチな分類であれば、カテゴリーを新設するのではなく、タグで管理した方がスマートな場合もあります。タグの使い方については、下記記事をご覧ください。

WordPressのカテゴリーを整理する際の注意点

WordPressのカテゴリーは、サイト内のコンテンツを整理して見やすくするためにあります。整理して見にくくなるのは本末転倒ですので、整理前と整理後に次の点を注意して確認しておきましょう。

パーマリンクの設定は問題ないか

冒頭でも書きましたが、パーマリンク設定にカテゴリーが含まれていると、変更時に記事のURLも変わってしまいます。被リンクやSNSのシェア数などがリセットされ、検索エンジンからの評価も失うことになります。

パーマリンク設定にてカテゴリーを含んでいる場合は、カテゴリーの変更はおすすめできません。

カテゴリーのスラッグが日本語になっていないか

変更したカテゴリーや、新設したカテゴリーのスラッグが日本語になっていないか確認しておきましょう。日本語だと、カテゴリーページをシェアする際にエンコード(変換)されていまいます。

カテゴリースラッグは英文がおすすめ

例えば、「レストラン」と日本語で設定していると、「%e3%83%ac%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%b3/」となってしまいます。SEO的に問題はないと言われていますが、シェアされた際の分かりにくさは明らかですので、「restaurant」などと英文で設定しておくのがオススメです。

パンくずリストは正しく機能しているか

サイトに適用しているWordPressテーマのデザインにも左右されますが、パンくずリストが正しく機能しているかチェックしておきましょう。

例えば、当サイトのパンくずリストには、以下の順でカテゴリーの階層が表示されます。それぞれをクリックして、各カテゴリーページにリンクされるかも併せて確認します。ここが導線として機能していなければ、カテゴリーを階層化した意味が半減してしまいます。

搭載とのパンくずリストの例

>>実際にページを見てみる

カテゴリーの説明文が設定されているか

上記の注意点と同時に、カテゴリーページの説明文も確認しておきましょう。設定は必須ではありませんが、カテゴリーでまとめられた記事の概要を説明しておくことで、ユーザーに内容が伝わりやすくなります。

カテゴリーの説明の例

カテゴリーの説明文を表示する方法は下記記事を参考にご覧ください。

子カテゴリーの記事が親カテゴリーページにも表示されているか

カテゴリーを階層化して整理した場合は、念のため、子カテゴリー(や孫カテゴリー)に属している記事がその親カテゴリーページにも表示されているか確認しておきましょう。

カテゴリーを階層化する」で解説しましたが、WordPressの仕様通りに正しく動作していれば、「レストラン」という親カテゴリーページ内にも「和食」や「中華」の記事が含まれているはずです。

親カテゴリー>子カテゴリー>孫カテゴリーの順でどんどん記事数が絞られていくのが理想の形ですので、確認しておくのがオススメです。

まとめ

WordPressのカテゴリーを整理する方法とその注意点をご紹介いたしました。

運営開始直後のサイトなどではあまり重要視されない部分ですが、長く運営しているサイトでは、サイト内の導線が変わるため、慎重に行うべき作業です。

同時に、コンテンツが増えてきたら定期的に見直すべき項目でもあります。カテゴリーごとのコンテンツの偏りや新たなコンテンツ作成のヒントも見つかるので、ぜひ定期的に見直してみてください。

カテゴリーの整理にはこのプラグインが使いやすいので、よろしければご覧ください。

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