内部リンクが整ったWebサイトはユーザーの回遊性が高く、満足度も向上する傾向にあります。内部リンクとは、自サイト内へ貼られたリンクのことですね。

検索エンジンのクローラーロボットは、リンクをたどりながら情報をインデックス化するので、クローラーロボットが巡回しやすい構造に内部リンクを最適化することは、サイトの評価アップにつながり検索順位の上昇を期待できる重要な施策というわけです。

内部リンク対策11項目+モバイルを中心にした
ユーザー対策項目5項目

本稿ではチェック項目から逆算する形で、必要な内部リンク施策がされているかを確認できるようにまとめました。(後半は少しモバイルフレンドリーの確認要素にも触れています)対応できていない項目があったら、優先して対応を行うようにしましょう。内部リンクの最適化は自分で確実に対応ができる要素です。内部リンク対策、モバイルフレンドリーであるかの確認をバッチリ行い、ユーザーにも検索エンジンのクローラーロボットにも気に入られるWebサイトに育てていきましょう。

アンカーリンクテキストはリンク先の内容を推察できるか

ユーザーも検索エンジンも、リンクが配置されたテキストからリンク先の情報を推察します。アンカーリンクテキストには端的に要約した言葉でリンク先の内容を伝えるようにしましょう。

アンカーリンクテキストに不自然な単語の偏りがでていないか

ペンギンアップデートにより、偏った単語のアンカーリンクテキストは、不自然なリンクとしてスパムリンクのような判定を受けるようになりました。ブラックなSEOを意識していないとしても、事実類似テキストが多い状態だとすると、リライトしてテキストの偏りを分散させたほうがよいでしょう。

上層、下層、同一階層へのリンクが配置されているか

ユーザー、クローラーがスムーズにサイトを巡回できるように上下1階層、同階層へのリンクを適切に配置しましょう。関連ページへのリンク、異なるカテゴリへのリンクも配置してユーザーの回遊性を確保しましょう。

ナビゲーションはユーザーにとってわかりやすい配置になっているか

最短手順で目的のコンテンツにたどり着けるようナビゲーションの役割は重要です。明確な階層構造でわかりやすいナビゲーションの内容を検討しましょう。ユーザーだけなく、クローラーもナビゲーションを使ってサイトを回遊します。

パンくずリストは適切なコーディングで配置されているか

パン屑リストは全ページに配置し、階層構造をしっかりと示しているでしょうか。また、検索エンジンが正確にサイトコンテンツを把握できるように、schema.orgに準拠したマークアップを行いましょう。検索結果の表示が最適化されることでユーザーの正しい流入も期待できるようになります。

メインコンテンツから適切なタイミングで関連コンテンツにリンクが貼られているか

メインコンテンツ(本文内)では、ユーザーにとって利益のあるコンテンツへリンク(サイト内外関わらず)を設置しましょう。検索から流入したユーザーが再度検索に戻るかどうかを検索エンジンが気にしています。流入してきたユーザーをそのコンテンツで満足させられない場合においても、適切なコンテンツに誘導することで検索目的を解決に導けた場合、そのコンテンツ自体も評価される傾向にあります。

リンクは検索エンジンが認識しやすい形式か

テキストリンク、画像リンクを中心にリンクを配置するようにしましょう。他にもプルダウン、フォーム、イメージマップ、Javascript、flashなど、多様なリンク設定がありますが、安定してユーザーやクローラーにリンク先の情報を伝えられるように、シンプルなテキスト、画像によるリンクが推奨されます。

サイト内リンクのURLが統一されているか

同一ページへのリンク設定はできる限り統一するようにしましょう。サテライトサイトからの被リンクについてもURLごとの評価が分散する可能性があるようです。サイト内リンクに関しては正しくリダイレクト設定をしているからといって、過去URLリンクを生かしているのではなく、現行の正規URLになおすよう心掛けましょう。

サイトマップが用意されているか

サイトの全体構造を把握する為に役立つ、HTMLサイトマップはユーザー、クローラーに対して有効です。HTMLサイトマップはデザインにも配慮し、ユーザーが使いやすいUIにするとより活用されるサイトマップページになるでしょう。

リンク切れは無いか

リンク切れはユーザビリティの低下、ユーザーの離脱に繋がります。他社サイトから被リンクを受けているページはとくに注意が必要です。被リンクから受けられる評価を、しっかりと受けられるよう、URLの変更が無いサイト設計を心掛けましょう。

404(Not found)エラーページが用意されているか

外部サイトからの被リンク設定でURLが間違っている場合、404(Not found)ページが表示されます。ユーザーフレンドリーな404ページを用意しておくと、ユーザーを有益なコンテンツに導ける確立が増えるので親切です。また404ページにはhttpステータスコードとして404をしっかりと返すように設定しましょう。

PCコンテンツに対応したモバイルページが用意されているか

モバイルでの検索数がPCに勝っている現代において、両環境への対応は必須項目です。検索エンジンの評価体制も、モバイルファーストへと移行している背景もあります。モバイル対応はしっかりと行いましょう。なお、モバイルの対応はレスポンシブでの対応を推奨します。

モバイルで動作しないコンテンツをモバイルページに配置していないか

動画やflashコンテンツなど、モバイル環境で動作しないコンテンツは配置しないようにしましょう。ユーザーに不満を感じさせないようにすること。動画やアニメーションはHTML5標準タグを使用して配置するようにしましょう。

モバイルフレンドリーなユーザーインターフェイスになっているか

検索エンジンの評価においてもモバイルフレンドリーなUIであるかは大切です。モバイルフレンドリーであるか評価される基準については時代の変化に対応していく必要がありますが、フォントサイズ16~18px、行間は設定フォントサイズの1.5倍~2倍程度を保ちましょう。タップ領域は48px四方の確保、タップ領域間は38px以上のスペースを確保するようにデザインすることを基準に持つとよいでしょう。

ページアクセス時に、全画面表示されるインタースティシャル広告(バナー)はUIを損ねるだけでなく、検索エンジンからも評価を下げる可能性があります。導入に対しては慎重な判断をするようにしましょう。

画像には適切なファイル名、ALTが設定されているか

目が不自由な方、テキスト読み上げ機能を使っておられるユーザーに対しては、ファイル名、ALTにしっかり画像の説明がされているかは重要です。検索エンジンのクローラーにおいても、前後の文章から画像に対しての情報を多少拾い上げるように進化してきているようです。しかし、より精度の高い情報を伝えるためには適切なALT設定が求められています。

HTTPSを利用してサイトのセキュリティを最低限保っているか

ユーザーに不安を感じられないようブラウザからリスクを表示されないように対応をしましょう。検索エンジンもセキュアなコンテンツであるかどうかは判定基準として優先度を上げています。

ユーザーへの配慮、検索順位に対しても、今後さらに重要度が増すと思われる要素です。CSS、js、画像ファイルなどがHTTPS対応できていないことことがあります。読み込んでいる外部サービスまで対応できているか、チェックをするようにしましょう。

ブラウザの開発者モードなどでチェックすると、非対応ページはアラートを出してくれます。

対応できていないチェック項目は優先度を上げて対応しよう

数年で推奨環境が変わる時代です。1年前は無かった基準もどんどん増えてきます。定期的な推奨環境のチェックを行い、ユーザーにも検索エンジンにも愛されるWebサイト運営できるようにしていきたいものです。参考にしていただけると嬉しく思います。

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