「売れない・・・こんなにいい商品なのに、なぜ!?」

開発に何ヶ月もかけ、自信満々でリリースした商品。本人は「絶対に売れるはず」と期待しています。しかし結果は散々・・・。誰一人、商品を買ってくれない。

これは、デジタルコンテンツ(デジタル商品)の販売でよく起こることです。なぜ、デジタルコンテンツの販売に失敗するのか? この記事では、デジタルコンテンツが売れない11個の原因とその対策をシェアします。デジタルコンテンツ販売を成功させるためのヒントが満載なので、ぜひお読みください。

なお、以下の記事もお読みいただけると、より理解が深まります。併せてチェックしてみてください。

1. 見込み客が欲しい商品を売っていない

見込み客が本当に欲している商品を売っていないケースです。

必ず押さえておきたい原則として、「必要は売れない。欲しいを売れ」 というものがあります。必要 = ニーズ、欲しい = ウォンツ、という区別です。

ニーズとウォンツの違い
ニーズ 「~しなければいけない」「~すべきだ」といった、必要性から湧き出る欲求。それが欲しいかどうかはあまり関係がない。ニーズは相手の理性に訴えかける。
ウォンツ それを必要とする合理的な理由や根拠はないが、とにかく「欲しい!」という感情から湧き出る欲求。ウォンツは相手の感情に訴えかける。

売れるデジタルコンテンツに共通しているのは、ニーズではなくウォンツに訴えかけている点です。相手が必要としているモノではなく、相手が心の底から欲しいと思っているモノを売るべし、ということですね。

出典:デジタルコンテンツとは?メリットや将来性、売れる商品を作るポイントを解説

上記の引用文にもあるとおり、見込み客が必要としているモノ(ニーズ)ではなく、見込み客が本当に欲しいと思っているモノ(ウォンツ)を売る必要があります。

ニーズ軸とウォンツ軸の違い

以下、ニーズ軸とウォンツ軸の違いです。

ニーズ軸:「WordPressサイトを構築するためのHTML・CSS・PHP習得講座」
ウォンツ軸:「一瞬で完成されたサイトが作れるWordPressテンプレート」

このニュアンスの違いをぜひ理解してください。

ニーズ軸の商品が絶対に売れない、というわけではありませんが、売りやすいのは圧倒的にウォンツ軸の商品です。

「HTMLやCSSを学ばなければいけない」と頭(理性)で考えている人はたしかに多いかもしれませんが、そのような人でも「素早く楽にサイトを作りたい」という本音が潜在的にあるので、結局はテンプレートを選ぶわけです。

見込み客のウォンツを理解する方法

見込み客のウォンツを理解するための方法としては、以下の3つがあります。

売れている商品のリサーチ 市場で売れている競合他社の商品をリサーチする(コンセプトや訴求内容、想定ターゲットなど)。どのようなウォンツを刺激すれば売れるのかのヒントが得られる。
検索キーワードから推測 検索キーワードには見込み客のウォンツが隠れている場合がある。特にネットだからこそ本音を言いやすいコンプレックス解消系の商品の場合、検索キーワードのリサーチはおすすめ。
>>おすすめのキーワードツールはこちら
ユーザーインタビュー 見込み客に近い属性の人へのインタビューを実施する。インタビュー相手が身近にいなくても、クラウドソーシングサイトで募集できる。「このコンセプトや訴求なら欲しいと思うか?」「このキーワードなら反応するか?」といったことを確認していく。

売りやすい商品の要素

その他、売りやすい商品の要素として、以下の2つがあります。

今、目の前で起きている問題を解決できる(予防商品ではなく問題解決商品)
簡単に実践できる、すぐに結果が出る(簡便性の要素が強い商品)

緊急性が低い予防商品や実践するのが難しそうな商品、結果が出るまでに時間がかかる商品は、欲しがる人が少ないため売りづらいです。もしそのような商品を販売している場合は、今抱えている具体的な問題を解決できる問題解決商品か、簡便性の要素が強い商品を販売できないかどうか、検討してみてください。

2. 市場がそもそも存在しない

市場が存在しない(あるいは小さすぎる)ところで商品を売っていないかどうか?

魚のいない海で釣りはできないのと同じで、市場に需要がなければ商品は売れず、ビジネスは成立しません。

これは特に、自分の得意分野でビジネスを始めた人が陥りがちな罠です。自分の得意分野と市場が求めているものが一致するとは限らず、そこがズレていた場合、ほぼ確実に失敗します。

儲かる市場かどうかを確かめる方法

市場が存在するかどうかは、以下の3項目を基準にチェックするのがおすすめです。

検索数 GoogleキーワードプランナーAhrefsなどのキーワードツールで、自分のビジネス・商品に関するキーワードの検索数や関連キーワードの数を調べる。検索数や関連キーワードが少ない場合、需要があまりないと判断できる。
商業性 市場にいる人々が積極的にお金を払うかどうか? Google検索結果のリスティング広告の有無が指標になる。リスティング広告が一つも出ていない場合、商業性が低く儲からない市場である可能性が高い。
競合の存在 競合がほとんど存在しない市場は危険。多くの場合、その市場ではビジネスが成立しないことを意味する。こちらもリスティング広告の有無が一つの指標になる。

大きな市場に参入すべき

市場選びのポイントは、以下のような大きな市場に勇気を持って参入することです。

【健康・美容】 【人間関係】 【お金・ビジネス】
  • ダイエット
  • 筋トレ
  • 食生活
  • 健康増進
  • ストレス軽減
  • 交際
  • デート
  • 結婚
  • 子育て
  • 起業
  • マーケティング
  • アフィリエイト
  • ブログ
  • ネットビジネス
  • 投資
  • 副業
  • 節約

「市場規模の大きいレッドオーシャンに今さら参入できるのか?」 という疑問や不安があるかもしれませんが、商品が売れるかどうかもわからない市場でビジネスを展開するよりもよほど確実です。

もちろん市場規模が大きくなれば競争も激しくなるので、競合と同じような商品を同じようなコンセプトで売っていては、その他大勢の中に埋もれてしまいます。独自の売りを明確に打ち出して差別化を図る必要があるのですが、それについては後述します。

3. 競合と同じコンセプトで売っている

競合の商品との違いは明確になっているでしょうか?

先ほども述べましたが、独自の売りがない商品では競合との差別化ができず、その他大勢の中に埋もれてしまいます。あなたの商品を買うべき理由を作らなければいけません。

最大の罠「競合との品質競争」

よくやりがちな間違いは、競合商品と品質で競い合うことです。

たとえば、動画講座を売っているケースを考えてみましょう。競合に品質で勝つために、スライド資料の見やすさを向上させたり、音声のクオリティを上げたりと、いろいろと工夫します。その結果、競合よりも高品質な商品が完成しました。商品の販売ページでも、スライドの綺麗さや音声のクオリティをアピールします。

これは一見、素晴らしいことに思えますが、差別化という観点で見れば、ほとんど意味を成さない行為です。

たしかに、他より優れた商品にはなったのかもしれません。しかし、他と違う商品にはなっていません。スライドや音声のクオリティは、競合がその気になればいくらでも真似されてしまいます。これでは独自の売りとはいえません。

つまり、他より優れているということは、差別化の要素としては非常に弱いということです。競合が真似して追従してくれば一瞬で優位性はなくなりますし、そもそも見込み客は商品の細かな品質や機能、スペックの違いをほとんど認識できません。

競合に品質で少し優位に立ったとしても、見込み客からすればその違いがわからないので、結局は競合商品と同じに見られてしまいます。

他とまったく違うポジションを確立すべき

目指すべきは「他と比べて優れている」ではなく「他とまったく違う」というポジションです。品質で競合と競い合うのではなく、他にはない独自のポジションを確立させてください。

たとえばTCDのWordPressテンプレートは、「デザインの美しさでいえばTCD」という独自のポジションを確立しています。他のテンプレートとは一線を画す突出したデザイン性という唯一無二のコンセプトを掲げたことで、その他大勢のテンプレートに埋もれることなく、市場で存在感を発揮しているわけです。

世の中でヒットしている商品・サービスを思い浮かべてみてください。Apple製品の惚れ惚れするようなデザインや、焼肉ライクの「1人で行ける焼肉屋」というコンセプトは、唯一無二のものです。

うまくいっているビジネスには必ず、他にはない独自の売りが存在しています。あなたのデジタルコンテンツも、「他とまったく違う」という唯一無二を目指してください。

4. 商品として最低限の機能・質を満たしていない

上で競合商品との差別化が重要と述べましたが、あくまで、商品として最低限の機能・質を満たしていることが大前提です。

たとえばWordPressテンプレートなら、管理画面のUIの快適性やtitle・descriptionタグの設定機能、モバイル対応、ある程度のデザイン性といった部分は必須になるでしょう。そこがクリアできていない状態でいくら独自の機能や魅力をアピールしても、「うーん、ちょっとなぁ・・・」という反応をされてしまいます。

見込み客が求める最低限の機能・質を満たしていないなら、商品を改良する必要があります。

機能・質は満たしているけれど、単にその機能・質を販売ページでアピールしていないだけという場合は、販売ページに情報を加筆します。

売り手からすると「こんなこと、わざわざ書くまでもないよな」と思っていることでも、見込み客はその情報を求めているかもしれません。見込み客が求める機能がちゃんと実装されていることを明確にアピールしましょう。

5. 集客・宣伝の努力をしていない

商品を作っただけで勝手に売れることはありません。商品に興味がある見込み客を集めるための集客・宣伝の努力が必要です。

集客のポイントは仕組み化です。

リスティング広告を出していくら儲かったとか、SNS投稿がバズったとか、Google検索で1位になったとか、そういった単発の成果はあまり重要ではありません。再現性や継続性がないからです。そうではなく、安定して見込み客を集められる仕組みを構築することに注力してください。

具体的には、以下の記事でご紹介しているダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)の仕組みを構築することです。

詳細は上記の記事をご覧いただきたいのですが、DRMは以下の3ステップが核となっています(実際はもっと複雑ですが、わかりやすくするために単純化しています)。

ダイレクト・レスポンス・マーケティングの流れ

ダイレクト・レスポンス・マーケティングの流れ

DRMはデジタルコンテンツの販売(というよりネットビジネス全般)と非常に相性がいいです。どんな種類のデジタルコンテンツを扱っているかは関係ありません。業種・業界関係なしにDRMは使えます。

TCDのWordPressテンプレートも、DRMを活用して集客・販売を仕組み化しています。メルマガに登録して配信内容をチェックすれば、どのようにして情報発信をし、見込み客と信頼関係を作っているかがわかるはずです。メルマガはTCDのアカウント登録後、数週間以内に配信されます。DRM実践の参考になりますので、もしご興味があればどうぞ。

6. 価格が高すぎる

商品の販売価格が高すぎないかどうか?

「価格を上げろ!」というマーケティングの理論がありますが、あれはあくまで、提供価値と比べて価格設定が低すぎる商品が多いという問題を指摘したものです。

つまり適正価格で売れ、という意味であり、提供価値と釣り合わないほどの高額で売れという意味ではありません。

適正価格から逸脱した不当に高額な商品は、販売者の知名度や権威がよほど高くない限り失敗します。詐欺師というレッテルを貼られるリスクもあります。

たとえば、WordPressのテンプレートは1〜3万円、高機能なものであれば5万円程度がだいたいの相場であり、多くの人に受け入れてもらえる適正価格です。これが20万、30万円になるとさすがに無理だと思います(どれだけ高品質であったとしても)。

サイト運営のコンサルティングやカスタマイズ代行などの付加価値が乗るならまだしも、WordPressのテンプレート単体ではそこまでの高額は請求できません。

価格設定のポイント

商品の価格を設定する際は、まず競合他社の商品の価格帯を調べて相場を掴みます。

そのうえで、自分の商品が競合他社と比べて明確な優位性や違いがないなら、相場どおりの価格で売るしかありません。高額で売るのは無理です。

明確な優位性や違いがある(もしくは知名度・権威がある)なら、相場よりも少し高めの価格で売ってみます。その際は、「なぜこの価格なのか?」 という価格の妥当性を、商品の販売ページで十分に説明してください。競合他社と比べた際の優位性や違いは、こちらからプレゼンテーションしなければ見込み客にはなかなか伝わりません。

相場よりも高額で売る場合は、以下のような切り口で価格の妥当性と商品の価値を伝えてみてください。

    • ボリュームがある
    • 希少性がある
    • 多くの販売実績がある
    • 特典コンテンツが充実している
    • サポートが充実している
    • 1日あたりのコストに換算する(例:1日あたりたったの●●円)

7. 販売ページの情報が不足している

商品の販売ページに載っている情報は、見込み客が購入を決断するのに十分な量かどうか?

長文を書けばいい、というわけではありませんが、見込み客の不安や疑問を解消するための情報は抜け漏れなく網羅する必要があります。たとえば、以下のような情報です。

    • 商品の特徴
    • 商品の機能一覧
    • 商品のベネフィット
    • 商品の対象者
    • 競合他社の商品との違い(独自の売り)
    • 開発秘話・ストーリー
    • 商品の活用事例や成功事例
    • お客様の声
    • 購入方法・フロー
    • 返金規定
    • サポートの連絡先
    • 販売者の情報
    • 特定商取引法に関する記載
    • 利用規約
    • いま買うべき理由
    • あなた(販売者)から買うべき理由
    • 価格の妥当性(なぜこの価格なのか?)
    • 特典の情報

ちなみに、「販売ページの文章は短く簡潔に」というアドバイスもありますが、これはあくまで、必要な情報は網羅したうえで回りくどい言い回しや表現は削ってスッキリさせましょう、という意味です。

見込み客が必要とする情報を、いかにして簡潔かつ明瞭にまとめるか? が問われます。

図解や図表を使ったり、見出し・小見出しを多く配置したり、箇条書きを活用したりして、斜め読み(飛ばし読み)に対応するのがポイントです。

このあたりのテクニックは以下の記事にまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。

8. 販売ページのデザインが悪い

「デザインは関係ない」という主張もありますが、明らかに素人がデザインしたような販売ページでは商品の知覚価値が下がります。

ハイレベルな美的センスが必要というわけではありませんが、最低限、販売者や商品に対する信頼性を損なわない程度のデザインは必須です。

悪いデザインの例

ヘッドラインとサブヘッドライン(ヘッドラインの補足文章)のメリハリがない、ヘッドラインが目立たない、商品イメージ画像の縮尺、サイズが不自然。素人っぽさが拭えない、間が抜けたデザインの販売ページ。

洗練されたデザインの販売ページ

以下は、販売ページのデザインに関するチェックリストです。当てはまる項目を改善すれば、成約率アップが期待できます。

商品のイメージ画像が鮮明でない、画質が粗い 解像度の高い画像を使う
サイズの小さい画像を無理に引き伸ばさない
商品のイメージ画像が小さくインパクトに欠ける 商品イメージ画像(メインビジュアル)は大きく掲載する
鮮明な画像を大きく掲載すると素人っぽさが軽減される
ヘッドライン(大見出し)が存在しない ファーストビューに必ずヘッドラインを配置する
ヘッドラインには商品のベネフィット(利点、利益、効果)を盛り込む
ヘッドラインのフォントサイズが小さい 商品のイメージ画像と同様に、ヘッドラインも大きくして目立たせる
ヘッドラインのフォントサイズを大きくすると素人っぽさが軽減される
レイアウトにメリハリがない 背景色を段落(ブロック)ごとに変えてみる
段落ごとにカラム数を変化させる
フォントが商品の性質やサイトの雰囲気と合っていない 例:高級なイメージの商品にポップで軽いフォントはNG
カラフルすぎる(装飾の使いすぎ) 情報商材のセールスレターを想起させてしまう
黒や黄色などの警告色の組み合わせや、危険色の赤の多用は胡散臭い印象になるので注意が必要
モバイル環境で見たときにレイアウトが崩れる モバイルでの見え方に配慮されたテンプレートを使う(TCDのテンプレートは、モバイルでの見え方に徹底してこだわっているのでおすすめ)

9. 売り手や商品の信頼性が低い

売り手が怪しい、信頼できない、販売ページの情報が嘘っぽいなど、売り手や商品の信頼性に問題があるケースです。以下に挙げるような方法で信頼性を向上させましょう。

    • 売り手の顔写真を掲載する(誠実そうな表情を意識)
    • 顔写真は明るく鮮明なものを使う(暗く画質の悪いものはNG)
    • 売り手の詳細なプロフィール(経歴や職歴、実績など)を掲載する
    • 商品のメリットだけでなくデメリット(欠点)も情報公開する
    • データや数字に対する出典を記載する
    • 購入者の口コミを掲載する
    • 推薦者の声を掲載する
    • 監修者の声を掲載する
    • 売り手や商品のストーリーを掲載する(ストーリーは信用されやすい)
    • 安全な決済方法を提供する
    • プライバシーポリシーや返金ルールなど規約を明確にする
    • 現代的で洗練されたページデザインにする
    • 情報商材を連想させる要素(過度な装飾、壮大な煽り、カウントダウンタイマーなど)を販売ページから排除する
    • 競合他社の商品を過度に貶めない
    • 顧客サポートやアフターサービスを提供する
    • セキュリティ対策を徹底する(SSL化対応など)
    • 適切な価格設定をおこなう

また、信頼性を長期的に向上させるには、日頃の情報発信も重要です。メルマガやブログなどの媒体で、役立つコンテンツを提供したり絆を深めるためのコミュニケーションをおこなっていれば、見込み客との間の信頼残高が自然と貯まっていきます。

10. 購入フローが複雑でわかりにくい

購入までの流れがわかりづらかったり、フォームの入力項目が多すぎたりすると、購入完了前に離脱される可能性があります。

一般的に、商品の販売ページを読む見込み客の注意力や集中力はそれほど高くありません。わかりづらい箇所、複雑な箇所が少しでもあるとそれがストレスになり、「買わない」という選択につながってしまいます。

以下に挙げるような対策をおこない、シンプルかつ明確な購入フローを確立しましょう。

    • フォームの入力項目を簡素化もしくは不要な項目はスキップ可にする
    • 購入フローをわかりやすく図解化して掲載する
    • 購入フローの進行状況をページ上で示す(例:「3ステップまで完了。残り1ステップです」)
    • 多くの人に馴染みのある、利便性の高い決済方法を導入する
    • 購入に関するサポートの連絡先を記載する

11. オファーが弱い

商品が売れるかどうかは、オファーによるところが大きいです。

オファーとは取引の条件のこと。「これくらいの価値を、●●●●●●円でご提供します」という、提供価値と価格のバランスだと考えるとイメージしやすいです。価格に対して提供価値が大きく上回っていればそれは強いオファーだといえます。

弱いオファーはその逆で、価格に対して提供価値が下回っている状態です。「この価格で、この程度の内容なの? これにお金は払えないなぁ」という感情を持たれれば、販売ページのセールスコピーがどれほど巧みであっても、商品が売れることはありません。

逆にいえば、オファーが強ければセールスコピーが多少下手でも商品は売れます。

以下、強いオファーを作るためのアイデアです。

    • 返金保証を用意する(例:購入から90日間経過後は無条件返金)
    • ボリュームで圧倒する(例:合計●●時間、スライド総数●●●●枚の大ボリューム動画講座)
    • 大量の特典コンテンツを提供する(注意:本編と関連性があり有益なものに限る)
    • ボーナス販売(例:商品Aと商品Bの同時購入で●●%割引)
    • 時間限定セール(例:●月●日までの購入で●●%割引)
    • 無料オファー(無料あるいは格安で商品を提供したり、無料トライアル期間を設けたりする)

まとめ

ここまでの内容を以下にまとめました。

デジタルコンテンツが売れない原因まとめ
見込み客が欲しい商品を売っていない 見込み客が必要としているモノではなく、見込み客が本当に欲しいと思っているモノを売る。ニーズ軸よりもウォンツ軸。
市場がそもそも存在しない 市場が存在しない(あるいは小さすぎる)ところではビジネスは成立しない。競合が多い大きな市場に勇気を持って参入すべき。
競合と同じコンセプトで売っている 独自の売りがない商品では差別化できず埋もれる。競合商品と品質で競い合うのではなく、競合とまったく違うポジショニングをすることが有効。
商品として最低限の機能・質を満たしていない 見込み客が絶対に求めるであろう機能・品質は担保する。商品の販売ページでも、求める機能があることを説明する。
集客・宣伝の努力をしていない 人は勝手にやってこない。集客の仕組みを作り、商品が売れ続ける状態にする。そのためにはダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)が役に立つ。
価格が高すぎる 提供価値と釣り合わないほどの高額で売るのは難しい。競合の価格帯を調べて、適正価格を把握しておく。そのうえで、知名度や競合と比べた際の優位性を考慮して価格を決める。
販売ページの情報が不足している 見込み客の不安や疑問を解消するための情報は抜け漏れなく網羅する。そのうえで、無駄な表現や長ったらしい言い回しを削って簡潔にする。
販売ページのデザインが悪い 販売ページのデザインが悪いと、商品の知覚価値が下がる。ファーストビューのヘッドラインや商品のイメージ画像は特に気を配る。
売り手や商品の信頼性が低い 売り手の顔写真や詳細なプロフィール、商品の口コミ、推薦者の声などを販売ページに掲載する。
購入フローが複雑でわかりにくい 購入フローが複雑でわかりにくいと離脱される。フォームの入力項目を簡素化したり、購入フローを図解化したり、馴染みある決済方法を導入したりするのが有効。
オファーが弱い 提供価値 > 価格 という状態に持っていく。大量の特典コンテンツを提供したり、無料オファーを用意したり、特別なセールをおこなったりするのが有効。

デジタルコンテンツが売れない場合、そこには必ず売れない理由があります。今回ご紹介した11の売れない理由を一つひとつ潰していけば、商品の売れ行きは改善されるはずです。ぜひ、試してみてください。

合わせて読みたい「デジタルコンテンツ」シリーズ

第1回:デジタルコンテンツとは?
第2回:おすすめのデジタルコンテンツは?
第3回:デジタルコンテンツ販売対応のWordPressテーマ
第4回:デジタルコンテンツの売り方
第5回:デジタルコンテンツ作成のおすすめツール
第6回:デジタルコンテンツが売れない原因と対策(当記事)