プロのWeb制作会社にホームページを作ってもらったけど、こんな悩みを抱えていませんか?

「想像よりずっとクオリティが低かった」
「自社で更新ができないから不便」
「軽微な修正でもお金をとられる」

これらはWeb制作会社に依頼した失敗あるあるです。弊社では自社で制作能力がありますが、外部の制作会社とも連携することがあります。そこで得た教訓として、プロが教える、制作会社と上手に関係構築する方法や自社に必要なことについて解説します。

制作会社ではなく、フリーランスの依頼方法や料金相場を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

ホームページ制作会社依頼時の
よくある失敗事例

ホームページ制作会社に依頼して、よく耳にする失敗事例はこちら。

  1. 自社で更新ができない。
  2. 保守管理費がかかる。
  3. 契約解除するとサイトがなくなる。
  4. アクセスが集まらない。
  5. 思っていたデザインと違った。

制作会社の責任ではない項目も含まれますが(4番)、大事なホームページですから後悔はしたくないものです。対策を記載しておきます。

自社で更新ができない。

制作してもらったホームページを自社で更新できないという契約になっていることがあります。あるいは、更新してもいいが、専門的でやり方がわからないこともあります。

その場合、保守管理という名目で月額のランニングコストがかかるだけでなく、更新・追加費用をとられることもあります。自社で更新できることは必須ですので、事前に契約を確認するようにしてください。

自社で更新できるようにするには、「WordPressを使うこと」は必須です。

保守管理費がかかる。

ホームページ作成を制作会社に依頼すれば、制作費が初期費用としてかかります。その後の保守管理も任せることになれば、当然保守管理費が毎月かかります。

保守管理費がかかるということは、自分で自由に更新できないということです。それはつまり、サイトの成長も望めないということです。売上の上がるサイトに成長させたければ、その後の更新やマーケティングは自社で行うべきです。

保守管理費の相場はおおよそ1万〜5万円/月。中規模以上なら管理費はさらに上がります。保守管理を自社で行いたい方は、こちらの方法でホームページを作成してください。

契約解除するとサイトがなくなる。

ホームページ制作会社との契約を解除した場合、サイトデータを引き渡してくれるかもチェックすべきポイントです。中には解約後に著作権を謳ってデータを引き渡してくれなかったり、有償で買い取りを求められる場合があります。後々のトラブルの原因となりますので、事前に契約書を確認しておきましょう。

なお、契約解除後にサイトデータを無償で引き渡してくれない業者は、論外ですので選択から外すべきです。

アクセスが集まらない。

「制作会社にホームページを作ってもらったけど、全然アクセスがない。」
そういった声はよく聞きます。

制作会社の仕事はホームページを作成し、管理することであって、アクセスを集めるのは運営者(サイトオーナー)の仕事です。SEOや集客を謳った契約でなければ、制作会社に非はありません。

Webサイトは自分で更新したり、軽微な修正を繰り返してこそ、サイトの価値が上がっていきます。「作って放置」のサイトでアクセスが集まることはありません。

だからこそ、自分で自由にページを追加したりカスタマイズできる仕組みにしておくことが大事です(更新を制作会社にお任せしてはいけない)。

SEO大全集

思っていたデザインと違った。

「納品してもらったけど、制作実績にあるサイトのデザインとかけ離れたものだった」ということは少なくありません。

デザインを外注するWeb制作会社や多数のデザイナーを抱えるプロダクションではデザイナーによって品質がバラバラなので、制作実績と異なるクオリティのものが納品されることは珍しくありません。

それを防ぐには、契約条件に「デザイナーの指名」を入れておくしかありません。

不具合なのに修正費をとられた。

ホームページの納品後に後から不具合やバグが出てくることがあります。その時、無償で修正に応じてくれるかは重要です(運営者の操作ミスにより発生したバグは別)。

一般的には不具合・バグなら無償修正してくれる制作会社が多いです。または、納品後一定期間は無償修正に応じる制作会社もあります。

1つや2つのバグなら追加料金もさほどかからないし、その程度にしかバグを出さない制作会社なら速やかに無償対応してくれることが多いですが、時に数え切れないほど無数のバグが発生することもあります。杜撰な業者だと、1つのバグを修正したらまた別にバグが発生したり。そうした業者はそもそもの技術力が低かったり、外注に丸投げしていたりします。いわば「ハズレ」を引いたことになります。

そのような酷い業者は稀ではありますが、納品後の不具合で修正費がかかるかどうかはトラブルの元ともなりますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

依頼までの準備や注意点

制作会社に依頼する時にもっとも重要なことは「丸投げ」をやめることです。丸投げしてしまうと、制作会社にあなたのやりたいことが明確に伝わらないだけでなく、運が悪ければ制作会社の都合のいい実装方法で制作されてしまいます。

依頼サイドで絵を描いた状態でプロジェクトを渡すことが望ましいと言えます。

実装方法を決めておく

まずはホームページを制作する方法を決めておくことが重要です。例えば、下記のことを伝えます。

  1. WordPressを使う
  2. テンプレート(テーマ)はこちらで指定する
  3. どこをどうカスタマイズするか詳細に伝える
  4. デザイナーを指名する

WordPressテーマを使っての制作発注の利点は、品質が読めることです。テンプレートの品質が良ければ、その分良いサイトが生まれやすくなります。また、制作サイドもさほど手間とスキルを必要としないので、低価格で発注しても粗悪なサイトが納品されることを防ぎます。

ドメイン・サーバーを用意しておく

ドメイン・レンタルサーバーは自前であらかじめ用意しておきましょう。制作会社が用意する場合、当然毎月の管理料や更新料がかかることになります。

WordPressとテーマをインストールしておく

用意したドメイン・レンタルサーバーにWordPressとテーマをあらかじめインストールしておくと、ベストです。

WordPressテーマ一覧

デザインイメージを用意する

デザインイメージは口頭(文面)で伝えるだけでなく、イメージ(画像)で伝えましょう。イメージで伝えるほうが確実です。

制作会社への依頼時のテンプレート

以下にWordPressテーマを使った場合の制作依頼の雛形を記載しておきます。あなたや先方の状況に応じて、適宜変更してご利用ください。

株式会社xxxの〇〇と申します。

次のイメージで自社サイトの制作を検討していますが、御社の制作実績にある「△△△」が素晴らしかったのでご連絡しました。

サイトURL: https://design-plus.info/
使用するWordPressテーマ: DROP
デザインイメージ: https://demo.tcd-theme.com/tcd087/
その他要望:
・ヘッダー画像○枚
・アイキャッチ画像50枚
・固定ページデザイン○ページ、コーディング含む
・デザイナーは制作実績「△△△」のメインデザイナー

御社で受託可能であれば、見積・納期・実装方法などの詳細にご提案をお願いします。

ポイントは、具体的にやってほしいことを伝えることと、あなたがなぜこの会社に依頼したかを伝えることです。発注理由が「安いから」では、あまりいいモノは生まれません。

丸投げしたほうがいい場合もある?

ここに来てまったく逆のことを言いますが、丸投げしたほうがいい制作会社もあります。丸投げというより、要望や枠組みは指示するがクリエイティブの余地を残した依頼方法です。

優秀なクリエイターは、完全な指示書よりもある程度の自由(遊び)を残したほうがいい仕事をするからです。遊びの部分に、独自性やおもしろい試みを入れてくるからです。

あなたが信頼に足るクリエイター(制作会社)と判断したなら、彼らの提案を受けながら話を進めると良いでしょう。

優秀なクリエイターに仕事を依頼できれば、当然報酬も相応に上がります。相場の5倍10倍ということもありえます。ただ、価格以上の価値があることも多いです。

発注側も知識を持っておくこと。

ホームページ制作依頼時の準備や注意点について解説しました。

ホームページ作成に限らず、仕事を外注するときは「発注側も知識を持っておくこと」が重要です。よき制作物をともに作り上げる意識があるからこそ、良質なホームページができます。ホームページ制作は丸投げになりがちですが、そうすると良いモノが出来ないばかりか、お金をドブに捨てることもなるでしょう。

本記事ではドメイン・レンタルサーバーの契約やWordPressとTCDの利用を推奨しております。それがもっとも制作費と工期を圧縮する方法だからです。以下はホームページ制作会社に依頼する時のポイントや料金相場を紹介していますので、併せてご覧ください。

「ホームページ作成」の記事一覧

第1回:ホームページとは?
第2回:WordPressとは?
第3回:無料ホームページ作成ツール7選
第4回:無料ネットショップ開設ツール5選
第5回:ホームページを自分で作る方法
第6回:Web制作会社の料金相場
第7回:フリーランスの料金相場
第8回:企業ホームページはどのツールで作成すべきか
第9回:ホームページのプログラミング言語とフレームワーク
第10回:ホームページ作成ガイド